• 構想日本の活動

事業仕分け


2017/07/06(木)
【結果概要】茨城県古河市「行政事業レビュー」

茨城県古河市で、構想日本として今年度最初の事業仕分けを行いました。

<開会式挨拶>
針谷力 古河市長
●古河市では、平成12年の14万6,450人の人口をピークに緩やかに減少しており、平成47年には11万7,019人とピーク時の8割に減少するという推計が出ている。市の財政状況はますます厳しくなる中、経営資源である人・資産・財源を有効に活用し、行政サービスの拡大による満足度の向上から質の高い行政サービスの提供に注力する必要がある。

●今回の行政事業レビューは、市の行っている事業の必要性や実施主体のあり方などについて、公開の場で外部の視点による公平・客観的な評価を行い、事業の目的や本質を明確化していく。そして、更なる行政改革の推進を図るとともに、事業に対する市民理解の向上と市民への説明責任の徹底を目的としている。このレビューは実施することや単に切り捨てることを目的としたものではない。前例踏襲的な考えを払拭し、どのように事業を改善していくかが重要だと認識している。

●市民と行政の協働作業として、審議委員並びに市民判定人の方からの評価結果を真摯に受け止め、そのプロセスを大切にした改善に重きを置いていきたい。市職員の意識改革を図り、市民の皆様の市政への関心を高めていただくことも狙いとしている。


加藤秀樹 構想日本代表
●2002年から15年間、合計200回以上事業仕分け(レビュー)を実施している。国でも最初に行ったのは、実は自民党政権時代の2008年。翌年の政権交代によって政府で大々的に行った。現在は行政事業レビューと名前は変わっているが、今年で10年目になる。今日の外部審議委員の中にも今年の春の政府のレビューに参加した人が3名いる。

●自治体では2009年からは、無作為に住民を選んで参加してもらう市民判定人方式を実施しており、これまでの市民参加者の累計が7,000人を超えた。我々の資産だと思っている。

●日本中の国・都道府県・市町村含めて、まったく無駄な行政事業は1つもないと私は思う。税収は落ちていくのに高齢化、道路、施設の老朽化などで多額のお金がかかるという課題が日本中どこにもある。その中で優先順位をどうするかは、行政だけでなくみんなで考えなければいけない。今日のレビューはそのための場づくりだと思う。その意味では、先ほど市長がおっしゃったように、限られた税金をどれだけ市民のために有効に使うか、ということのお手伝いを一生懸命行いたい。

●古河市は3つの自治体が合併して10年以上経ったが、残念ながらまだ一体感がないと聞く。3つの市町が合併して、同じような力を持ってそれぞれが1つの自治体としてやっていける力があったからこそ、一体感が出れば更に良い行政体になるのではないかと思う。今日だけで全てを議論できるわけではないにしても、議論を通してそのようなことにもお役に立てればと思う。

●このレビューの準備においては市長をはじめ職員には本当にご尽力いただいた。市民にとても役に立つものだと思う。こういうことを含めて一生懸命やってもらいました。これが生きるように我々も一生懸命議論したいと思う。よろしくお願いします。


【総 括】<閉会式での講評>
グループA コーディネーター 伊藤伸(構想日本)
●A班の6事業は全て要改善の判定結果だったが、結論が全てなのではなく、どのような議論や考えに基づいてその結論になったのかが大切。

●古河市の事業で総じて言えるのは、目標と目的が一致していないこと。行うことが目的になっている、成果指標が本来の目的と全然違うものになっているなどが多かった。

●しかし、悪いことだけではなく、せっかくこのような場があるならば、なんとかして事業の見直しをしようという担当職員の意識を他の自治体以上に強く感じた。例えば、広報紙の事業の担当職員は終了後にさらに質問に来るなど「食い付き感」が強かった。今回のレビューをきっかけに変わっていく可能性を強く感じた。

