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【No.29】新春ご挨拶&新企画コラム“不良資産処理より大切なこと”

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新春ご挨拶&新企画コラム“不良資産処理より大切なこと”
JIニュースNo.29  2002.1.10
窓口はこちら! news@kosonippon.org
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*  ○     2002年が幕を開けました。
○■ *   あなたの“想い”を“政策”に変える――
■■○    をテーマに、
* ■■■ *  構想日本はみなさんと一緒に活動していきます。
※※※※※   本年もよろしくお願いいたします。
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構想日本 加藤秀樹&政策スタッフ一同

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■■ 目次 ■■
1.《コラム蒼天日本》“不良資産処理より大切なこと”丹治幹雄
2.《JIスタッフより》
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※新春企画として《コラム蒼天日本》をお送りします。
蒼(あお)く広がるこの冬の空のように、
晴れた心でこの日本に暮らしたい――
そんな想いから生まれた言葉を、
内外から自由な形でお寄せ頂くコーナーです。
第1弾は、構想日本政策委員・丹治幹雄氏のちょっと“硬派”な
コラムです。
《コラム蒼天日本》
不良資産処理より大切なこと
JI政策委員 丹治 幹雄
“不良資産処理”という言葉が巷にあふれて久しいが、
もっと大切なことがある。
金融機関の経営を根本から変え、企業や消費者に役立つ機関に
再生しないと、まだまだ不良資産は増え続けて行くことになる!

■1■ 解決には遠い不良資産処理
マイカルや青木建設の破たん処理を契機に、再び不良資産の処理が
関心を集めている。だが処理そのものが事の解決につながっていると
は思えない。不良資産の発生はとどまるところを知らず、金融機関生
き残りのための合併・統合も“何を達成する為の戦略なのか”という
理念がなく、縄張り争いに終始している。
■2■ 再生への道が見えない破綻系金融機関
これまで政府に対し様々な専門家と称する個人・団体が金融問題に
ついて提言をしてきたが、どれ一つとってもまともなものはなかった。
たとえば、破綻系金融機関の再生について、買収元の投資ファンド
はそのための具体的経営策を提示できていない。コンサルティング機
関に、良い経営者を選ぶ時間も判断能力もない。新しい経営陣も、建
て直しが出来るような人材とは程遠い。
このままでは間違いなく、投資先の金融機関を切り刻んで売却し、
収益が出るように不良資産をうまく分離し国に引き取らせるという事
態が生じるだろう。投資家が“果実”を得るため再び公的資金の投入
が求められるに違いないのだ。
また政策投資銀行を中心に海外の“プライベートエクイティ”にな
らって、企業再生のための基金を作ろうという話もある。プライベー
トエクイティとは、会社更生などで倒産した企業を、投資家から集め
た資金で安く買い取り、経営の建て直しを行ってから再上場などで収
益を上げようとする仕組みだ。
だが、これも全く市場感覚を欠いた幻想というしかない。
確かに今でも外資系企業は日本の企業に投資しているが、これは政
府が期待するような“企業の再生”が目的ではない。“うまく売り抜
けられれば投資家に収益が配分できる”というきわめて合理的な考え
に基づいているのだ。
これら目的の違う外資系企業と同じ土俵で、企業再生につながる投
資など、出来るとは思えない。
■3■ 金融再編の目的は、サービス向上と産業育成
ここは改めて、本質に立ち戻るべきである。
規制産業だった金融にこれまで欠けてきたのは、顧客意識(=サー
ビスの向上)と、リスクマネジメントの発想だ。
中小・零細企業や新規事業などに関して、担保に全面的に依存する
ことなく事業内容を精査して投資する“リスク”と、リスクの集中を
避けるため業種・地域で配分を工夫したり、リスクに見合った金利を
課したりする“マネージ”――本来、金融の一番のコアであるはずの
事業だ。
にもかかわらず、バブル期には“不動産は必ず上がるから”、バブ
ル崩壊後は“不動産は怖いから”と、リスクを取るという発想がなか
った。このところの合併・統合も、どれをとっても自分達の生存のた
めで、一言も「お客様のサービス向上のため」という言葉を聞いたこ
とがない。
不良資産処理は当然の課題であり、結果として競争力なき企業が退
場し経済が一時的に破綻状態になるのは致し方ない。
むしろ大事なのは、それら退場企業に代わってわが国を牽引する産
業の醸成であり、またそれを可能とする金融システムの再構築なのだ。
■4■ 金融トップの総入れ替えを急げ
金融の本業が、産業にその成長資金を提供することにあるとすれば、
それが今一番求められる分野、つまり中小・零細企業に対して資金提
供しうる市場を作り出す必要がある。またわが国の新たな産業の萌芽
が、アメリカのように市井にではなく、大企業の中央研究所に眠って
あるのであれば、その評価と商業化に資金を提供できる仕組みを用意
すべきであろう。
このような大転換を遂げるには、保護行政の下、市場や顧客に背を
向けて甘い果実を手にしてきた現在の金融機関の経営陣や中間管理職
では無理だ。
ここは経営陣に全員退陣してもらい、激しい国際競争に勝ち残って
きた“製造業”の経営陣に大改革を進めて欲しいものである。トヨタ
など最大限のサービス・製品を顧客に提供する仕組みに注力してきた
製造業の経営陣であれば、リスクを取り産業を育成する本来の金融機
関を創り出せるかもしれない。
急がなければ、金融機関はすべて破綻し、その取引先である事業会
社は外資に買い叩かれるだろう。再生されることなく吐き出され再び
血税投入の対象となるか、勤勉で能力の高い日本人を欧米人が“搾取”
するためのマシンとなるのは目に見えている。
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●JIスタッフより
新企画《コラム蒼天日本》いかがですか?“蒼天”という一見難しそ
うなタイトルは、平河町にある構想日本オフィスから青い冬空を見上げ
ながら考えたものです。構想日本の活動に関わる内外の人々の想いを、
随時掲載していきます。
硬派な論評・論文から、ライトなエッセイまで、形式は問いません。
日本を前に進めたいと感じている人々に向けて、
「今一番伝えたいこと」をお寄せ頂ければと思います。
本年もよろしくお願いします。             JI草薙発
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