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タイトル::【No.873】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十五弾 新湊曳山祭」
発行日::2018/08/23
本文:
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構想日本メールマガジン【No.873】 2018.08.23 処暑 発行
               
「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十五弾 新湊曳山祭」

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【1】J.I.フォーラム 10月25日(木)開催 

 気温40°、逆走台風が当たり前に!?「今や“異常”が日常に。まずは正確な理解を」 

【2】活動ニュース

 (1)和歌山県海南市で「行政事業レビュー(事業仕分け)」 今週末 8月25日(土)、26日(日)

 (2)滋賀県大津市で「事業レビュー(事業仕分け)」開催! 9月1日(土)

【3】お知らせ

 (1)J.I.ニュース NO.51 刊行  

 (2)アーカイブ動画 第246回JIF「そうだったのか!! 森友・加計学園 問題の本質」

 (3)アーカイブ動画 第247回JIF これからの政治に向けて「考えることの多い総裁選」

【4】巻末寄稿文

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十五弾 新湊曳山祭」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘 

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【1】 第248回J.I.フォーラム  2018年10月25日(木) 
 
気温40°、逆走台風が当たり前に!?「今や“異常”が日常に。まずは正確な理解を」 

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天気に関して「命を守る行動を」という呼びかけが日常になっています。

もはや「異常」ではすまない大気候変動。

災害や体調異常に備え、命や生活を守るために、気候がどう変わっているのか、これからどうなるのか「正しい話」を専門家に聞きます。 

◯日 時: 2018年10月25日(木) 18:30~20:30(開場18:00) 

◯会 場: アルカディア市ヶ谷 4F 鳳凰 (千代田区九段北4-2-25)TEL:03-3261-9921  

※場所にご注意ください。      
     
◯登壇者: 

江守 正多 (国立環境研究所 地球環境研究センター 副センター長)

住 明正 (東大名誉教授、理学博士 サステイナビリティ学連携研究機構 特任教授)

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)
    
◯主  催 : 構想日本         

◯定  員 : 100名 

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。
  
事前にお申し込みください ☆懇親会はございません。

※フォーラムへのご参加は10月25日(木)12:00まで お電話、FAX、E-メール info@kosonippon.org  にお願いします。

HPからのお申し込みはこちら http://www.kosonippon.org/forum/index.php

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【2】活動ニュース 

(1)和歌山県海南市で「行政事業レビュー(事業仕分け)」を開催!

テーマは「介護予防活動支援事業、空家等対策事業、結婚促進事業」など 24事業

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海南市では、2010年から3年間「事業仕分け」を実施しましたが、新たな仕組み(市民判定人方式)を入れて改めて「行政事業レビュー(事業仕分け)」を行います。

自治体職員の方をはじめ、皆様ぜひ傍聴にお越しください。

★海南市「行政事業レビュー(事業仕分け)」の特徴★

1.神出政巳市長の強いリーダーシップのもと、市民と行政の対話、市民参画のツールとして実施。

2.前回の事業仕分けからの変更点として、無作為に選ばれた市民が評価を行う「市民判定人方式」を採用。若者の意見を取り入れるため、市内の高校生8名も評価に加わる。

3.市民への透明性に重点を置くため、市役所の庁舎ロビーでの実施。全国初の試み。

― 開催概要 ―

【開催日時】8月25日(土)・8月26日(日)9:00~17:30

【会 場】海南市役所(和歌山県海南市南赤坂11番地) ※会場についてのお問い合わせは、海南市総務部企画財政課まで(電話:073-483-8405)

【対象事業】24事業 ※対象事業費総額 約5億4,468万円(平成30年度一般会計予算246億6万1千円)

多岐にわたる対象事業の詳細は、下記の海南市ホームページでご覧ください。

【参加者】

 海南市市民判定人(海南市民)※無作為に選ばれた市民2,000名に案内を送付し、応募のあった74名、公募した高校生8名の合計82名。

 海南市職員

 コーディネーター2名・仕分け人15名(1日2班体制、2日間) 

