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【No.201】地域に生きる

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JIメールニュースNo.201  2005.6.3発行
地 域 に 生 き る

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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【地域に生きる】

2.【J.I. Action Summary】
3.【第96回「J.I. フォーラム」のご案内】

*みなさんのご意見をお待ちしています(800字以内でお願いします)。
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頂いたご意見は、バックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲
載しています。 http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/mailnews/log.html
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また、氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。
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1.【地域に生きる】

農林水産省大臣官房情報課情報分析室
企画官     新田 直人
2千m近い山々に囲まれた山形県小国町を訪れたときのことです。電機
メーカーの工場に勤めるKさんと農業青年のIさんが案内してくれました。
Iさんの母校で全国的に知られるミッションスクールを訪ねると、Kさんが
「中に入るの初めてだ」。次にKさんの工場を訪れると、今度はIさんが
「小学校の社会科見学以来です」。「同じ町に住みながら、お互い無関心だ
ったんだね」。3人で笑いました。
小国町は、電機メーカーの企業城下町として、県内有数の町民所得を誇っ
ていました。ところが、工場の一部は中国に移転。商店街も農業も活気を失
ってきました。そんな中で、農業、商店街、工場、流通業、林業など、さま
ざまな分野の人達が集まって、地域の力を再発見しようという機運が盛り上
がってきたのです。「雑穀料理の研究家が別荘を建てたそうだ」。「工場と
寮を往復するだけの若い研究者が何人もいる」。彼らは今まで気付かなかっ
た地域の資源に目を見張ります。
これまで、日本の各産業は業種ごとに区分され、それぞれが東京を頂点に、
ピラミッド型に組織されていました。地方の人達は、複雑な思いの絡み合っ
た依存心を抱きながら、業種ごとに別々に東京を向いていました。縦割りの
壁は小国町のような小さな町をも覆っていました。
ですが、この成功モデルはもろくも崩れようとしています。産業の空洞化、
治安の悪化、家族の崩壊…。気が付いたら暮らしの共通の基盤である地域は
ばらばらになり、一方で頼みの綱であった東京もおかしなことになっていま
した。そうした中で、もう一度、地域のつながりを見直そうという動きが各
地で静かに現れています。
Kさんは「小国の再生は、日本の再生につながる」と息巻きます。
地域に生きていく覚悟を決め、地域に根ざした産業と暮らしづくりを模索し
ている、そんな人達を取材して歩いた記録をまとめました。
行政の報告書らしからぬ形に仕上げてありますので、ぜひ御一読ください。

★『地域に生きる』
農林水産省東北農政局企画、東北地域農政懇談会編著 農文協刊 1,700円
<プロフィール>
昭和47年千葉県生まれ。平成8年、農林水産省入省。現在、農林水産省官房
情報課企画官。16年7月まで東北農政局(仙台市)に在籍し、『地域に生き
る』の取材・執筆を担当。
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2.【J.I. Action Summary】
■構想日本の5月の主な活動状況■

1.国と地方(「三位一体」改革)
(1)「国と地方の税制を考える会」第9回会合(5/11@都市センターホテ
ル)
●新座長に宮城県・浅野知事を選任(梶原前座長は顧問)、活動テーマ等
につき意見交換(現在のメンバー:岩手、秋田、宮城、新潟、岐阜、滋賀、
和歌山、高知、福岡、大分、熊本の11県と構想日本)。
・地方交付税(地方財政計画)、消費税制度のあり方等について、そもそも
論と当面の課題を議論していく予定。
(2)横浜市ラウンドテーブル・ディスカッション(5/14@みなとみらい)
●「新しい公共の創造に向けて」-「事業仕分け」から横浜市の産業政策を
考える-(構想日本とニュービジネス協議会:NBCの共催)
・昨年12月に実施した「事業仕分け」結果とそれに対する市の回答
( http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/doc/?no=220 )をベースに議論(パネリス
ト:
中田市長はじめ市職員、志太NBC会長ほか「事業仕分け」参加者など16名)
(3)新潟県「市町村権限移譲検討委員会」参加(5/31@新潟県庁)
●移譲方針の検討、等
・ちなみに、構想日本はH15年に新潟県の「事業仕分け」を実施。作業結果
は同委員会の参考資料として活用。
2.政治改革
(1)「政治・行政改革推進委員会」第2回会合参加(5/17@東商会館)
●公職選挙法、政治資金規正法等の課題に関する論点整理。
(2)埼玉・政経セミナーパネルディスカッション参加(5/29@越谷市)
●「ローカルマニフェストが切り開く地域ガバナンス」
3.医療改革
●医療問題に関するコラム掲載(提言作成中)
・「医療の変革の原動力となるもの」
( http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/prj/med/column/ )
上記のほか、「農業政策」、「公益法人制度改革」、「中小企業政策」など
の政策プロジェクトが進行中。

(文責:政策担当ディレクター 冨永朋義)
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2.【第96回「J.I. フォーラム」のご案内】
※詳細は後日ご案内いたします。
巨大災害
-近未来の気候変動を科学的に予測する -
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日 時 : 平成17年6月29日(水)
会 場 : 銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
ゲスト : 松井 孝典 (東京大学大学院新領域創成科学研究科教授)
安田 喜憲 (国際日本文化研究センター教授)

主 催 : 構想日本
定 員 :160名
フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   :3,500円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで懇親会を開催いたします。
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参加ご希望の方は、6月28日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
—————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607

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発行:構想日本      発行責任者:加藤秀樹
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