【No.261】地方にアルバイト先をつくろう。
2006.08.11

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JIメールニュースNo.261  2006.8.11発行
地方にアルバイト先をつくろう。
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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【地方にアルバイト先をつくろう。】
2.【第109回「J.I. フォーラム」のご案内】
※好評の「ポリ吉ブログ」もご覧ください。 http://blog.kosonippon.org/
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1.【地方にアルバイト先をつくろう。】
玉木雄一郎
(コンサルタント会社勤務・
元財務省主計局主査)
私は、究極の財政改革は、税源と権限を地方に移すことだと常々思ってい
る。
というのも、今の地方財政の仕組みは、極めて単純化して言うと、地方の
足りない分を、国が補てんしてくれる仕組みとなっているからだ。
例えて言えば、親元を離れて大学に進学した息子たちが、お金が足りない
と言うと、足りない分、親から仕送りがもらえる仕組みなのである。
また、息子たちは、学業をおろそかにしないように、親からアルバイトを禁止
されているので、自分たちで稼ごうにも稼ぐことができない。
三位一体改革で話題となった補助金の廃止・税源の移譲とは、この親から
の仕送りを止めて、息子たちが、学費や生活費を自分で稼げるようにするこ
とである。
そうすれば、息子たちは、支出を自分の財布でまかなわなくてはならないの
で、そうそう無駄使いはしなくなるし、本当に必要な支出があれば、一生懸
命自分で稼ごうとする。
また、教科書を買うから、服を買うからと、いちいち親に伺いをたてなくてもよ
くなるので、息子たちの自由度も拡大する。
一方で、勉強しながら働くのは大変なことである。息子たちにも相当の覚悟
が必要だ。ただ、大人として成長していくためには、いつかは、親から自立し
なければならない。
しかし、ここで問題なのは、兄弟の間でアルバイトの稼ぎに差があることであ
る。
兄は東京の大学に進んだので、アルバイト先がたくさんあって学費や生活費
をまかなって余りある収入を得ることができるが、例えば、鳥取の大学に進ん
だ弟は、地元に企業も少ないので、いいバイト先がなくて稼ぎも少なく、生活
費を稼ぐのもままならない。
自分の支出は自分でまかなうことで、財政規律が生まれることは確かである。
しかしながら、アルバイト先がろくにないのに、自分で稼げというのも酷である。
政府は、兄弟間の収入のアンバランスを事後的に調整するメカニズムを議論
するだけでなく、バイト先、つまり、税収の源となるような企業の育成にも本腰
を入れて取り組まなければならないと思う。
地方の自立を現実的なものにするためにも、地方に産業を育て、地方経済の
成長に貢献するような政策が不可欠だと考えている。そうでなければ、三位一
体改革は、単なる地方切捨て政策に終わってしまう。
今のままでは弟の卒業はままならない。

*玉木 雄一郎(たまき ゆういちろう)氏のプロフィール
1969年、香川県生まれ。ハーバード大学大学院卒。1993年大蔵省(現財務
省)入省。外務省、内閣府勤務を経て、2005年に退職し民主党公認候補とし
て衆議院銀選挙に出馬(落選)。現在、中小企業向けコンサルタント会社「ポ
リシー・ファクトリー」勤務。ブログ→www.tamakinet.jp
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2.【第109回「J.I. フォーラム」のご案内】
古武術とクオリア
丁々発止の切り結び
私たちは歩くことすら「現代の常識」にとらわれすぎているのかもしれませ
ん。最近、スポーツ、音楽、介護など様々な分野で注目されている、日本
古来の身体の動かし方を体系化している甲野善紀さん。
一方、「クオリア」をキーワードに、脳と心について次々に大胆な発言をして
いる茂木健一郎さん。
当代一流の武術家と脳科学者に体と心を通じた人間論をくり広げていただ
きます。あなたの人間力が一気にアップするかもしれませんよ。
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日 時 : 平成18年8月28日(月)
(→日程が変更となりました。ご注意ください。)
会 場 : 日本財団ビル2階・大会議室港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html)
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
ゲスト : 甲野善紀(武術家)
茂木健一郎(脳科学者)
主 催 : 構想日本
定 員 : 160名
フォーラム参加費 : 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   : 4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
(http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/)
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参加ご希望の方は、8月27日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
—————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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