【No.172】「ふたたび、『政治とカネ』」に寄せて
2004.11.05

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「ふたたび、『政治とカネ』」に寄せて
JIメールニュースNo.172  2004.11.5
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■■ 目次 ■■
1.《読者の声》「ふたたび、『政治とカネ』」に寄せて
2.《J.I. Action Summary》
3.《「政策ディスカッション」のご報告》
4.《第89回「J.I.フォーラム」のご案内》

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1.《読者の声》「ふたたび、『政治とカネ』」に寄せて
JIメールニュースNo.170(2004.10.22発行)「ふたたび、『政治とカ
ネ』」 https://www.kosonippon.org/wp-manager/mailnews/log.html?no=179 に対し、
読者から意見が寄せられました。
「政治とカネ」は、政治改革の基本であり、今国会でも最重要テーマと
して議論されている問題ですが、これについて、国政選挙に立候補した経
験をもつ読者から頂いた貴重なご意見を紹介します。
… … … … … … … … … … … … … … … … …
学校法人宮崎総合学院理事長 川越宏樹氏より
政治資金の透明性と公正さを担保し、この問題を解決する方法は如何にガ
ラス張りにするかだと思います。
しかし、もう一つの大きな問題は、政治には金がかかると言う現実を一般
の有権者が認識していないと言う点です。
事務所を借りる、人を雇う、印刷する、郵送する。 車を確保する。
集会を組織する。 すべてただではできないのです。 お金が掛かるので
す!!!
かつて参議院の比例代表選挙に自民党公認で立候補したという経験から申
し上げれば、何一つ悪いことをしなくても容赦なくお金は掛かります。
全国に後援会を置く、100万人にも及ぶ後援会員の名簿を整理する。それだ
けでも30人からの人員が2年間に亘って常時必要でした。仮に地元で衆議院
の小選挙区から立候補する人でも秘書や事務員や運転手は通常のときでも1
0人は必要です。
政治家の金の疑惑を追及するときに、まず、掛かるお金の現実をも知って
欲しいと思います。
私は既に4年前に政治から身を引きましたが今尚当時の借金を返済していま
す。
ではどうやってお金を調達したらいいのでしょうか?
わが国では個人献金をする国民は非常に少ないです。基本的に政治資金は
企業・団体からしか調達できないというのが政治の現実です。
労働組合や宗教団体といった団体をバックにしている政治家のように、一
見個人献金で支えているように見える人であっても、組織的に個人名義で
献金が為されているだけで、所詮は企業・団体献金と変わりありません。
ましてや、それ以外の政治家は一体どうやって金を作れと言うのでしょう
か?企業献金、パーティ券、、、他には? ありません。 個人献金は
微々たる物で、その政治家の清潔さをアピールするための広告塔にしか過
ぎません。
参議院の比例代表選挙は実のところ実業団対抗野球試合のようなものです、
各業界が代表を送り出すために戦うのです。私のように何の利害団体も持
っていない候補者は、言ってみれば、間違って参加した市民球団のような
ものでした。
つまり資金と票のバックを利害がらみで持っていない政治家には、余程の
有名人でもない限り勝利の女神は微笑まないのです。
私は有権者の皆さんにどんな形であれ政治に参加して欲しいと思います。
信ずる政治家に何の見返りも求めず献金する、選挙運動に身を投ずる。
それもいやなら政見放送位は見て、最低限せめて投票には行く。 そうい
う行動を通じて政治の現実を少しでも理解し、厳しい目を注いでいくこと
が政治と金の問題を解決する最も正しい早道だと思います。
そして地域や団体や個人の利益のためでなく、国家国民の幸福のために働
く政治家を育てて欲しいと思います。自分は参加せずに、金が掛かること
を無視して政治家のみを悪呼ばわりすることは正直に言ってフェアではな
いと思います。
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2.《J.I. Action Summary》
■構想日本の10月の主な活動状況■
(1)政治改革(政治資金)
●「政治資金規正法」改正のキャンペーン
・メディア、経済界等へ提言アピール(23日読売新聞「追跡 政治とカネ」、
提言は、 https://www.kosonippon.org/wp-manager/doc/?no=198 )。
・10/27:政策ディスカッション開催(@衆議院議員会館)
上記「ご報告」欄参照。
(2)三位一体改革(国と地方)
●創意工夫を活かした行政運営を行っている自治体の現地調査の分析
・長野県の栄村と下條村(近々メルマガでご紹介)。
●自治体の「事業仕分け」作業のキャンペーン
・自治体の議員や住民に作業の趣旨や進め方を紹介、今後の展開に
ついてディスカッション(23日@船橋、29日@春日部など)。
(3)教育行政改革
●現場(学校や市町村)の権限拡大の推進に向けた共同アピールの準備
・構想日本の提言: https://www.kosonippon.org/wp-manager/prj/edu/
(4)医療制度改革
●医療制度の問題点の整理(HPに掲載し広く意見を募集する予定)
・「患者の不安や不満」や「医療事故発生のメカニズム」を切り口に、
わかりやすく整理。
(5)農業政策
●課題の抽出や解決策を検討中(有識者や現場関係者とブレスト)
・農家の経営力(自立力)、耕作放棄を許す制度の改正など。
上記の他、「社会保障制度改革」、「中小企業政策」等の政策プロジェク
トが進行中。詳しくは、 https://www.kosonippon.org/wp-manager まで。

