【No.273】職人リレーエッセー(3) 「遊び」の文化から「遊び心」の文化へと・・・
2006.11.02

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JIメールニュースNo.273  2006.11.2発行
職人リレーエッセー(3)
「遊び」の文化から「遊び心」の文化へと・・・
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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【職人リレーエッセー(3) 「遊び」の文化から「遊び心」の文化へと・・・】
2.【J.I.Action Summary】
3.【第112回「J.I. フォーラム」のご案内】
*構想日本ホームページで「ワンクリックアンケート」開催中。
「Q:教育基本法の改正は必要ですか?」にお答えください。
〔アンケート期間:2006/10/25(水) ~2006/11/12(日)〕
↓     ↓     ↓
https://www.kosonippon.org/wp-manager/enquete/index.php?m_enquete_cd=32
(早ければ衆議院での法案審議が再来週にも終わるかもしれません。)
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1.【職人リレーエッセー(3) 「遊び」の文化から「遊び心」の文化へと・・・】
雀休(じゃっきゅう) 中村佳之
独楽まわし、凧あげ、めんこ等、どれも遊びの主役として一つの遊びの文化
を築いてきたものではないでしょうか。現代ではテレビゲームやカラオケをは
じめ、さまざまな人を飽きさせない遊びが飽きるほど氾濫し、いまさら独楽で
遊ぼうなんて思う人はほとんどいません。その様な現実の中、わたくしは独
楽「京こま」を雀休七代目として日々製作しています。(※京こまについては
文末の〔解説〕をご参照ください。)
江戸時代以前は独楽で遊ぶのは大人の楽しみとされ、独楽を回してお酒を
楽しんでいたといわれます。今では考えられない様な、ゆったりとした世界が
あったのだと思います。特に「京こま」は、女性の方が室内で遊ぶ布製のひ
ねり独楽なので、静寂な長い時間を独楽で遊び、何かを思い心を和ませて
いたのでしょう。
さて今の時代、独楽を回してただ楽しむなんて事は10分ももてば優秀なほ
うで、独楽が回り終わるまでに何処かへ行ってしまう方のほうが多いのかも
しれません。
でも、「京こま」は手に取って回したくなるのです。かわいくってなつかしくて、
ひと時ですが無心になり、子供の頃をふと思い出します。そう願い作ってい
ます。
今、知合いの医師がご高齢の方のリハビリテーションに「京こま」の遊びを取
り入れています。視覚的にも鮮やかで、投げ独楽ではないので安全で指先を
よく動かし夢中になっています。より長く回るとうれしくなります。なつかしく幼
少の頃の話をよくされます。何十年かぶりに独楽に触れる方ばかりなのに、
現代っ子より上手な方も多くいます。
仕事や時間に追われる事が多い現代人には、単純な指を使うあそびが脳に
は必要なのだと思います。ぶっ通しでパソコン作業をしていますと、ふと目に
付いた自分製の「京こま」を1回、2回3回・・・と回してみると、まさに良い気
分転換になっています。
また、昔から繁栄繁盛の縁起物とされる独楽なのでインテリアとしても室内
空間に和みや豪華さを感じさせてくれます。そんな日常のちょっとした遊び心
で、この伝統の「京こま」を必要としてもらえる事を願い、受け継いだ技を発展
させ、世界中の多くの方が手に取って回してみたくなる独楽を作っていきたい
と思っています。
* 中村 佳之(なかむら よしゆき)氏のプロフィール
1968年京都市生まれ。池坊文化学院卒業後一般企業に就職。平成14年に
子供の頃から手伝いをしていた家業「雀休」を継ぐ。従来の「京こま」をはじめ
とし、京こまをモチーフとしたストラップやアクセサリーなど現代のニーズに合
わせた商品を開発。これまでの受注生産方式から実演販売や展示販売など
積極的に活動し「京こま」の再興を図る。
雀休のホームページ : http://www.shinise.ne.jp/jakkyu
※京こまとは?・・・木工製品の独楽が多い中、「京こま」は着物の布や綿
糸で作られています。綿糸を帯状に束ね紐を作り、その紐を芯に巻き重ね
て形を作ります。このような構造のものを「巻胎(けんたい)」といいます。
この技法は本来原始的なもので、古代の土器なども土を巻き上げその形
を作り出しますし、奈良時代の漆器にも見られます。現在、京こまを作るの
は当店(雀休)が最後の一軒となってしまいましたが、伝統の技を守り伝
えていきたいと思っています。

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2.【J.I.Action Summary】
■構想日本の9月/10月の主な活動■
1.事業仕分け
(1)自治体の作業
●滋賀県高島市の作業に向けた準備
https://www.kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?m_project_cd=467&m_category_cd=16
●滋賀県安土町の作業に、コーディネーターとして参加。
・滋賀大学NPM研究会(http://biwako.ciao.jp)が、構想日本の
「事業仕分け」を参考に「事業仕分け・地域事業組成作業」を展開、
県内の市町に提案(構想日本はアドバイザー)。
(2)国の作業に向けた提言
●安倍新政権は「事業仕分け」の断行を!
・国の「事業仕分け」の意義、政府に意見書を提出した地方議会リスト、
カナダの「プログラムレビュー(=事業仕分け)」の概要、等。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?m_project_cd=461 &m_category_cd=16
(3)講演
●9月:東京都「行政経営研修」
●10月:岐阜経済同友会、滋賀大学NPM研究会、滋賀経済同友会
2.国と地方(地方分権)
●財務総合政策研究所「地方財政のあり方等に関する研究会」に参画
・「自治体マネジメントのあり方」を担当。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?m_project_cd=466&m_category_cd=5
●朝日新聞 beword(9/2):「退職手当債 行政のコストを明確に」
(文責:政策担当ディレクター 冨永朋義)
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3.【第112回「J.I. フォーラム」のご案内】
ダイナミック・インド
インドへの関心がとみに高まっています。経済成長率8%、人口の54%が
25歳以下、IT産業の急成長などの理由からでしょう。インドはいろいろな意
味で偉大な国です。しかし私たちは、今のインドについて実はほとんど知ら
ないのではないでしょうか。報道などの情報もごく一面的です。
1年の大半をインドで過ごし、庶民の暮らしをベースに宗教、民族、そして中
国、イランなどとの国際的な関係まで、幅広く研究している森尻さんと、インド
と中国というアジアの二大国の大使をご経験し、日本との関係を戦略的に把
握している谷野さんに「インドの姿」を語っていただきます。
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日 時  : 平成18年11月28日(火)
会 場  : 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html)
開 演  : 午後6時30分(開場:午後6時)
ゲスト  : 谷野 作太郎
(元駐インド大使・元駐中国大使、早稲田大学大学院客員教授 )
森尻 純夫
(インド・マンガロール大学客員教授、東京財団リサーチ・フェロー)
コーディネータ : 加藤 秀樹(構想日本 代表)
主 催  : 構想日本
定 員  : 160名
フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   :4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
(http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/)
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参加ご希望の方は、11月27日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
懇親会に     参加する      参加しない
————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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