年頭のご挨拶(2022)

新年おめでとうございます。
今年もコロナによる不自由が続いていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
構想日本は4月で活動を始めて丸25年になります。この間、私もスタッフも様々な面でみなさまに教えられ、助けられ、支えて頂きました。
おかげさまで良い仕事を続けられ、地味ではありますが、地域や国を少しずつ変えることもできました。
あらためて御礼申し上げます。

 

5年ほど前から、2020年が日本の政治、経済そして社会の転換点になるのではないかと言ってきました。オリンピックの終了とともに、東京を中心としたバブル状態が崩れ、経済そして国の財政に大きいダメージを与える。その結果、国の政策、事業を全面的に見直さざるをえなくなると同時に、これまでの成長によって問題を解決しようという路線から、成熟社会への転換が進んで行くというシナリオです。
この想定が正しかったかどうかは分かりませんが、コロナが状況を大きく変えたことは間違いありません。この2年間、日本を含め世界中が史上最大と言ってよい財政支出を行いました。日本の国家運営がその結果、旧来のまま継続されている面は大きいと思います。
一方、人々の生活や企業の行動は、コロナのおかげで想定よりはるかに速く変わりつつあります。地球温暖化への危機感やSDGsキャンペーンとも相まって、先進国では成熟社会への模索が加速しています。
構想日本は、25年前の創設時に「低コスト高満足」社会を掲げ、一貫して成熟社会における政治、行政の形を考え提言してきました。無作為に選ばれた住民による社会、政治課題の議論はその実践の一つです。昨年から始めた「ツルツルとザラザラ」(加藤秀樹著「ツルツル世界とザラザラ世界 世界二制度のすすめ」2020年12月発行、スピーディ)についての様々な発信は、成熟社会のあり方について大勢の人に考えてもらおうという試みです。

 

日本など先進国はツルツル世界。効率化や経済成長によって少数の人が大きな富を得る一方で、多くの人は社会的なストレスや経済格差に悩んでいる。だからもっと「生きものとしての人間」を大事にするザラザラ部分を増やしていこう。システム依存が減り、人間が中心の社会になれば、コロナや災害などの非常時にも強くなるという考えに基づくものです。

 

今年も構想日本の活動に大きい変化はありません。目指す方向として「ザラザラ社会」を掲げ、各地でそれを実践してきた人や団体との協力関係を強めていこうと思います。

みなさまにとって今年が良い年になりますように、そして構想日本がささやかでもそのお役に立てるよう、スタッフ一同今年も一生懸命働きたいと思います。

 

2022年1月
構想日本 加藤秀樹