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タイトル::【No.749】「突破口はブランド力」
発行日::2016/03/24
本文:
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   J.I.メールニュース No.749 2016.03.24  発行 

     「突破口はブランド力」

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【1】<巻頭寄稿文>
 
   「突破口はブランド力」

     株式会社エイトワン 代表取締役社長 大籔 崇

【2】<お知らせ> 

   (1) 第223回J.I.フォーラム  4月18日 開催 

      防災も「他人事」から「自分事」へ

   (2) 今後の構想日本の活動

   (3) Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

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【1】「突破口はブランド力」

     株式会社エイトワン 代表取締役社長 大籔 崇

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日本各地の素晴らしい商品が世界中でたくさん売れること。

これは私達の大きなミッションであり、地方が元気になるには非常に有効なアプローチだと思っています。私達はこの思いを実現させるべく「今治タオル」「愛媛のみかん」「砥部焼」「鯛めし」等、愛媛を中心に地域資源のブランド化に取り組み、世界への発信に向けて日々試行錯誤を重ねています。

このまま日本の大切なものが成す術もなく失われていくのを見ていられない、そんな気持ちからです。

地方では、人口減少、高齢化の進行、若者の流出に起因する後継者不足で、様々な産業、伝統工芸、農業が絶滅の危機に瀕しています。これを解決する突破口は、とにもかくにも商品が売れること、そう強く感じています。

商品がたくさん売れるにはブランド力が必要です。これからの地方は、世界を視野に入れた商品作りがとても大切だと感じています。そこには一般的なブランド力とは少し違う「地域資源特有のブランド力」を養成する必要があります。

ブランド力とは、商品力×デザイン力×販売力だと感じています。
これらの総合力でお客様に信頼して頂き、品質を超えたポジティブなイメージを持って頂くことを目指さなければなりません。

商品力とは、その商品がどれだけ世の中にインパクトを与えることができるのか。
それは、素材の良さであり、技術の素晴らしさであり、いわゆる「本物」であることです。


例えば、伊予柑と言えば愛媛を代表する柑橘ですが、ある農家さんは収穫までの手間暇はもちろんのこと、収穫後も追熟のための特別室を作り、そこで温度や湿度を徹底管理して最後の仕上げを行っています。湿度が重要で夜間も定期的に確認をし、24時間体制で管理、愛情込めて誇りを持って作られているのが伝わってきます。

地方にはこのような精魂込めて作られた商品が本当にたくさんあります。
商品力はブランド力を語るうえでは最も大切な要素であり、どれだけ見た目を綺麗にしても本物でなければお客様の心は掴めません。そういった意味では地方は宝の山であり、ダイヤの原石がごろごろ転がっている、私はそう感じています。

また、その商品が現代の生活スタイルにマッチしているのか、という点も非常に大事だと思います。

愛媛には「伊予絣」という伝統工芸品があります。明治時代には生産量日本一にもなったこともありますが、現在は1社のみが製造しているという状況です。これは、日本人の生活スタイルの変化と共に「絣」が現代の生活にマッチしなくなったことが大きな要因です。どれだけ素晴らしい技術や歴史があっても、時代の変化に対応できない商品は販売が難しいと感じています。

逆のケースを言えば「今治タオル」は現代の生活にも必要なものであり、まさに現代の生活スタイルにマッチした商品と言えます。こういった商品は非常に裾野が広く商品力があると判断できます。

ただ、現代の生活にマッチしなくなったものは可能性がないのかと言われればそうではなく、その技術を転用して現代に合わせた形を表現できれば復活できると思います。そういった形を生み出すことができるかどうかはアイデア次第です。どんなものにも必ず突破口はあるはずです。

地方には商品力のある素材はたくさんあるのですが、圧倒的に不足しているのがデザイン力と販売力だと実感しています。逆に言えば、この部分を補完することができれば大きく伸びる可能性を秘めていると考えています。

今まで地方の商品は表舞台に出ることが少なかったと思います。産業では、卸やOEM※1中心、農産物では農協出荷が中心、それで十分成立していた。ただ、時代も変化し、TPPへの参加も決まり、今後ますます自ら売る力、攻めの力が必要とされてくるのではないでしょうか。

私達は、地方の方々が一生懸命作られた商品をより綺麗にデザインする方法を考え、より多くの方にお届けする戦略を練っていく、そういった役割だと思っています。

私の知るごく小規模で事業を営まれている生産者さんや職人さんは、ホームページやECサイト※2はお持ちではありません。素晴らしい商品を作られているのに、それを知ってもらう窓口がない、ということがたくさんあります。

