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タイトル:二大政党政治に一直線?
発行日:2004/07/30
読者の声
■ 大谷達之 2004.08.02

民主党の脆弱なところは、まったくおっしゃるとおりです。
岡田代表がアメリカ民主党大会で話したことについて直ぐ反対の声があがった。
この政党のほうが自民より先につぶれるんじゃないかと、相変わらず疑っており
ます。ですが、若い議員には数人理論的にも実践的にも良い人たちがいますので、
応援もしています。

■ 北上リグ 2004.08.02

自民党が右翼まがいの人から隠れ共産党のような人までを包含していながら、センシティヴな問題に突き当たっても分裂しにくいのは、政権党というステータスが揺るぎ無いものだからではないだろうか。逆に日本の野党第一党が、常に分裂の危機に晒されているのは、政権が手に届かないためであるといえる。これは、「単一の大政党プラス複数の中小政党」という日本の議会構造に起因する。それを支えているのは選挙制度そのものである。

昔の中選挙区制は、少数代表制と呼ばれ、選挙区で一番にならなくても議席が獲得できたので、野党は死に物狂いになることはなかった。そのことに気付いて、細川政権の時に選挙制度が改正されることになったが、政権交代可能な野党の育成を目指す小沢派と、連立政権を育むことを目指す社会党派との間で意見が割れ、結局折衷案として小選挙区比例代表並立制が導入された。

しかし、安定した政権を担う大政党の誕生を促す小選挙区制と、可能な限り多くの政党に議席を配分する比例代表制との組み合わせがもたらしたのは、「単一の大政党プラス複数の中小政党」という、以前とまったく同じ議会構造である。いま二大政党化といわれているが、実際には大(自民)中(民主)小(公明)の三党制となっている。民主は伸びているといってもまだまだ自民に水をあけられているし、自民は公明党の支持なしでは候補者が当選できない、崩壊寸前の状態である。二大政党制とは似ても似つかない。

自民党が再生し、民主党が自民党に匹敵するような躍進を見せ、真の二大政党制になるためには、両党がイデオロギーを明確にする必要があるように思える。冷戦が終わりイデオロギーの対立がなくなったとされる昨今の状況と逆行するようであるが、両者は矛盾しない。なぜならば、対立がなくなったのは社会主義・共産主義という古いイデオロギーが消え去ったからであるが、いまは新しいイデオロギーが求められているといえるからである。

イデオロギーのない政治は想像しにくい。なぜなら、イデオロギーとはビジョンだからである。国家は官僚がいれば前進はするが、方向を決めるのは政治である。つまり政治には、どのような方向に国を導くのかということを提示する責務があるし、それが為されなければ有権者は選択の仕様がない。

現在から未来に向かって標榜し得るイデオロギーとは何か。それこそ政党のみならず国民を巻き込んだ国民的な議論が行われるべきであろう。ヒントはある。各政党が考える国家像を知るには、国家を形作る憲法の改正案を見ればよい。また外交・安全保障政策には、世界観が反映されるものであり、その世界観の中での日本の位置付けによって各政党の国家象を知ることが出来る。また、将来の担い手の育成は教育に委ねられるので、各政党の教育観を調べるのも国家象を知る上で有効だ。また、環境政策も長期的・グローバルな問題なので、国家像が見えてくる。経済・社会政策一般は、その時々の状況に応じて問題を解決することが目的なので、国家象を知る手がかりにはなりにくいと思われる。

重要なのは、同じ党内で矛盾するような意見の対立を抱えないことだ。自民党にしても民主党にしても、イデオロギー的にすっきりしないと一般の有権者は困惑するばかりである。そう考えると、二大政党制の到達点は、必ずしも自民対民主ではないかもしれない。

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