●今日の議論が、どのように来年の見直しに繋がっていくかまでがこの取り組みの成果指標。市民判定人の皆さんには、今日のレビューをきっかけにして、ぜひ古河市の取り組みにも関心を持っていただき、時々ホームページをチェックするなど、今回の見直し結果に注目していただければありがたい。

●古河市では、無作為の市民判定人という取り組みは初めてだったが、市民判定人の方ともお話ししている中で、実施してよかったと思うので、ぜひ継続してほしい。

グループB コーディネーター 高澤良英(市原市職員)
●市民判定人の皆さんが最後まで我々の対話に頷いていて皆さんの姿勢が伝わってきた。職員の方も終わった後にも、我々と話して得るものがあったように思う。皆さんが今日市民判定人として1日お付き合いいただいたからだと思う。

●市民判定人の皆さんは、今日参加されたことによって、きっとこの後の日常生活に変化が出てくると思う。例えば地元のお祭りで消防団の動きを見たり、学校の前を通った時にタブレットを使って一生懸命勉強していることを思ったり、色々なことがあると思う。皆さんが少しでも市に意識を向けることこそが、自分ごと化であり、その後、皆さんがせっかくだから私はこういうことをやってみようという動きに繋がれば非常にありがたい。

●私も参加させていただく中で、自分のためにもなるし、明日からの仕事にも生かしていきたい。世の中に不要なものは無くて、何でも自分に繋がっていると思う。市民判定人の皆様には、引き続きこれを機会に少しでも市に目を向けていただきたい。

刈部俊一 企画政策部長
●市政の守備範囲は、ゆりかごから墓場までという言葉があり、非常に多岐にわたっている。今日のテーマも、身近なごみの問題から男女共同参画推進という課題に至るまで様々な事業について、審議委員の皆様には熱心に問題点の指摘や解決策について議論をいただいた。

●市民判定人の皆様には聞きなれない行政用語が多々あったかと思うが、最後まで注意深く話を聞いていただき、それぞれの立場で事業内容についてのご判断をいただいた。本日のレビュー内容については、これから取りまとめをし、今後事業内容の改善や発展につなげていきたい。今後とも市政へのご理解ご協力をよろしくお願いしたい。


【名 称】 古河市行政事業レビュー

【基礎情報】 人口:144,327人(2017年6月1日現在)
       面積:123.58km²

【日 時】 7月2日(日)9:30 ~17:10

【会 場】 古河市地域交流センター はなももプラザ 1階多目的ホール、2階会議室
      (古河市横山町一丁目2番20号)

【主 催】 古河市

【協 力】 構想日本

【議論のし方と参加者】
 2班に分かれ、構想日本仕分け人チームと市役所の担当者の議論を聞いて、市民判定人21名が評価を行いました。

 <構想日本仕分け人チーム>
  グループA
  コーディネーター:伊藤 伸(構想日本 総括ディレクター)
  外部審議委員:北村卓也(川崎市 障害計画課 計画推進係長)
         近納裕政(桜川市 ヤマザクラ課 副主査)
         中田華寿子(元ライフネット生命 常務取締役)
         永久寿夫(PHP総研 代表)

  グループB
  コーディネーター:高澤良英(市原市 総務部 次長)
  外部審議委員:河野麻衣子(日立コンサルティング マネージャー)
         佐藤主光(一橋大学国際・公共政策大学院 教授)
         田中 俊(構想日本 政策スタッフ)
         露木幹也(小田原市事業協会 収益事業課 主事長)

【実施概要】
 実施回数:1回目
 対象事業数:12事業
 対象事業費総額:約9億1,200万円
 ※参考:平成29年度一般会計予算:512億円

【実施結果】
 判定結果:不要・凍結       1事業
      国・県・広域            1事業
      古河市(要改善)    8事業
      古河市(現行通り・拡充)2事業

※行政事業レビューについての詳細は古河市ホームページよりご覧いただけます。
   
お問い合せ:構想日本 伊藤/町田
TEL:03-5275-5607、email:shiwake@kosonippon.org



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