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タイトル::【No.938】「シリーズ島と道(7)橋で得たもの、失ったもの 2」
発行日::2019/11/28
本文:

【No.938】12月24日フォーラム開催! 千葉県の災害に学ぶ

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 構想日本メールマガジン【No.938】 2019.11.28 発行 

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<目次> 

【1】第254回J.I.フォーラム 12月24日(火)

 「大災害時代、千葉に学び、全国に生かす」

【2】各地からの現場レポート

 (1)鹿児島県 志布志市 「住民が語る会」第4回  

 (2)群馬県 太田市 「自分ごと化会議2019」第3回  

 (3)鳥取県 琴浦町 「事業レビュー」
 
【3】今後の活動予定

 (1)兵庫県 川西市 「かわにし市民会議(住民協議会)」第6回 11月30日(土)

 (2)北海道 清水町 「清水ミライ自分ごと化会議」第3回 12月1日(日)

【4】ご紹介

 (1)東北☆手しごと応援フェア

 (2)アウトサイダーアートフェア ☆クラウドファンディング☆ のお願い 

【5】巻末寄稿文 

 「シリーズ島と道(7)橋で得たもの、失ったもの 2」

  島研究家  片桐 幸雄 
  
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【1】第254回J.I.フォーラム 

 「大災害時代、千葉に学び、全国に生かす」

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千葉県は今年たて続けの台風で甚大な被害を受けました。

これまで災害が少なかった地域、逆に災害が多いから念入りに対策をしてきた地域、どちらも、これまでの常識で対応できなくなっています。

千葉県下で被災の時から現場で奮闘してきた4人の方から生々しいレポートを聞き、それを私たち全員の今後の備えに生かしたいと思います。

◯日 時:2019年 12月24日(火)18:30~20:30(開場18:00)

 ※開始時間にご留意ください。(入退室自由)

◯会 場:アルカディア市ヶ谷 4F 鳳凰(千代田区九段北4-2-25、TEL:03-3261-9921) 

◯登壇者:(敬称略)

 平 将明(内閣府 防災担当副大臣・衆議院議員) 

 石井 秀征(鴨川市 経営企画課 課長補佐) 

 熊井 成和(館山市 復興支援室長)

 鈴木 航太(富津市 総務部資産経営課資産経営係 係長) 

 鈴木 裕士(富洋観光開発株式会社 代表取締役) 

 佐木 学(三原市まちづくり戦略検討会議委員・小坂町 防災会会長) ほか

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円(構想日本会員は無料です)※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。  
 事前にお申し込みください ☆懇親会はございません。

◯フォーラムの申し込み方法

⇒HPから申し込み:http://www.kosonippon.org/forum/regist.php
⇒メールをする:info@kosonippon.org
⇒Facebookイベントページの「参加」をクリック
:https://www.facebook.com/events/3100479833315477/
⇒電話をする:03-5275-5607
⇒FAX.をする:03-5275-5617

いずれかの方法で、お申し込みください。

◯お問い合せは TEL 03-5275-5607

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【2】各地からの現場レポート

 参加者の生の声が、続々届いています。 

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 (1)鹿児島県 志布志市「住民が語る会」第4回(11/9)

 テーマ「ふるさと住民票(*)でできること」

 リコージャパンさん全面協力のもと、志布志会場と東京会場をインターネットで繋いで、お互い顔を合わせての意見交換。もちろん初めての試みです!

 意見(抜粋):

 <東京→志布志へ>

 ・地元でももっとうなぎをアピールしてはどうか
 ・ふるさと住民が志布志に行った時の特典が何か欲しい
 ・志布志の人が東京に来た時に、ふるさと住民が観光案内や、交流ができる場を作るなど、お互いに恩恵が受けられるような仕組みがあるといい

 <志布志→東京へ>

 ・地元でもうなぎは高いのであまり食べない。うなぎもオススメだが、鱧も有名
 ・シブシンシカード(ふるさと住民票)を持っている人が来てくれたら、精一杯のおもてなしをしたい
 ・志布志は、静岡よりお茶の生産量が多い。志布志のお茶と「茶香炉」を広めてほしい

 詳細はこちら → http://www.kosonippon.org/blog/?p=2381

 *ふるさと住民票(R)とは http://relevantly.work/cp-bin/wordpress/
 *志布志ふるさと住民票とは http://www.city.shibushi.lg.jp/docs/2019071000022/

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(2)群馬県 太田市 「自分ごと化会議2019」第3回(11/10)

 テーマ「行政情報のあり方」

 これまでの議論で挙がった問題点に対し、その解決策について、「個人でできること、地域でできること、行政に期待すること」に整理しながら意見を出し合いました。

 これまでに出た意見(問題点)

 ・避難情報や不審者情報が届いてもどう行動して良いか分からない
 ・情報量が多すぎて困ることがある
 ・ゴミ出し等の地域ルールが情報共有出来ていない(特に外国人居住者)

 意見(抜粋) 
 個人として:

 ・有事の際に即座に行動できるよう、普段から家族や友人と防災防犯情報を見て話をしておく
 ・市民が欲しい情報を行政に意見してみる

 行政として:

 ・ゴミ出し等の地域ルール(must情報)の発信は“頻度や手段”の工夫だけでなく“楽しく、魅せる”工夫が大切
 ・外国人居住者へ情報を届けるため”動画”を活用する

 提案として:

 「広報誌の市長コラム欄を、例えば月に1回程度で副市長や各部局の部長級職員に担当してもらうのも面白い。行政の顔がより近くに見えるかもしれない。」との意見も挙がりました。

 詳細はこちら → http://www.kosonippon.org/blog/?p=2384

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 (3)鳥取県 琴浦町 「事業レビュー」(11/10)

 
 対象事業は、地域おこし協力隊員活動、公民館活動、観光情報発信業務委託など全9事業。

 住民基本台帳から無作為に選ばれた町民が自分ごととして町の事業を評価すること、また職員の意識改革、説明能力の向上を目的としています。

 町民評価員の感想:

 ・行政だけでなく、各地区でも地域の実情ついて「話し合う」雰囲気を出していきたい。
 ・成果指標『観光客数』の把握の仕方は色々ある。どの手法が適切かをしっかり考えてほしい。
 ・事業レビューが一時の盛り上がりではなく、今後も事業改善が続くことを期待している。

 詳細はこちら → http://www.kosonippon.org/blog/?p=2474

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【3】今後の活動予定

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(1)兵庫県 川西市 「かわにし市民会議(住民協議会)」 第6回 11月30日(土)

【テーマ】市民が選んだ5つのテーマ。1,産業の活性化 2,子育て・教育の充実 3,住宅都市としての魅力向上 4,文化・歴史の活かし方 5,やりがいの持てる地域活動の促進

 各テーマについての市民の議論をもとに総合戦略を作ります。
 第6回では、市民会議からの提案書を基に市が作成した総合戦略原案について議論を行います。

【日 時】11月30日(土) 13:00~15:00(予定)

【会 場】川西市役所(川西市中央町12−1号)

 ※会場に関する問い合わせ先:川西市役所総合政策部 政策創造課(電話:072-740-1120)

 詳細は、川西市HPをご覧ください。
 http://www.city.kawanishi.hyogo.jp/shiseijoho/gyozaisei/1008787/1008790/index.html

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(2)北海道 清水町 「清水ミライ自分ごと化会議」 第3回 12月1日(日)

【テーマ】「立地・交通アクセス」

 今回は町民2,000人アンケートで、まちの強みとして最も回答が多かった「交通の要衝」が大きなテーマとなっている。
 「立地・交通アクセス」について自分にできること、地域にできること、行政にできることなど、それぞれの役割を考え議論する。

【日 時】12月1日(日) 14:00~17:00(予定)

【会 場】清水町役場(北海道上川郡清水町南4条2丁目2番地)

 ※会場に関する問い合わせ先:清水町役場企画課(電話:0156-62-2114)

 詳細は、清水町HPをご覧ください。
 http://www.town.shimizu.hokkaido.jp/council_info/2019/11/post-151.html

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 △上記2自治体【参加費】無料 どなたでも傍聴できます(事前登録不要、途中入退室可)

 △上記2自治体のお問合せは、構想日本まで TEL:03-5275-5607 E-MAIL:shiwake@kosonippon.org

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【4】ご紹介  構想日本が応援している活動に関するお知らせです。 

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(1)東北☆手しごと応援フェア

 東京・戸越銀座商店街にて、東北3県6団体の手仕事品を展示販売いたします。
 前回のメルマガ著者(NO.936.7)飛田恵美子さんも売り場に立つ予定です。

 ○日時 11月30日(土) 12:00〜18:00 12月1日(日)11:00〜17:00
 ○会場 戸越銀座商店街・銀ちゃん物産シアター(東京都品川区戸越1-20-9)
 ○詳細:http://www.tohoku-manufacture.jp/blog/sma.html

 【トークショー開催】

 文化放送アナウンサー斉藤一美さんと飛田恵美子さんが復興をテーマにしたトークショーを開催します。

 ◯日時 11月30日(土)19:00~  (事前予約制)
 ◯会場 参加者にのみお知らせ。
 
 お申し込みはこちらから → https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeixxzejfX4_Paj99jsN_-p-WvrAXH-wVwkq2N8zzrFVAidYA/viewform

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(2)アウトサイダーアートフェア ☆クラウドファンディング☆ のお願い 

 障がいのあるアーティストに世界へ羽ばたくチャンスをください!
 