(文責:政策担当ディレクター 冨永朋義)
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3.《「政策ディスカッション」のご報告》
「政治とカネ」今度こそ、変えよう!

10月27日、ジャーナリストの櫻井よしこさん、松井証券の松井社長をお
呼びし、約30名の国会議員と議論しました。
企業経営との対比から、「政治資金の流れを明らかにしなければ、それ
は脱税と同じ」と、ばっさり切る松井社長(11/1日経「領空侵犯」参照)。
「どうしてこうも、お金に卑しく品性に欠ける政治家が多いのか」と、
やわらかな口調で国民の憤りを代弁する櫻井さん。
それに対して、国会議員の反応は…
詳しくは、 https://www.kosonippon.org/wp-manager/doc/?no=198 まで。
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4.《第89回「JIフォーラム」のご案内》
構想日本でこんな本を企画しました(11月24日発売!)
『浮き足立ち症候群-危機の正体21-』
-21名の専門家に様々な「危機」とそれを生み出す
世の中について語って頂きました -
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もう10年以上も家庭、学校、会社、様々なところで「危機」とか「破
綻」といったことが叫ばれています。私たちは、そんな言葉に浮き足立っ
てしまってはいないでしょうか。 そこで、ちょっと腰をおちつけて、ど
こに本当の問題があるのか考えてみませんか、という趣旨の本を構想日本
の企画でつくりました。
構想日本の政策づくりと共通の問題意識を持つ21名の著者の中から、医
療の問題を鋭く提起した「ブラックジャックによろしく!」のモデル南淵明
宏氏、禅僧から医師(僧医)をめざす対本宗訓氏、食の安全について適確な
指摘をしている小若順一氏に、本当の問題はどこにあるのか議論して頂き
ます。
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日 時 : 平成16年11月30日(火)
会 場 : 銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
討論者 : 南淵 明宏(大和成和病院心臓病センター長心臓外科部長)
小若 順一(食品と暮らしの安全基金事務局長)
対本 宗訓(禅僧・医学生)ご依頼中
コーディネーター: 加藤 秀樹(構想日本代表)
フォーラム参加費:2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費:3,500円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで懇親会を開催いたします。事前申込のみ承ります。
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参加ご希望の方は、11月29日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
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お問合せ:構想日本・西田(電話03-5275-5607)
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◆寄せられたご意見は「読者の声」として以下に掲載しています。
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不掲載をご希望の場合は、必ずその旨をご意見などのメールに明記下さい。
また、氏名、肩書きは、特にことわり書きがなければそのまま掲載します。
イニシャル、匿名、ハンドルネーム使用の場合は必ず明記下さい。
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