【No.313】「金融の地産地消」を ~ 金融の自治・分権を進めよう
2007.08.17

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JIメールニュースNo.313  2007.8.17発行
「金融の地産地消」を ~ 金融の自治・分権を進めよう
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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【「金融の地産地消」を ~ 金融の自治・分権を進めよう】
2.【第121回「J.I. フォーラム」のご案内】
*前回の「ワンクリックアンケート」の投票結果が出ました。
質問は「Q:参院選、各党のマニフェストをご覧になりましたか?」です。
↓     ↓     ↓
https://www.kosonippon.org/wp-manager/enquete/result.php?m_enquete_cd=45
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1.【「金融の地産地消」を ~ 金融の自治・分権を進めよう】
構想日本 政策担当ディレクター
坂本 忠弘
あなたのまわりの地域企業やまちづくり活動への「お金の流れ」は良くなって
いますか。
1990年代後半からの金融危機を乗り越えるべく、金融「再生」プログラム、金
融「改革」プログラムが進められてきました。しかし、身近なところで銀行の融
資について、個人的に意見を聴くと、こんな話を聞きます。
「銀行は、もっと利用者の方を向いた、気の利いたお金の貸し方を『してもらい
たい』」。
どうも、現実には「お金の流れ」は良くなっていないようです。
いま必要なのは、お金の行き先と活き方に、一人ひとりの意思をより反映させ
る、金融「参画」プログラムです。
日本の金融を支えているのは、実は家計の資産、一人ひとりの貯蓄です。あ
なたが、本当は金融の主役のはずなのです。
その家計資産の構成を見ると(2006年末)、総計1541兆円のうち、現金・預金
は56%。米国と比較して見ると、米国では現金・預金は約13%。日本は依然
として、現金・預金から銀行を通じた間接金融が中心の現状です。
これからは、お金の出し手のあなたが、その行き先を自分で選ぶ直接金融を
大きくしていく時代です。
とはいっても、昨今話題の投資ファンドのように、短期的な利益を求めて投機
に動く株式投資等の直接金融には、違和感のあるところです。間接金融から
直接金融へとの流れの中で、金融にも、生産から消費まで様々なステークホ
ルダーのことを考える、「持続可能性」が問われることになると思います。
先ほど紹介した意見には「してもらいたい」とありましたが、多くの国民が、預
金者であり、お金の出し手のはずなのです。その声がお金を託した銀行にしっ
かりと受けとめられておらず、お金の貸し方に反映されていないのです。
そんな中、あなたが自らのお金の行き先に自分の意思や自分の価値観を込
めてお金の活き方を決めていく、そんな直接金融を創ろうという動きが出てき
ています。
例えば、お金の出し手と受け手を、地域でつなぐ。あなたのお金が、あなたの
身近なところで役に立つ、コミュニティ・ファンドや市民債など、「金融の地産地
消」というようなものです。
また、自分の持つスキルや時間を提供するなど、お金だけではない関わりも
持つ、リレーションシップ・インベストメントや参加型金融というようなものです。
構想日本では、このような動きを支援し、「顔の見えるお金の流れ」や「金融
の地産地消」の仕組みづくりを広げていきたいと考えています。
あなたのお金が、あなたの身近なところで役に立つ、そんな選択をしてみま
せんか。

※構想日本の「コミュニティ金融」プロジェクト
https://www.kosonippon.org/wp-manager/project/list.php?m_category_cd=48
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2.【第121回「J.I. フォーラム」のご案内】
「福祉」は本当に人を幸せにするのか
参議院選挙で最大の争点となった「年金」。先月はそのしくみについて、問題
整理の議論をしました。今月は、議論の視点をぐっと広げ、現在の年金はそも
そも人を幸せにするのか、これからの社会の相互扶助のあり方など、近代福
祉国家を総括する視点で、社会的共通資本という考えを提唱されている宇沢
弘文さんと、江戸時代の社会文化の研究者、田中優子さんに、鋭く現代社会
の諸問題を指摘している山岡淳一郎さんのコーディネートでお話していただき
ます。
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日 時  : 平成19年8月30日(木)
会 場  : 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html)
開 演  : 午後6時30分(開場:午後6時)
ゲスト  : 宇沢弘文(東京大学名誉教授
/『経済学と人間の心』『社会的共通資本』著者 )
田中優子(法政大学教授
/『江戸の想像力』『大江戸ボランティア事情(共著)』著者)
コーディネータ : 山岡淳一郎(ノンフィクション作家
/『後藤新平 日本の羅針盤となった男』著者)
主 催  : 構想日本
定 員  : 160名
フォーラム参加費 : 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   : 4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
(http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/)
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参加ご希望の方は、8月29日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
懇親会に     参加する      参加しない
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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