 日本ではまだこの分野のアート市場は未成熟で、作家に十分な経済的還元はできません。そこで次のステップとして、来年1月ニューヨークのアウトサイダーアートフェア outsiderartfair.com に参加することにしました。作家とそのご家族、施設の人…みなさんの思いを載せてニューヨークへ飛びたいと思います。

 そこでお願いです!
 フェア出展に向けて、現在、READY FORにてクラウドファウンディングを実施しています。 

 目標金額 350万円  締切 12月17日(火)午後11:00まで  

 11月28日今現在、225万円(64%)集まりました。あともうひと息、皆様のお力添えを頂戴できればと思います。

 ~いただいたご支援の使い道~

 出展料 $20,000- 約220万円、渡航費(2名)NY往復航空券代金 約34万円、滞在費(2名)7泊 約14万円、作品輸送費・保険料 約40万円、クラウドファウンディング手数料 42万円  合計350万円

 自力でチャンスを掴むことが困難な障がいのある作家たちのために、さらには本当の意味でのダイバーシティのために、どうぞお力をお貸しください。よろしくお願いいたします。

 クラウドファンディング こちらから → https://readyfor.jp/projects/acmgallery2020ny

 一般社団法人Arts and Creative Mind 代表理事 杉本志乃  www.aacm.tokyo

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【5】「シリーズ島と道(7)橋で得たもの、失ったもの 2」

  島研究家  片桐 幸雄  

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前回「橋で得たもの、失ったもの」を書いた後、橋の架かっていない、そして今後とも架かりそうにない離島に行ってきた。

そこで昔から島で暮らしてきた人や島の外から島にやってきた人たちに、島の住みにくさや住みやすさなどを聞いた。結果はおおむね以下の通りである。

「島の課題」 

 子供を産み、育てる環境がない
 老人介護施設が不足している
 公共交通網が貧弱(なおかつ、運賃が高い)
 物価が高い
 働く場がない
 島外でのキャリアを生かせる仕事がない
 不便である(*)
 特に衣料品の販売店がない
 人間関係が煩わしい
 島の人は引っ込み思案で、知り合いになるのに時間がかかる
 島には衰退する要素しかない
 商店街の衰退
 漁業の衰退(地元産の水産物が地元で買えない)
 観光業の衰退
 こんな島にはだれも住みたいと思わない
 事業継承希望者がほとんどいない
 人口が少ない(*)
 そのために祭りが衰退している

「島の良さ」 
 
 人が温かい
 貨幣を介さない人とのつながりがある
 人口が少ない(*)
 水が豊かである
 うまい水が豊富にある
 観光スポットが沢山あるが、観光地化していない
 熊などの大型の害獣がいない(奥尻島)
 時間がゆったり流れる
 次の様な、「ここにしかないもの」がある(高校生)
 きれいな自然
 近くの釣り場
 スクーバ・ダイブ
 一人暮らし
 不便だが(*)慣れれば楽しい
 地域との結びつきが強い(深い)

だいたい予想どおりだが、*印を付した「不便である」というのと、「人口が少ない」というのは、「課題」と「よさ」の双方で挙げられ、この二つが「よさ」でもあるというのは新鮮な「発見」であった。聞いてみなければわからないものである。

島の「よさ」として挙げられたものの多くは、橋が出来れば確実に失われてしまうのではないか。前回、次のように書いた。

一番の変化(失われるもの)は「あげたり、もらったりしていたことが無くなる」ということである。

想定で書いたことだが、島で聞いた「貨幣を介さない人とのつながりがある」というのは、まさしく「あげたり、もらったり」を意味する。何より橋が出来て、島以外の部分とつながり、貨幣経済が全面的に浸透することで、これは確実になくなる。「時間がゆったり流れる」という「よさ」も、なくなるであろう。

橋が出来て便利になれば「観光地化」が進み、「きれいな自然」は期待できなくなるであろう。これだけでも、橋ができることで失うものは大きいということになる。

橋が出来れば多くのものが得られる、という反論があろう。

得られるものの実態を考えてみれば、本当にそう言えるかどうかは疑問である。課題は無くなるのではなく、個人的に課題を解決するために島外へ出ていくということである。例えば、職を得る、娯楽を求める、生活用品・雑貨の充実を図るなどなど。

「人口が少ない」のは、離島の「課題」でもあり「よさ」でもあるが、仮にこれを「課題」としてみた場合、橋ができることでこの「課題」が解消されるかどうかは疑わしい。

島あるいはかつて島だった場所に人々を惹きつけるものがなかったら、橋ができることで「人口減」に拍車がかかってしまうかもしれない。現にそういう例は、ある。

橋ができることで、島あるいはかつて島だった場所に人々を惹きつけるものが急激になくなってしまうことを考えれば、その危険性は極めて大きい。ともすれば「良さ」に惹きつけられて来ていた人が来なくなるなど。

橋ができることの効果と悪影響を真剣に考える必要がありそうだ。

※前回のメルマガ 「シリーズ島と道(6)橋で得たもの、失ったもの 1」 → http://www.kosonippon.org/mail/detail.php?id=913

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片桐 幸雄(かたぎり さちお)

元道路関係四公団民営化推進委員会事務局次長。1948年生まれ。73年に日本道路公団に入社。主に料金設定や経営企画を担当し、2000年に総務部次長。02年から民営化推進委員会に入る。

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(編集後記)

ローマ教皇が来日。長崎の爆心地公園で献花をされ、長い祈りをささげるお姿。
広島平和記念公園で、宗教の違いを超えて平和を願う気持ちを体現されるご様子。
「かたじけなさに涙こぼるる」とは、こういう気持ちかと思った日々でした。

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