【No.209】「もったいない」から「MOTTAINAI」 へ
2005.07.29

◇◇◇ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

JIメールニュースNo.209  2005.7.29発行
「もったいない」から「MOTTAINAI」 へ

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇◇
◆◆ 目 次 ◆◆
1.【「もったいない」から「MOTTAINAI」 へ】
2.【J.I. Action Summary】
3.【第98回「J.I. フォーラム」のご案内】
*みなさんのご意見をお待ちしています(800字以内でお願いします)。
info@kosonippon.org
頂いたご意見は、バックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲
載しています。 https://www.kosonippon.org/wp-manager/mailnews/log.html
不掲載をご希望の場合は、必ずその旨を明記して下さい。
また、氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。
イニシャル、匿名、ハンドルネーム使用の場合は必ず明記して下さい。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
1.【「もったいない」から「MOTTAINAI」 へ】
社団法人日本青年会議所 第54代会頭 高竹 和明
ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが提唱した「もったいな
い」という気持ちで環境を保護しようという運動は、元々は1993年以来、日
本青年会議所が世界的に展開して来た「もったいない運動」にマータイさん
が共感してくれたことに始まる。
当時の「もったいない運動」のコンセプトを見ると、「もったいない」と
は、「ありがたい」という過分なものに対しての「感謝する心」、恐れ多い
という「謙虚な心」、惜しいという「物や時間の浪費を惜しむ心」であると
記されている。その上で、1)地球環境にやさしい、2)持続可能な、
3)社会通念において道徳的に賛同される「物」や「考え方」をライフスタ
イルに取り入れて、身の回りのひとつひとつを改善することにより、現在の
公害問題や自然破壊など様々な問題を解決していくことを目的としている。
日本JC発「もったいない」運動は、1994年から96年まで国際青年会議所
(JCI)の公認プログラムになり、「グローバルMOTTAINAIムーブメント」と
して全世界で展開された。

あれから12年、再び「もったいない」が脚光を浴びている。日本人が忘
れかけていたこの言葉を、日本人ではなく外国人であるワンガリ・マータイ
さんから提唱されたという事に意義がある。マータイさんは、「『もったい
ない』は消費削減(リデュース)、再使用(リユース)、資源再利用(リサ
イクル)、修理(リペア)の四つの『R』を表している」と解説。「限りあ
る資源を有効に使い、みなで公平に分担すべきだ。そうすれば、資源をめぐ
る争いである戦争は起きない」と主張している。
かつて日本人は、食事の食べ残し、電気の消し忘れ、まだ使えるもののポ
イ捨てを見た時、「ああ、もったいないなあ」というのが普通の感覚だった。
昔は今ほどモノも食べ物もなかったから、それがごく当たり前の感覚として
あったのかも知れない。ところが、食べ物もモノも溢れる時代になるにつれ、
そういった気持ちが稀薄になり、その結果として、地球環境の破壊や資源の
枯渇を招いている。ケニア出身のマータイさんにしてみれば、物があり余っ
ている日本や欧米の状況を見て、日本人が忘れつつある”もったいない”とい
う思いが蘇ってきたに違いない。

かつて日本人が普通に持っていた「もったいない」という感覚を再び取り
戻す上では、教育の中にもその意識を取り入れ、あらゆる年齢層でモノを慈
しむ心を育んでいくことも欠かせない。学校や親子、各コミュニティが具体
的な取り組みを進めて行く事によって、社会全体の意識が醸成される。環境
問題も、行政のムダも、常に「もったいない」を意識する事で変わる。日本
で生まれた言葉が世界語「MOTTAINAI」として認められるには、本来それが
お家芸であった日本がまず世界に手本を示さなければならないだろう。
「MOTTAINAI」を一時のブームで終わらせては、それこそ”もったいない”で
はないか。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
2.【J.I. Action Summary】
■構想日本の7月の主な活動状況■

1.国と地方(行財政改革)
○「事業仕分け」による行財政改革の推進について講演
(「半分の予算でも国は運営できる」)
・12日:公明党「ムダゼロ対策推進委員会」、28日:「政策研究・フォーラ
ム21世紀」(民社協会の所属議員等の勉強会)、等。
○「自治体革新具体化研究会」キックオフに向けた準備(8/2開催)
・参加自治体-4県(宮城県、秋田県、埼玉県、新潟県)、
6市町(太田市、草加市、我孫子市、横浜市、枚方市、斐川町)
○地方交付税制度のあり方(中長期)に関する提言作成
・「国と地方の税制を考える会」次回会合(8/29予定)で提示。
○「事業仕分け」作業の準備
・次回は、横浜市の「福祉事業」を対象に実施(9月上旬を予定)。
2.公職選挙法改正
○リンカーンフォーラム(公開討論会支援NGO)との共同提言(7/12)
・選挙期間中の公開討論会の開催自由化、インターネットを使った選挙運動
の解禁、マニフェスト使用の拡大。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/doc/?no=230
○公選法をゼロから見直すプロジェクトを準備中。
3.国会議員アンケート
○第14回実施中:『郵政事業は今後、どうなることが良いのでしょうか?』
・郵政事業のあり方、国の関与の是非、など。
http://db.kosonippon.org/question/question.php?id=27

(文責:政策担当ディレクター 冨永朋義)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
3.【第98回「J.I. フォーラム」のご案内】

飽食の「貧食国」日本
——————————————————————-
「日本に帰ったら野菜がおいしくなかった」──。30年来ケニヤで生活
環境の指導に携わってきた岸田 袈裟さんの言葉です。(第79回JIフ
ォーラムより) その一方で、世界中の食べ物が手に入り、テレビではグル
メ番組が大盛況です。
ダイエットやサプリメントが大流行の一方で、世界一食べ物が捨てられて
います。今の日本では、「食べ物」や「食べること」が身体を養うという本
来の役目から離れてしまっているように見えます。
その結果、様々な社会的問題が起こっているのではないかと、「キッズ・
シェフ」(味覚の授業)に取り組んでおられる三國清三さんと、子どもたち
に畑での野菜づくりを通して生きることの実感を教えている萩原さとみさん
をお迎えし、「食べること=生きること」の基本について大いに語っていた
だきます。
——————————————————————–
日 時 : 平成17年8月31日(水)
会 場 : 銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
ゲスト : 三國清三氏(「オテル・ドゥ・ミクニ」オーナーシェフ)
萩原さとみ氏(かあちゃん塾「ファーム・インさぎ山」代表)

主 催 : 構想日本
定 員 :160名
フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   :3,500円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで懇親会を開催いたします。
—————————————————————–
参加ご希望の方は、8月30日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
—————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●JIメールニュースは、政策シンクタンク「構想日本」の活動情報などを
お届けする無料のメールマガジンです。1.代表及びスタッフが名刺交換
させて頂いた方、2.ホームページで直接購読を申し込まれた方にお送り
しています。配信停止をご希望の方は、「配信停止希望」と明記の上、こ
のメールマガジンにご返信ください。
●登録・配信停止・アドレス変更は、 news@kosonippon.org へご連絡頂く
か、 https://www.kosonippon.org/wp-manager/mailnews/ で手続してください。
●みなさんの個人情報は、構想日本が厳重に管理し、構想日本の活動に関
わるご案内をお送りする以外、使用することはありません。
●転載は大歓迎ですが、ご一報いただければ幸いです。
◇◇◇ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
発行:構想日本      発行責任者:加藤秀樹
info@kosonippon.org
https://www.kosonippon.org/wp-manager/
Copyright(C) 1999-2005 -構想日本- All rights reserved.
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇◇◇