- 読者の声
タイトル:【No.774】「明治の自主憲法」
発行日:2016/09/15
読者の声:
◆ 埼玉大学名誉教授 小野五郎氏(2016/09/16)
いいね・・・でも
「草の根から憲法談義を」との提言、全くもってそのとおり。
が、残念なのは、山本さん自身の「憲法私案」が提示されていないこと。
先人とか海外事例とか他人の話の紹介だけでは、今の世にはびこる雑多の憲法論議と大差ない。
明治期の発想にしても、その軸となめものは欧米から学んだものにすぎぬ。
その欧米的発想そのものが壁に直面した今、為されるべきは、それを超克した・・・だからこそ「草の根」からの発想が求められる。
極端な話、民主主義とか自由・平等とか、ほとんどの人が「当たり前のもの」として受け止めることをも一度かなぐり捨てて、一から積み上げた論議ということ。
専門家とか政治家とかには、それが出来ないからこそ、山本さんの言われるような難解な、換言すれば曲学阿世・詭弁ばかりの不毛な議論がえんえんと続くことになるのです。
かつて小生も、そこまで全面的にではないが、よりフリーハンドで憲法問題(生態立国を理念とし、平和主義独立国としての防衛力や天皇制なども)を論じたことがあり、未だにそれを超えた発想法が出てこないことにがっかりしているところです。
柔軟な若い人たちの発奮を期待するものです。