【No.308】マニフェスト検証大会を終えて
2007.07.13

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JIメールニュースNo.308  2007.7.13発行
マニフェスト検証大会を終えて
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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【マニフェスト検証大会を終えて】
2.【第120回「J.I. フォーラム」のご案内】
*前回の「ワンクリックアンケート」の投票結果が出ました。
質問は「Q:『政治とカネ』の問題、根治に必要な手段とは?」です。
↓     ↓     ↓
https://www.kosonippon.org/wp-manager/enquete/result.php?m_enquete_cd=43
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1.【マニフェスト検証大会を終えて】
構想日本政策スタッフ
田口空一郎
去る7月1日、参院選に向け、21世紀臨調主催による第3回目の政権公約(マ
ニフェスト)検証大会が開かれた。構想日本は、第1回・第2回に引きつづき、マ
ニフェスト評価者としてこれに参加した。他に、PHP総研、日本総研、経済同友
会、全国知事会、連合、日本青年会議所などが参加し、評価報告をした。第2部
では、安倍総理と小沢民主党代表による、民間初の対決型党首討論が行われ
た。
構想日本としては、今回のマニフェスト評価に当たり、これまでと同様、有権者
に判断の客観材料を提供するという観点に立って、マニフェスト検証に当たって
どのような評価基準を採用したか、明確に示した。具体的には、(1)各党のマニ
フェスト自体が「マニフェスト」と称するに値するかどうか、(2)「言ったことをやった
かどうか」という基準からの客観評価とした。
(1)は、最近のマニフェストが単なる政策方針や努力目標の羅列になり、実際に
有権者が判断材料とするには程遠い状況になりつつあることを受けて、そもそも
そのマニフェストが評価に値するかどうかを、点数ではなく具体度という形で数
値化することとした。その結果、2005年自民党マニフェストの具体度は46.6%。
それに(2)の視点を加えた安倍内閣の総合評価は、政策進捗度・説明責任あわ
せて27%ということになった。
他方、各団体のマニフェスト検証は、いくつかのシンクタンクが独自の基準を示す
などしたが、経済団体等は基本的に自団体の方針に照らしての評価であり、評
価基準については詳らかにしていなかった。団体の性格上、これも一つの「評価」
の仕方ではあるが、有権者に対する判断材料の提供というよりも、各団体の政治
的・政策的な主張という観は否めない。総合評価では、半数の団体が60点前後
の及第点を付けたが、各団体の間で評価基準が明確でない中、これを横並びに
して議論することの是非は今後の課題である。
この点については、有権者に正確な情報を提供できるかどうか、報道機関の責任
が極めて大きいため、単純な横並び比較はしないよう、構想日本の報告時間に、
あえてマスコミ各社に訴えた。しかし残念ながら、翌2日の朝日新聞は1面で、安
倍内閣に対する各団体の総合評価点と、別項目のコメントの一部を抜粋して掲載
するなど、質を問う以前に、しっかり各報告書に目を通したとはとても思えない報
道であった。他方、読売・産経・東京の三紙には、評価の全容を客観的に伝えよう
とする姿勢が読み取れ、日経は基準の違うものを一律には比べられない旨、明言
するなど、マスコミ各社の質の違いが目立ったといえる。
今回のようなマニフェスト検証が、有権者にとって意味のある判断材料となることを
期待するとともに、公選法改正により、首長選挙でのマニフェスト配布が認められる
など、マニフェストの認知度が高まる一方で、作り手である政党と国民に知らせる
報道機関(の一部)のレベルアップの必要性が痛感された。

※構想日本のマニフェスト評価の詳細は、ホームページでご覧いただけます。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?m_category_cd=39&m_project_cd=534
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2.【第120回「J.I. フォーラム」のご案内】
そもそも年金制度、何がおかしいのか?
社会保険庁による年金記録漏れをきっかけに「年金問題」が一躍脚光を浴び
ています。記録漏れ自体は不祥事で政策以前の問題ですが、その背後には
積み立て不足(500兆円以上も年金の財源が不足している)など制度の根
幹にかかわる問題があります。ところが、新聞、TVなどは事件や「あなたの
年金どうなる」という面から取り上げるばかりで、制度のどこにどんな問題が
あるかは教えてくれません。この機会に年金問題のエキスパートである3氏
を迎え、問題の本質と全体像とをきちんと整理していただきます。
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日 時  : 平成19年7月31日(火)
会 場  : 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html)
開 演  : 午後6時30分(開場:午後6時)
ゲスト  : 喜多村悦史(東京福祉大学大学院教授
/『国民保険を創設せよ─日本を救う社会保障制度とは』著者)
田中秀明(政策研究大学院大学客員教授)
コーディネータ : 山岡淳一郎(ノンフィクション作家
/『後藤新平 日本の羅針盤となった男』著者)
主 催  : 構想日本
定 員  : 160名
フォーラム参加費 : 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   : 4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
(http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/)
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参加ご希望の方は、7月30日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
懇親会に     参加する      参加しない
————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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