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タイトル::【No.774】「明治の自主憲法」 
発行日::2016/09/15
本文:
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  J.I.メールニュース No.774 2016.09.15 中秋の名月 発行 

       「明治の自主憲法」

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【1】<巻頭寄稿文>

    「明治の自主憲法」
 
             公共政策研究者 山本 泰弘

【2】<お知らせ> 

   (1) 第228回J.I.フォーラム  9月27日(火)開催
  
   (2) 今後の構想日本の活動

   (3) Yahoo!ニュースオーサー記事更新

   (4)「現場みらい塾」 第4期 7月~11月 計4回開講中 各回毎の申し込みもできます

【3】<ご紹介>
  
   (1)「世界遺産ル・コルビュジエと世田谷区民会館区庁舎をつなぐ」

 第119回JIFゲスト 松隈 洋様からのお知らせ

(2) 森のマインドフルネスと未来の創り方
   
      メルマガNo.756「熊本、アロマ 森と人の健康」執筆者 稲本正様からのお知らせ

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【1】 「明治の自主憲法」
 
             公共政策研究者 山本 泰弘

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今から130年以上前のわが国では、20代を中心とする若者たちが各地で国家ビジョンを論じるチームを結成し、ゼロからオリジナルの憲法草案を書いていた。憲法が、そして若者の政治参加が論じられる世にあって、彼らの歴史ドラマが脚光を浴びないのは実にもったいない。

明治前期のわが国では、少数の権力者による圧政を止めるべく国会を開設し、政府の手から国民の自由を守る憲法をつくろうという国民的ムーブメントが起きていた。世に言う自由民権運動だ。

その主力を担ったのは、20代を中心とする若者たちである。彼らは地元の町や村で集会を開き、演説やディベートを行い、当時の新興メディアである新聞に投書し、国の将来を熱く語っていた。

政府からの弾圧を受けながらもその動きは全国的なものとなり、国民の代表が政策を決める国会の開設を要求し、そして国民的議論による憲法の制定が目指された。

その代表的人物の一人が、植木枝盛(うえき・えもり)だ。土佐に生まれ、少年期から驚異的な読書量と文章量を顕し、20歳で当時の大物政治家・板垣退助のブレーンとして政治グループ・立志社(後の自由党)の主力となる。青年期の写真が残っているが、なかなかのイケメンである。

彼が書いた憲法草案「東洋大日本国国憲按」は、当時最先端の知見を活かし、基本的人権の保障、立憲君主制、連邦制などといった国家像を描く。現代にも通用するとして評価が高い。

わが国にまだ憲法の無かったこの時代は、若者がゼロからオリジナルの憲法草案を書いていたのだ。彼のみならず、各地の有志がつくった憲法草案が残されている。西多摩の山奥の集落で発見され、近年天皇皇后両陛下も見に訪れた「五日市憲法」が有名だ。

今憲法論議といえば、条文の文言や解釈、あるいは戦後史ばかりを取り沙汰するマニアックで近寄りがたいものになってしまっている。憲法は国民が書くものであり、わが国では明治の世に植木ら在野の若者たちがそれに挑んだ歴史がある。しかも彼らは、格式張った条文を綴るだけでなく、現代の池上彰よりも痛快に政治課題を語り、SEALDsより気の利いた歌やキャッチコピーで無関心層を引きつけることに成功した。

憲法論議が加熱し、かつ日本国憲法70周年を迎えようとする今、この歴史ドラマを呼び覚ますことが日本社会には必要だ。変革の時代に求められるのが坂本龍馬なら、論憲の時代に求められるのは植木枝盛。「憲法書いてみた」とでも言うような異才の生き様に刺激され、憲法談義が好奇心とロマンをもって国民的に楽しまれたら、実に面白い。

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山本 泰弘 (やまもと やすひろ)

1986年生まれ29歳。山形県東根市出身。筑波大学国際総合学類、京都大学大学院地球環境学舎修士課程を経て、2013年、筑波大学「人間の安全保障」講座岩浅研究室アシスタント。2015年より地方公務員として勤務する傍ら、公共政策研究者として活動する。国会議員政策担当秘書資格保有。青年シンクタンクRHO主宰。明治の自由民権運動で在野の若者たちが書いた憲法草案(“私擬憲法”)を現代語訳し、自身のブログ等で発表している。
http://yamamotoyasuhiro.tsukuba.ch/e288073.html 現在、国内最大手出版社と出版に向け交渉中。

