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タイトル::【No.877】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十六弾 藤井神社祭礼」
発行日::2018/09/20
本文:
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構想日本メールマガジン【No.877】 2018.09.20 彼岸入り 発行
               
「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十六弾 藤井神社祭礼」

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【1】J.I.フォーラム 10月25日(木)開催 

 気温40°、逆走台風が当たり前に!?「今や“異常”が日常に。まずは正確な理解を」

【2】活動ニュース

 (1)群馬県太田市で 「住民協議会」 9月29日(土)第3回

 (2)静岡県湖西市で 「市民会議」(住民協議会)を開催!! 9月30日(日)第4回

【3】お知らせ 

 (1)京都大学のエッジーな研究者の生の声100選(クラウドファンディング)

【4】会員募集・寄付のお願い

【5】巻末寄稿文

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十六弾 藤井神社祭礼(大府市)」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘 


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【1】 第248回J.I.フォーラム  2018年10月25日(木) 
 
気温40°、逆走台風が当たり前に!?「今や“異常”が日常に。まずは正確な理解を」 

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都内でも、ゲリラ豪雨が頻発しています。
河川の増水や、地下通路の冠水など、ごく短時間で発生しています。
平常時のうちに、正しい知識や減災・防災の準備をしておきたいと思います。

◯日 時: 2018年10月25日(木)18:30~20:30(開場18:00) 

◯会 場: アルカディア市ヶ谷 4F 鳳凰 (千代田区九段北4-2-25)TEL:03-3261-9921  

※場所にご注意ください。      
     
◯登壇者: 

江守 正多 (国立環境研究所 地球環境研究センター 副センター長)

住 明正 (東大名誉教授、理学博士 サステイナビリティ学連携研究機構 特任教授)

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)
    
◯主  催 : 構想日本   

◯協  力 : 一般財団法人 地球・人間環境フォーラム      

◯定  員 : 100名 

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。
  
事前にお申し込みください ☆懇親会はございません。

※フォーラムへのご参加は10月25日(木)12:00まで お電話、FAX、E-メール info@kosonippon.org  にお願いします。

HPからのお申し込みはこちら http://www.kosonippon.org/forum/index.php

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【2】活動ニュース: 女性の割合が過半数。高校生の参加。

市民会館の建て替え、ゴミの減量化など、身近な話題を考えます。 

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(1)群馬県 太田市で 「住民協議会」 9月29日(土)

テーマは「ごみの減量化」について

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★太田市「住民協議会」の特徴★

1.清水聖義市長の強いリーダーシップにより2年連続の開催(連続開催は全国2例目)。

2.参加者全51名のうち、女性が過半数の27名。

3.昨年は、住民協議会に参加したことがきっかけとなってNPOを作る人がでるなど行動の変化にもつながっている。

【開催日時】

第3回:9月29日(土)13:30~16:30(協議テーマ「ごみの減量化」に対する議論)

第4回:10月21日(日)/第5回:11月17日(土)

【会 場】第3回:宝泉行政センター(太田市西野谷町38-2)※会場についてのお問い合わせは、太田市企画政策課まで(TEL:0276-47-1892)

※詳細は、太田市ホームページでもご覧いただけます。
https://www.city.ota.gunma.jp/005gyosei/0020-001kikaku-kikaku/2017-0710-jk.html

お問い合せ:構想日本 田中/徳永
TEL:03-5275-5607、email:shiwake@kosonippon.org

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(2)静岡県 湖西市「市民会議」(住民協議会)

テーマは「市民会館の建て替え」について
        
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★湖西市「市民会議」の特徴★

1.無作為抽出の手法を活用して、公共施設の必要性や具体的な中身を議論するのは全国でも珍しい試み。

2.幅広い世代の意見を取り入れるため、地元の高校生も参加。

3.検討結果は、市の次年度以降の事業の進め方や予算に反映する。

【開催日時】

 第4回:9月30日(日)13:00 ~ 16:00(湖西市が第3回までの議論を取りまとめた検討結果(素案)をもとに議論)

 第5回:11月4日(日)13:00 ~ 16:00(予定)(市民会議の検討結果とりまとめに向けた議論) 

【会 場】 湖西市民活動センター2階大会議室(静岡県湖西市吉美3268番地)※会場についてのお問い合わせは、湖西市資産経営課まで(053-576-4875)
     
 ※詳細は、湖西市ホームページでもご覧いただけます。http://www.city.kosai.shizuoka.jp/12766.htm
  
 お問い合せ:構想日本 伊藤/永由
 TEL:03-5275-5607、email:shiwake@kosonippon.org

 ▲ 2018年の事業仕分け、住民協議会、施設仕分け実施一覧 ▼ http://www.kosonippon.org/blog/?page_id=1447 

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【3】<ご紹介>  構想日本が応援している活動に関するお知らせです。 

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(1)京都大学のエッジーな研究者の生の声100選(クラウドファンディング) 明日締切

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 メルマガ執筆者 宮野公樹様からお知らせ ご支援のお願い 

第二回 全分野結集型シンポジウム:「学会って意味なくない?」はおかげさまで盛会のうちに幕を閉じました。
ありがとうございました。残るは下記のプロジェクトです。よろしくお願い申し上げます。

★京都大学のエッジーな研究者の生の声100選 全データ冊子化プロジェクト!(クラウドファンディング)

