• 読者の声

タイトル【No.841】「身体を使おう」
発行日:2018/01/11
読者の声

◆ 埼玉大学名誉教授 小野 五郎氏(2018/01/12)

加藤代表によろしく

加藤さんのいわば「新年に当たっての決意表明」大いにエールを送りたい。

一言言わせて戴けば、日本が永年誇ってきた自らの「型」を失ったのは、最近のことではないのではないかと思う。小生が新年早々罹ったインフルエンザみたいなもんで、一定の潜伏期間を経、発症するのはすでにウィルスが蔓延した後。

端的に言えば、始まりは幕末、それが維新の「脱亜入欧」などを経、さらには戦後の米国一辺倒によって加速した日本の過去との断絶でしょう。
「温故知新」「和魂洋才」は、言葉として残るだけ。

もちろん、陋習・旧弊は除去すべきです。日本は古来、大陸等から渡来した文化・知識を吸収・咀嚼し、新たな和風文化を築き・改良してきた。
ただ、この百五十年は速度が速すぎました。陋習・旧弊のみならず日本の美点・長所=加藤さんの言う「型」も壊してしまった。

換言すれば、「殻」を打ち破るのはいいが、「骨格」まで失ってしまてはならぬということです。

現下の「グローバリゼーション」を「多様化」と捉えるなら、国際交流の高まりの中で取り残されず、さりとて流されることのないよう日本は日本の独自性を高めることが肝要であり、世間で誤解している「一元化」の道など決して歩まないことです。

改めて「維新」の功罪を見つめ直し、それこそ「国家百年の計」を図って下さい。

その点、功のみか罪も少なくない維新の延長線に立っての「日本の未来像」を描かんとする安倍総理の考え方は国家を滅ぼすものと危惧する次第です。 

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