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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします)
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【2】(1) 第228回J.I.フォーラム  9月27日 開催 

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  ー参院選当選議員に聞く(仮)ー 

前回のJIフォーラムでは、7月の参院選の「落選者」に議論してもらいました。今回は当選者です。
 
約500人の立候補者のうち、当選したのは121人、新人は276人立候補し、当選したのは44人です。

私たちは彼らに何を託しているのか。この議員たちは有権者の付託を受けて何をするのか。

2回のフォーラムを通して参加して頂くと議員の思い、実態などがさらによく分かります。

  ◯日 時:平成28年9月27日(火)  18:30~20:30 (開場18:00) 

  ◯会 場:日本財団ビル2階 大会議室  港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111

  ◯ゲスト:石井 苗子 (日本維新の会・比例代表選出)

       伊藤 孝恵 (民進党・愛知県選出) 
  
       伊波 洋一 (無所属・沖縄県選出)
   
       片山 大介 (日本維新の会・兵庫県選出)

       木戸口 英司 (生活の党と山本太郎となかまたち・岩手県選出)
   
       杉尾 秀哉 (民進党・長野県選出)

         他 (調整中)  

  ◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本代表)

  ◯主 催:構想日本

  ◯定 員:160名

  ◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
                ※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

  ◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は懇親会参加とお申込み時に明記して下さい)
         ※フォーラム終了後、ゲストを囲んで、懇親会を開催いたします。

         「頤和園(いわえん)溜池山王店」港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531
   
 ※フォーラムへのご参加は9月27日(火)12:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

  お申し込みはこちらから http://www.kosonippon.org/forum/index.php 

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(2)《今後の構想日本の活動》

 《その他》

2016年4月~隔週月曜日 京都大学経済学研究科・経済学部 特殊講義「公共経営論1」 (代表 加藤秀樹)

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(3)Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

  Yahooニュースにオーサーとして投稿している記事が更新されました。ぜひ御覧ください。

  ディレクター 伊藤伸

  ◇8月21日 山本美香さんの死から4年。世界情勢は良くなっただろうか?

   http://bylines.news.yahoo.co.jp/itoshin/20160821-00061340/

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(4)「現場みらい塾(構想日本×PHP総研)」

  第4期 開講中 各回単発の申し込みもできます

  税収、人口の奪い合い(=ゼロサム)ではなく、プラスサムを!

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人口減少、高齢化、不十分な予算と人員など、自治体にとってはますます厳しい時代です。政府の「地方創生」も続きそうにありません。

自治体間で税金や人口の奪い合いをするのはゼロサム、つまり持続可能ではありません。

それでも、視点を変え、従来の延長線上で考えることをやめると、解決策が見えてくるのです。

この塾は、従来型の研修ではありません。自治体のどの仕事にも応用できる、「知恵の出し方を身につけるトレーニングの場」です。

他自治体の職員、議員、民間人と一緒に半年間議論し、学び合うゼミ形式のプログラムです。受講生はこれまでに約70名。

問題意識の高い自治体職員、議員のネットワークも大きい財産です。

ここから日本が変わります。


― 第4期カリキュラム ―  ※現時点の予定ですので、変更の可能性があります。

【内 容】

第3回:9月24日(土)10:00~18:00
 講義:「財政の自分事化に向けて~国の財政と地方の財政~」
    福田 誠 〔財務省 国有財産企画課 政府出資室長〕
 講義:「無作為抽出の住民参加で地域の課題を『自分ごと』に」
    伊藤 伸 〔構想日本 総括ディレクター〕
 実践:模擬事業仕分け1/手法を学ぶ

第4回:11月5日(土)13:00~18:30、6日(日)10:00~16:00
 実践:模擬事業仕分け2/チームで体験する
 実践:事業シートプレゼンテーション/発表から体得する
 セッション:「『わたしのまち』と一人称で呼んでもらえる町を目指して(仮)」
    筒井 敏行 〔香川県三木町 町長〕
 実践:締めくくり総括ディスカッション