【議論の仕方】

 構想日本仕分け人チームと説明者(海南市職員)が質疑応答し、それに基づいて市民判定人が対象事業の評価を行う。

【参加費】 無料(事前申し込み不要、途中の入退室可)※どなたでも傍聴できます。

【主 催】 海南市

【協 力】 構想日本

 ※詳細は、海南市ホームページからご覧いただけます。
  http://www.city.kainan.lg.jp/kakubusho/soumubu/kikakuzaiseika/kikakuzaiseikatorikumi/gyoseikaikaku/gyouseijigyourebyu/index.html
  また、事業仕分け当日は、会議の様子をインターネット中継(第1会場のみ)でご覧いただけます。

 お問い合せ:構想日本 伊藤/笠谷
 TEL:03-5275-5607、email : shiwake@kosonippon.org

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(2)滋賀県大津市で「事業レビュー(事業仕分け)」開催! 

テーマは「老人福祉センター運営事業、市民センターのあり方」など 4事業

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大津市では、無作為に選ばれた市民が今後の事業のあり方、方向性等について議論する「大津市事業レビュー」を昨年度に引き続き実施します。
 
自治体職員の方をはじめ、皆様ぜひ傍聴にお越しください。

★大津市「事業レビュー(事業仕分け)」の特徴★

 1.平成20年から3年間事業仕分けを実施。7年ぶりに実施した昨年に引き続き、無作為に選ばれた市民が評価を行う「市民判定人方式」を採用。

 2.「市民評価員」40名のうち、約3割が10~30代。

 3.レビュー結果の反映に重点を置き、構想日本も協力をしてフォローアップを実施。 

― 開催概要 ―

【開催日時】9月1日(土)9:30~16:45 

【会 場】大津市役所(滋賀県大津市御陵町3-1)※会場についてのお問い合わせは、大津市総務部行政改革推進課まで(電話:077-528-2708)

【対象事業】4事業 ※対象事業費総額 約11億6,686万円(平成30年度一般会計予算1,080億6,904万8千円)

対象事業の詳細は、下記の大津市ホームページでご覧ください。

【参加者】

 大津市市民評価員(大津市民)※無作為に選ばれた市民2,000名に案内を送付し、応募のあった計40名。

 大津市職員

 コーディネーター1名・外部審議員 5名 

【議論の仕方】

 構想日本が選定する委員と大津市行政改革推進委員が、外部審議員として説明者(大津市職員)と質疑応答し、それに基づいて市民評価員が対象事業の評価を行う。

【参加費】無料(事前申し込み不要、途中の入退室可)※どなたでも傍聴できます。

【主 催】大津市

【協 力】構想日本

 ※詳細は大津市ホームページからご覧いただけます。
 http://www.city.otsu.lg.jp/shisei/zaisei/rev/h30/1532585849653.html
 また、事業レビュー当日は、会議の様子をインターネット中継でご覧いただけます。

 お問い合せ:構想日本 伊藤/岩崎
 TEL:03-5275-5607、email : shiwake@kosonippon.org

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【3】お知らせ (1)J.I.ニュース NO.51 刊行  

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構想日本が定期的に刊行している J.I.ニュース。 NO.51 が出来ました。

会員の皆様には、既にお手元に届いているかと思います。

構想日本ホームページにも掲載いたしました。

こちらから → http://www.kosonippon.org/upfiles/jinews/JIN5108.pdf

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(2)アーカイブ動画 第246回JIF「そうだったのか!! 森友・加計学園 問題の本質」

(3)アーカイブ動画 第247回JIF これからの政治に向けて「考えることの多い総裁選」

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反響の大きかった前回の第246回JIフォーラム「そうだったのか!! 森友・加計学園 問題の本質」、

一昨日のフォーラム、これからの政治に向けて「考えることの多い総裁選」が、動画でご覧いただけます。

都合が合わなかった方、ご来場が難しかった方、ご興味のある方、こちらからご覧いただけます。

「そうだったのか!! 森友・加計学園 問題の本質」 こちらから → https://www.youtube.com/watch?v=QVUojC-gXVQ&t=5463s

これからの政治に向けて「考えることの多い総裁選」 こちらから → https://www.youtube.com/watch?v=AsBbAt7tdnc&feature=youtu.be

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【4】寄稿文 「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十五弾 新湊曳山祭」

