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【No.1026】全国初、学際研究に特化した学術誌「といとうとい」  京都大学 学際融合教育研究推進センター |准教授 宮野 公樹氏|

【No.1026】脱線!どちて雑談 第6話 ポツンと一軒家から始まる「体の声を聞いて」話

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構想日本メールマガジン【No.1026】 2021.09.09 重陽の節句 発行

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<目次>

【1】雑談ラジオ企画:脱線!どちて雑談 第6話

クリエイティブディレクター・谷野栄治×構想日本代表・加藤秀樹 You Tube公開

【2】今後の活動予定

(1) 入間市“初”公開事業見直し「入間ドック」9月11日(土)12(日) 埼玉県入間市

【3】構想日本企画シリーズ

(1)「あなたの“うんざり”から社会を考える。」

(2) 脱線!どちて雑談が「note」に登場

【4】ご紹介

(1) MOA美術館 ~クラウドファンディングのお知らせ~

(2) 静岡県「令和3年7月大雨災害静岡県義援金」の募集について

【5】巻末寄稿文

全国初、学際研究に特化した学術誌「といとうとい」

京都大学 学際融合教育研究推進センター  准教授 宮野公樹

☆彡プレゼントがあります 対話型学術誌「といとうとい」

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【1】雑談ラジオ企画:脱線!どちて雑談
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第6話 ポツンと一軒家から始まる「体の声を聞いて」話
(クリエイティブディレクター・谷野栄治×構想日本代表・加藤秀樹)

こちらから → https://www.youtube.com/watch?v=L99ig9SlSk0

ゆるーく聞けるフリートーク、第6話公開です!
ただの雑談…なのですが、2人で社会や物事の本質を見抜き、キレッキレで突っ込んでいきます。

何でもボタンを押したり、スマホをタップすればできてしまう「ツルツル化」の進んだ現代。
その中で暮らす私たちも、どんどんツルツル化が進んでいる…そんな話からスタートです!
ポツンと一軒家、ダイエット、そして体の声…今回も脱線しています!

「どちてって何?」「ツルツルって?」と思った方は、第1話からチェック!
こちらから → https://youtube.com/playlist?list=PL1kGdP-fDk396uM9C-x2CaPBM8FeOLZdF

自由に脱線しまくりの”雑談”から見いだされる、世の中にあふれる疑問とその答え、お楽しみください。
うんざり企画で取り上げている“うんざり”の原因や、どちて雑談に出てくる話題の根幹には、現代のツルツル化があると思います。

加藤の著書『ツルツル世界とザラザラ世界・世界二制度のすすめ』をお読みいただくと、”どちて”と”うんざり”をディープに楽しめます。
ぜひ本と動画をセットでご覧ください!

こちらから → http://www.kosonippon.org/book20201207/

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【2】今後の活動予定

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(1)入間市“初”公開事業見直し「入間ドック」9月11日(土)12(日)

入間市では、今年度初めて公開事業見直し「入間ドック」を実施します!

「入間ドック」は、質の高い行政サービスの提供を目指し、公開の場で市の事業を市民により見直す取組みです。
住民基本台帳から無作為に選ばれた15名の市民と公募の高校生1名、合わせて16名が市民判定人として参加します。

【日時】9月11日(土)9:00~17:00 、9月12日(日)9:15~17:00
【対象事業】全10事業(コミュニティバス運行、ごみ収集、市民会館施設整備・運営ほか)
【会場】入間市健康福祉センター
【傍聴について】新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、会場での傍聴はできません。
当日の様子はyoutubeの生配信で公開予定。閲覧方法等詳細は入間市HPへ。

※お問い合わせ:入間市 企画部 企画課(電話:04-2964-1111)
入間市HP → http://www.city.iruma.saitama.jp/shisei/sougoushinkou/gyoseikaikaku/1013146.html
詳細はこちらから → http://www.kosonippon.org/iruma_2021/

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【3】構想日本企画シリーズ

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(1)「あなたの“うんざり”から社会を考える。」

社会を見つめる“うんざり”企画、今週もお届けいたします。

~あなたの“うんざり”に共感します~

【うんざり壱】
・市役所の各種申請が未だに紙ベースなのにうんざり。マイナンバーを使った電子申請もいいけど、本人確認が厳密でないものはフォームなどを使って欲しい。「ネットが使えない人がいるから」を理由にしていたら、行政の省力化なんて、いつまで経ってもできないと思う。(Yさん)

<J.I.>
・そうですね。このままではネットが使える人、使えない人、お役所のみんなで苦労を分け合っているだけですね。

【うんざり弐】
・自分の好きな事、物、人(コミュニティ)にどんどん繋がりやすくなるシステム(トラッキング、SNS)にウンザリ、自分に心地よい世界に追い込まれ分断されていくような気がする”うんざり”(燕子花さん)

<J.I.>
・意識していないと、好きではない物は一切入ってこない、ツルツルした摩擦のない世界にいてぞっとしますね。

今週の“うんざり”は、いかがでしたでしょうか?