【応募資格】
 地域をよりよくしたいという情熱を持ち、地域の課題解決と未来創造のために、自ら考え行動する意志のある人

【募集人員】 50名程度

【会  場】  PHP総研会議室
       (江東区豊洲5-6-52 NBF豊洲キャナルフロント11階)

【参 加 費】  各回:10,000円(税込)※旅費・食費等は含まれません

【応募手続き】

 現場みらい塾申込みサイト(以下のリンク先)に入力し送信

 https://docs.google.com/forms/d/1AaZhsGk6sCIS-UEOtw_VWMgdL6elYrMxwr8UuBAn7dY/viewform

 定員に達し次第、締め切らせていただきます。

【お問い合わせ】

 構想日本:田中、小川、永由 TEL:03‐5275‐5607、Email:info@kosonippon.org
 PHP総研 :皆川      TEL:03‐3520‐9612、Email:genba-mirai@php.co.jp

 その他詳細はこちら http://www.kosonippon.org/project/detail.php?id=713

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【3】<ご紹介>

 構想日本が応援している活動に関するお知らせです。

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(1)「世界遺産ル・コルビュジエと世田谷区民会館区庁舎をつなぐ」

世田谷区民会館、区庁舎と広場は、ル・コルビュジェの弟子前川國男の作品です。

建設から半世紀たった近現代の優れた建築を、壊すのか、保存して使い続けるのか、皆さんで考えてみませんか。

広い中庭を囲んだ庁舎、区民会館は、優れた近現代建築としてドコモモ・ジャパン※に選定され、評価を得ています。

  ◇日時:2016年9月18日(日)13:30-17:30(13:00受付・開場)

  ◇会場:国士舘大学・多目的ホール(世田谷区世田谷4-28-1)
      https://www.kokushikan.ac.jp/information/campus/setagaya.html
  
  ◇参加費:500円(資料代)

  ◇講師:・松隈洋(京都工芸繊維大学教授) 「前川國男がル・コルビュジエから受け継いだ思想とデザイン」
 
      ・石川公彌(駒澤大学非常勤講師)「新庁舎が示すべき世田谷区のビジョン」
 
      ・鰺坂徹(鹿児島大学教授)「使い続ける可能性について」

  ◇定員:400名(当日先着順、申込不要)

  ◇問合先:世田谷地域会事務局/(有)黒木実建築研究室 TEL 03-3439-4190 E-mail skyland@jcom.home.ne.jp

  詳細はこちら  http://www.jia-kanto.org/members/event/event_m/lecture/setagaya_0918.html

   ※ドコモモ・ジャパンは、モダン・ムーブメントにかかわる建物と環境形成の記録調査および保存のための国際組織です。

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(2)森のマインドフルネスと未来の創り方 ~ストレス緩和に向けた体験ワーク付~

人類は今、大きな曲り角に立っています。近代合理主義が乱熟し、一見世界は発展しているように見えますが、人間一人一人はそれほど幸福にはなっていません。今こそ真剣に「未来の創り方」を考えるべきです。

現代社会はストレス社会とも言われ、『キラーストレス』は人々の心身を蝕み始めています。

心身の健康と自然の関係を考え直し、同時に今注目されている「マインドフルネス」とは何か?を知り、「未来の創り方」について皆さまと共に模索したいと思います。

日本産アロマに興味ある方は、参加必須の催しです。

 ◇開催日 2016年9月18日(日)(14:30-16:00) 名古屋 定員50名
      
      2016年9月19日(月)(14:30-16:00) 大阪  定員80名

 ◇受 付 14:00-14:30

 ◇参加費 無料

 ◇場所 名古屋 〒451-0045 愛知県名古屋市西区名駅2丁目27-8丁目
         プライムセントラルタワー名古屋駅前店 13階 第21会議室
         http://www.nagoyakaigishitsu.com/prime/access/

     大阪  〒530-0017 大阪市北区角田町8番1号
         梅田阪急ビルオフィスタワー26階
         会議室1・2http://www.hhbm.hankyu-hanshin.co.jp/meeting/umeda-hankyu/access.html

  ※ご興味ある方は下記情報を記載の上、satake@sei-plus.comにご連絡ください。
 
  1.お名前 2.ふりがな 3.ご住所 4.メールアドレス 5.お電話番号

  正プラス株式会社 http://www.sei-plus.com/

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