 至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘  

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この祭を観たいと思った強い動機がある。石橋冠監督作品「人生の約束」を見たからだ。 

東京のIT関連企業経営者祐馬と新湊で祭をやる友人航平の物語。祐馬は会社の拡大しか興味のない人物、対する航平はそれを否定し故郷へ帰り、祭に心の救いを得る。この構図をグローバリズムVSローカリズムの対立と見た。

「情報・ハイテク・ベンチャー企業・投資エキスパート・ファンドマネージャー・経済アナリスト等、彼らの忠誠心は国家や地域ではなく地球規模のネットワークである」と佐伯啓思氏は「倫理としてのナショナリズム」でクリストファー・ラッシュを引き、述べる。市場原理主義による文化破壊の防波堤になるのは土地で生活する一次産業者や地域の商店主やコミュニティを支える住民たち以外になく、彼らをつなげる装置が祭だというのが私の持論であった。言わば祭による価値観の専守防衛論。だから私は「人生の約束」を見て涙腺が緩んだ。

まず富山県から入ろう。持ち家率全国NO.1、家が大きく、貯蓄率も高く、全国有数の物心両面豊かな土地だ。越中そのままのゾーンであり、いたるところに古代のレイヤー(暦層)を読み取ることができる。世界で最も美しい湾クラブのメンバーである富山湾の存在がこの土地の個性になっているような気がした。万葉集の大伴家持の歌が各所で読まれ、新湊曳山祭を主宰する放生津(ほうじょうづ)八幡宮神社の祖霊は大伴家持であり、現宮司も大伴姓だ。鎌倉・室町時代、放生津は守護所在地であり越中の中心地であったが、明治以降は新湊から平成の合併で射水市となった。

曳山祭について語ろう。スケジュールを無理して見に行っただけの価値は十分にあった。富山県にはユネスコの無形文化遺産が3か所ある。高岡御車山(みくるまやま)祭・魚津タテモン行事・城端神明宮祭曳山行事だ。この三つは国指定の文化財からユネスコ登録になったが新湊は富山県指定の文化財である。私はこの指定の差異には何のこだわりも持たないが、新湊曳山祭は十分にユネスコの無形文化財級である。すべての祭に共通する井波彫刻・越中和紙・高岡銅器・漆器などの伝統工芸に加えて、住民のエトス(信仰心由来の道徳・風習)を感じ取った。

「人生の約束」でも曳山のド派手なシーンばかりが印象に残るが、この祭は奥も深い。海のかなたに住む先祖を迎え、それを送る儀式が型を踏んでいる。9月、曳山の順序を決める籤取り式が準備の始まり。9月30日、神社で先祖の御霊(みたま)を迎える前夜祭が行われ、10月1日の曳山行事、2日の築山行事ののちの神送りも厳格を極める。また魚を海に放つ放生会(ほうじょうえ)もおこなわれる。放生会とは仏教の不殺生思想を表した儀式なのだが、そのことについては長くなるから割愛する。実はこういう隠れた神事こそが祭を持続させる装置となっていることを知らねばならない。

神社の聖域を回る神輿(みこし)の供奉としての曳山は全部で13台、昼は和紙で作った花飾りの花山と呼び、夜は一転提灯で覆う提灯山となる。

2日の築山も興味深い。世界の神々が集う須弥山世界、日本人の多神教信仰が一目瞭然、理解できるのではないか。

実はこの日思いがけない出会いがあった。祭とまちは一体というのが私の基本スタンスだから、曳山巡行の界隈を歩いていたら、かつてお付き合いのあった東京の地域交流センターの明石夫妻に出会った。奥さんのあおいさんの故郷という。更にご近所付き合いの「人生の約束」の監督石橋冠さんにも会うことができた。

新湊では祭に参加することは「つながる」という。いい言葉だ。

いい祭であり、いい街だった。


放生津八幡宮祭の曳山 https://www.houjyoudu.com/new-page-cdwn

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 石田 芳弘(いしだ よしひろ)

 愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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(編集後記)

記録的な猛暑、大雨、台風。
今、「警報」に慣れてしまっている、という話も聞きます。
たとえ避難が空振りだったとしても、命あっての物種ではないでしょうか。

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