今の時代ならではの“うんざり”もあれば、旧態依然としたものへの“うんざり”もありますね。
あなたの身近には、どんな“うんざり”がありますか。
言葉にして外に出すことで少しでもスッキリしてもらえればと思っています。

<参加方法>
1、本メールに「“うんざり”していること」「共感した“うんざり”に私からもひと言」「うんざり川柳」などを返信する
2、右記のURL先で「“うんざり”していること」を入力・回答する → https://forms.gle/PkFNDXgrvgadhnvb6
3、Twitter ハッシュタグ 「#うんざり転じて福となる」でツイートしてください
※皆さんからいただいた“うんざり”やコメントを、メールマガジンや構想日本HP、FB、Twitterなどで加工して公表することがありますのであらかじめご了承ください。
※氏名は任意です。ニックネームでも結構です。

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(2) 脱線!どちて雑談が「note」に登場

ご好評をいただいている「脱線!どちて雑談」をnoteに投稿しました。

第一回目は「“脱線!どちて雑談“」というタイトルになった理由は何か など、ラジオとはひと味違った雰囲気をお楽しみください。

こちらから→ https://note.com/hi_kato/n/n28042c3f11c3

※Note(ノート)は、クリエイターが文章や画像、音声などを投稿し、ユーザーが応援できるメディアプラットフォームです。

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【4】ご紹介  構想日本が応援している活動に関するお知らせです

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(1) MOA美術館 ~クラウドファンディングのお知らせ~

いつもMOA美術館を応援いただきありがとうございます。

当館は「美」を楽しむことを通じて豊かな心を育み、児童生徒や学校教員の美術への理解を深めるさまざまな活動を通じて、芸術との「出会いの場」を提供してまいりました。

今回皆さまからいただいたご寄付は、当館が主催する全国児童作品展「MOA美術館全国児童作品展」の開催費、及びMOA美術館の運営費として大切に活用させていただきます。

〇目標金額:1,000万円

〇募集期間:8月11日(水)10時~9月30日(木)23時

クラウドファンディングの詳細はこちらから → https://readyfor.jp/projects/moamuseum

MOA美術館HP → https://www.moaart.or.jp/

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(2)令和3年7月大雨災害静岡県義援金の募集について

構想日本とは縁が深く、2009年からは「事業仕分け」「事業レビュー」「施策レビュー」など継続して実施している静岡県からのお知らせです。

静岡県では、令和3年7月1日からの大雨により、熱海市ほか県東部地域において甚大な被害があったことを受け、被災された方々へお届けする「義援金」を募集しています。よろしければ是非ご協力ください。

「令和3年7月大雨災害静岡県義援金」

受付方法 や お問合せ先 詳細はこちらから →
http://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-110/chifuku/202107ooamesaigaishizuokakengiennkin.html

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【5】全国初、学際研究に特化した学術誌「といとうとい」

京都大学 学際融合教育研究推進センター  准教授 宮野公樹

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異なる分野や業種が連携して協働する「学際」または「異分野連携」が流行って久しく、毎日のようにWEBニュース記事にて「学際的な・・・」、「異分野連携で・・・」といったフレーズを見かけます。

我が国の大学において「学際」を掲げる研究所やセンター等の内部組織を検索してみると、その数、実に五十以上にもなりました。しかし、驚くべきことに「学際研究」に特化した論文誌は一つもありません。これが、今回、全国で初めて分野を規定せずに論考を掲載する対話型学術誌「といとうとい」を発刊するに至ったきっかけの一つです。しかし、本当の狙いは、今日の学術界に対する一つの挑戦でもあります。

研究者を揶揄する「Streetlight Effect」という言葉はご存知でしょうか。

とある夜の街角。警察官が地面に這いつくばって何かを探している男を見かけた。

警察官「ここ(街灯の下)で、何か探してるんですか?」
男  「鍵を落としたんですよ」
警察官「それは大変ですね。一緒に探しましょう。この辺りですか?」
男  「いや、ずっと向こうなんですけどね。こっちの街灯の下のほうが明るくて探しやすいから」

Streetlight Effectとは、街灯の下に落とした鍵がない事を知っているにもかかわらず、探しやすいからという理由で灯りの下であるはずのない鍵を探している状況のことです。重要な研究対象や問題に気づいているにもかかわらず、「できる事」のみに従事している研究者を批判しています。もちろん、できることからやり始めることは大事ですが、本当の問題に気づいていながらも、目先の業績向上、論文生産のために近道を選ぶことは、研究者人生を先細りさせ、それはひいては学術界全体のためにはならないでしょう。もしかしたら、今日はさらに悪いことに、本当の問題があったことすら忘れてしまっている・・・
そういう状況になってはいないでしょうか。

