- 読者の声
タイトル:【No.938】「シリーズ島と道(7)橋で得たもの、失ったもの 2」
発行日:2019/11/28
読者の声:
◆ 公益財団法人 日本生産性本部 グローバルマネジメントセンター 経営開発ユニット 楠 宏太郎氏(2019/11/29)
離島に橋ができること
「シリーズ島と道(7)橋で得たもの、失ったもの 2」を読ませていただきました。
「貨幣を介さない人とのつながりがある」ということが、現代ではほとんどなくなっていますね。
しかもそのことがどんなことかさえ想像することも難しくなってきているのだと思います。
それでも島に住む人や旅行する人は、島に少し残っている「貨幣を介さない人とのつながり」に惹かれている部分があるのでしょう。だから橋ができて簡単に島に行けるようになると、どこかで何かを失ったような気がして、なんとなくそこに行く価値、留まる価値が小さくなってしまっているということなのだと思いました。
それでも表面的な意識としては、橋ができて便利になると素直に嬉しいという気持ちもある。
だから橋で得たものと失ったものの関係は、心の深いところの価値を失って、表面的な嬉しさを得るという心の位相間の取引のようなものなのだろうと思いました。
わたしは心の深いところの価値であるところの人とのつながりを意図的に構築していく今後の島の在り方に賛同したいと思います。
それは島以外の人の在り方を啓発して導く意味合いにもなってくるだろうと思うからです。