そういったジレンマが常に見え隠れしているのが実情です。
私達は、このような「まだ知られていない素晴らしい価値を持った商品」をどんどん発掘していき、それを一緒に磨き上げ、世界中で販売していきたいと思っています。可能性は無限大にあります。そして、地域経済を循環させることが何よりの地域活性化に繋がり、様々な課題を解決してくれる一助になると確信しています。

次の世代に日本の大切なモノをしっかり伝えていくこと、それが超高齢化社会を生きる私達の大事な使命だと感じています。

※1 OEM 発注元企業の名義やブランド名で販売される製品を製造すること。
※2 ECサイト インターネット上で商品を販売するウェブサイト

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大籔 崇 (おおやぶ たかし)

1979年生まれ。愛媛大学進学を機に松山へ。在学中はパチンコに熱中し、留年。卒業後、税理士資格を目指し専門学校に通いながら株式投資を始める。35万円を15億円に増やした後、エイトワンを立ち上げて企業家に転身。「日本の遺伝子を、前へ。」をキーワードに様々な事業を展開する。2016年4月より、小規模生産者のブランド化支援事業をスタートさせる。主な著書 『怒らない経営 しがらみを超え、地元を盛り上げる!』(日経BP) 2015

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【2】(1)第223回J.I.フォーラム  4月18日 開催 
  
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防災も「他人事」から「自分事」へ

防災のために堤防などハードは不可欠です。

しかし、自然が相手、しかも温暖化の影響などで想定外の災害がふえると、ハードには限界があります。やはり人の備えがものを言います。

従来、国や自治体が避難場所などの防災計画を決め、住民は「受け身」でした。しかし、実は住民の方が地形や、過去の災害の記憶をよく知っているのです。

今、住民と行政が一緒に話しあい、防災力を高める動きが拡がっています。その知恵を出しあいたいと思います。

  ◯日 時:平成28年4月18日(月)  18:30~20:30(開場18:00)

  ◯会 場:アルカディア市ヶ谷 4階 「鳳凰」 (千代田区九段北4丁目2番25号)TEL 03-3261-9921

※いつもと場所が違います

  ◯ゲスト:矢守 克也 (京都大学防災研究所 教授) 他

  ◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本代表)

  ◯主 催:構想日本

  ◯定 員:120名

  ◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
                ※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

  ◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は懇親会参加とお申込み時に明記して下さい)

          ※フォーラム終了後、ゲストを囲んで、懇親会を開催いたします。

          会場  「TO THE HERBS(トゥザハーブズ) 市ヶ谷店」  

             千代田区五番町2(JR市ヶ谷駅2F) TEL.050-5787-1164   
 
 ※フォーラムへのご参加は4月18日(月)12:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

  お申し込みはこちらから http://www.kosonippon.org/forum/index.php 


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  夢まどかプロジェクト代表の奥山勝明様よりお預かりした「3.11を忘れ米(まい)」を数量限定で配布いたします。なくなり次第終了とさせていただきます。どうぞご了承ください。当日先着順。

  3.11を忘れ米(まい) のきっかけ 三部和尚のブログ http://blog.goo.ne.jp/shorin3be/m/201603 

             山形新聞の記事 http://yamagata-np.jp/news/201603/06/kj_2016030600147.php

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(2)《今後の構想日本の活動》

 《行政関係》

2016年4月17日(日) 滋賀県 高島市「第4回市民ワークショップ」

   5月15日(日) 滋賀県 高島市「第5回市民ワークショップ」

   今年度の実施一覧はこちらからご覧いただけます→ http://kosonippon.org/blog/?page_id=145

 《その他》

2015年10月~隔週月曜日 京都大学経済学部 「公共経営論2」講義 (代表 加藤秀樹)

      公共政策の各論を毎回ゲストの講義で進めました。ゲストは、

      衆議院議員 河野 太郎氏、京都信用金庫 理事長 増田 寿幸氏、株式会社商工組合中央金庫 執行役員 小林 利典氏、財務省 近畿財務局長 武内 良樹氏、財務省 主税局主税企画官 関 禎一郎氏、厚生労働省 社会・援護局福祉基盤課福祉人材確保対策室長 榊原 毅氏、南日本ヘルスリサーチラボ代表・医師・前夕張市立診療所長 森田 洋之氏、前松阪市長 山中 光茂氏、浜松市長 鈴木 康友氏、外務省 高田 真理氏、小西美術工藝社 アトキンソン・デービッド・マーク氏、元ラグビーワールドカップ日本代表 平尾 剛氏。

2015年9月~毎週木曜日 法政大学 「NPO論II」講義 (総括ディレクター伊藤伸)

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(3)Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

  Yahooニュースにオーサーとして投稿している記事が更新されました。ぜひ御覧ください。

  代表 加藤秀樹

  ◇3月8日 防災を「自分事」に

   http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20160308-00055180/

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