「私の研究はこれです」「こんなコラボ求めています」「私はこれが得意です」の3つの質問を京大研究者100名が掲示。
それに対して、学内外の500名近くが付箋にてコメントを残すという名物企画「京大100人論文」の全データを冊子にして郵送したい!
山極総長も来場、なんと1時間近くも研究者らのテーマを読んでました。

 こちらから → https://www.makuake.com/project/kyoto-u_100_2/

【お問い合わせ窓口】京都大学学際融合教育研究推進センター准教授・宮野 Tel:080-7008-7664(miyano.naoki.2n@kyoto-u.ac.jp)

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【4】会員募集・寄付のお願い

どんどん進化する「事業仕分け」。地方自治体こそが、先駆けになっています。
そのめざましい発展を応援するために、是非、構想日本の活動にご参加、ご支援ください。
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◯構想日本会員(個人)年会費1口10,000円(1~10口)、入会金2,000円 (WEBからお申し込みいただく場合は入会金免除)

◯構想日本会員(法人)法人会員A 年会費1口300万円、入会金30万円/ 法人会員B 年会費1口 50万円、入会金30万円/ 法人会員C 年会費1口 10万円、入会金5万円

詳細は、こちらからご覧ください。 http://www.kosonippon.org/info/index.php#member

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【5】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十六弾 藤井神社祭礼(大府市)」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘 

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全国的には無名だが、祭とコミュニティの関係の好例として藤井神社祭礼を取り上げる。大府市は愛知県知多半島の付け根に位置し、名古屋と三河に隣接する。人口9万弱、面積33?、名古屋の近郊都市として知名度はさほど高くない。しかし密度は濃い。※1

トヨタ自動車関連の会社が集積する一方、愛知県屈指の農業用水・愛知用水※2の管理事務所があり、近郊農業の集積地でもある。また国立長寿医療研究センターを中核に、あいち健康の森周辺は、何やらアメリカの「シリコンバレー」をもじったような「ウエルネスバレー」と呼ばれており、高齢社会対応の医療・健康をテーマにした人工的に作られた都市をイメージしてしまう。更にこのご時世に人口が増加し続け、財政力のある優等生自治体である。

当初、蒸留水のように無菌ではあるが無味乾燥の印象であったこのまちが甘露な自然水の味に変わったのは、至学館大学に勤め、祭とコミュニティの研究を始めた時、まず大学のある横根地域の産土神を尋ね、藤井神社と氏子達と出会って以降だった。

藤井神社は日本中の無名な神社と同様、よそ者が車でそばを通ったら、ほとんど気が付かず通過するような平凡な佇まいだ。ところがこの何でもない空間が祭の日になると神が降臨し、人々の密集する賑わいが現出するから不思議だ。午前10時から行われた例大祭式典には祭総代、祭保存会、子供会、消防団、42歳厄歳、秋葉講、氏子総代、区文化部会、区役員らの代表が巫女(みこ)による神楽(かぐら)の後、神社の祭殿に向かって平身低頭参拝する。

大府市は市全体で37、299世帯あり10の「自治区」に分かれている。1自治区は50~100世帯を束ねる各「組」の集合であり、更にその組は10世帯の「班」の集合である。藤井神社の氏子の範囲は横根自治区と横根山自地区の2自治区合わせてほぼ4千4百世帯である。この地区に住む住民の代表者が誰から強制されるわけでもなく社殿に集まり、厳かに恭しく頭を垂れて神様に参拝する様を見て、私は改めて日本と日本人についての理解を深めた。教祖も経典もない、何もないが、日本人の信仰心は丁度飛び石のように祭を実践することによって伝承していくという柳田国男説を納得した。

横根藤井神社祭礼のハイライトは、小学生による三番叟の奉納であろう。この三番叟は、大府市無形民俗文化財に指定されている。石丸組・中組・南組3台の山車が並ぶ前に総檜の舞台が設営され、3組の三番叟が演じられる。山車の彫り物の豪華さも素晴らしいが、子どもたちの舞は練習の成果が見て取れ秀逸だった。三番叟は五穀豊穣を寿ぐものであり歌舞伎・人形行瑠璃・からくりなどに変化していった祝言の舞の象徴である。私に説明してくれた地元の祭人が、舞う子どもの足元を見てくれと何度も催促したが、農事の足固めや種蒔の仕草をするためには足元の力強さが舞の生命であるらしい。

大府市役所協働促進課長の内藤尚美さんはこんな話をしてくれた。「自治会組織の中でこの区は最も纏まりがよい。これは祭があるからではないか。」祭がコミュニティの求心力になるという私の確証を裏付ける発言だ。

祭の締めくくりは、リオ・オリンピックレスリングで金メダルを取った至学館大学の選手達による餅投げであった。餅は日本の神事に欠かせないお供えであり、オリンピックも起源はギリシャの神々に捧げる神事であったなど多少牽強付会な解釈を楽しんだ祭であった。

※1 人口、世帯などは 2016年時点 

※2 当時、知多半島は絶えず水不足に悩まされていた。これを解消するために、昭和32年から昭和36年にかけ、難工事の末に完成した用水。

横根藤井神社祭礼  https://www.dashi-aichi.jp/festivals/detail/75/

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石田 芳弘(いしだ よしひろ)

愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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(編集後記)

今日から秋のお彼岸ですね。
お彼岸の時期にお墓参りをするのは、日本独特の文化だそうです。
「ご先祖様に顔向けできないようなことはしない」残していきたい言葉だと思います。

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