先日の日経新聞記事「日本の研究力、低落の一途」にて、科学論文の影響力や評価を示す指標でインドに抜かれて世界10位に落ちたという内容はまことに衝撃的な内容ではありますが、論文をあまりに量的に扱う態度に、学者としては違和感が残ります(参照:現代ビジネス記事「日本の大学はなぜ変われないのか…「研究力」という言葉への違和感」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/60209)。今大事なのは、物的なものの考え方こそを批判的精神にて問い直し、そもそも研究者として自分は何をしたくて何をしているのか、そしてそれは何をしていることになっているのか、と思考することだと考えます。

今回創刊した対話型学術誌「といとうとい」は、研究テーマというよりむしろ研究者精神を磨きあうことを目的にしています。個別の分野に押し込められた論文テーマではなかなか表現できない、探求者としての精神、人生をかけた問いについて掲載しています。そもそも我々が持つ問いが都合よくどこかの専門分野に収まるなんてことは最初からないのですから、結果的に本学術誌は学際的になるのです、学問がそうであるように。そして、様々な分野からなる8名の編集委員と投稿者とで対話を繰り広げます(その対話もすべて公開しています)。その対話には、科学哲学者・村上陽一郎氏、解剖学者・養老孟司氏、彬子女王も名を連ねます。この論考と対話は、写真家・伊丹豪氏の作品とともに掲載され、言葉にならない意思、感覚を大切にすべく、既存の「論文」という表現を最大限に拡張させています。
ぜひ一度、手にとってご覧いただければ幸いです。

対話型学術誌「といとうとい」特設サイト こちらから → http://www.cpier.kyoto-u.ac.jp/project/toitoutoi/

この学術誌に加え、研究者らが名前も所属も職位も伏せて本音で意見交換をする「京大100人論文」という企画もまた、今日の学術界への挑戦です。「大学の研究とは、”する”ものではなく、”してしまう”もの」。このフレーズに反応した全国の研究者らが、自分が人生をかけて心底知りたい事、最高に興味深いと思う事は、果たして他者にはどう映るのか!?を知りたくて、専門分野のしきたりや世代や職種をも超えたところで「問い」を磨きあいます。

「京大100人論文:オンライン全国拡大版」特設サイト こちらから → https://www.cpier.info/2021-100nin

京都大学学際融合教育研究推進センターの挑戦に、ご関心持って頂ければ幸いです。

<プレゼント>

対話型学術誌「といとうとい」を本メルマガ読者の方3名にプレゼントさせていただきます。
京都大学学際融合教育研究推進センターのお問い合わせ「総合窓口」
http://www.cpier.kyoto-u.ac.jp/contact/にメッセージください(申し込んだ動機を添えて頂ければありがたいです)。応募多数の場合、発送をもって当選とさせて頂きますが、本誌の思想に共感頂けたのであれば、SNSでの拡散にご協力頂いたり、学術や企業、行政等の有力者へ本誌を紹介頂ける方を特に選ばさせて頂きます(半分冗談ですが、半分は本気です。もし本当にご紹介頂けるのであれば必要部数を用意し郵送します。本誌ならびに京大100人論文の資金源は、毎年申請の学内助成金ではあまりに不安定で、今後、積極的に異分野融合基金へご支援をお願いし、安定的に挑戦し続ける体制にしたいのです)

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宮野 公樹 (みやの なおき)

京都大学学際融合教育研究推進センター准教授。専門は学問論、大学論(元は金属組織学)。2011年4月ー2014年9月まで総長学事補佐、加えて、2010年10月ー2014年9月まで文部科学省研究振興局基礎基盤研究課参事官付(ナノテクノロジー・材料担当)学術調査官を兼任。博士(工学)。近著2021年2月「問いの立て方」(ちくま新書)は既に3刷。
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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします) info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として今後HPに掲載予定です。また、メルマガにて抜粋掲載をさせていただくこともございます。
*不掲載をご希望の場合は必ずその旨を明記してください。氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。
匿名、ハンドルネームをご希望の場合は必ず明記してください。なお、盗作、名誉毀損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。
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(編集後記)

今日は重陽の節句ですね。薬効のある菊を用いて、無病息災や長寿を願う日。
お家で菊を愛でつつ、菊酒や栗ご飯、菊のお風呂や菊枕などはいかがでしょうか。

先週は2通同じメールマガジンが届いてしまいましたこと、申し訳ございませんでした。
PC、Wi-Fi環境が異なったため生じた誤作動のようです。ご迷惑をおかけしました。(編)

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