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【No.348】首長リレーエッセー(21) 100年の森づくり、森のめぐみ

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JIメールニュースNo.348 2008.5.2発行
首長リレーエッセー(21)
100年の森づくり、森のめぐみ
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◆◇ 目 次 ◇◆
1.【首長リレーエッセー(21) 100年の森づくり、森のめぐみ】
2.【第130回「J.I. フォーラム」のご案内】
3.【第25弾「事業仕分け」のご案内】

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1.【首長リレーエッセー(21) 100年の森づくり、森のめぐみ】
岡山県西粟倉村長
道上 正寿
西粟倉村は、岡山県の北東部に位置する、面積58平方キロの小さな山
間地です。その内、人口林率が85%を占め、戦後一貫して「木の村」とし
て村民の文化と生活を支えてきました。
私自身も、村長としては3期目(9年目)に入ったばかりですが、昭和50年
から平成10年までの25年間、乳牛40頭、山林12ヘクタール、稲作3ヘ
クタールの専業農家として頑張ってきました。この35年間の地域社会の変
遷と厳しい環境は、簡単には説明できません。
当然、地域社会は、農林を中心とした自然との共生の上に成り立ってきま
した。村有林も、村の全面積58平方キロの20%以上の1200ヘクタール
に及び、村の振興対策や将来の方向付けに大きく影響してきました。しか
し、昭和39年に林産物の貿易が農林水産物のなかではいち早く完全自由
化されて以来、市場原理一辺倒の政策で今日に至り、「木」を取り巻く経済
環境、自然空間は崩壊してしまいました。
さらには、荒廃田が至る所に目につき、間伐の遅れた人工林、どんどん広
がる竹林、ツタが茂る裏山、イノシシ・鹿が自由に往来する里山田、屋根棟
が堕ちる農家など、共生としての心のよりどころだった自然・経済循環が一
機に崩れ、集落の崩壊が起きています。
現実的に限界集落・格差社会ともいわれ、さらに将来については想像する
ことすらできない状況で、過去の色々な地域振興対策がむなしく感じられま
す。
格差社会や限界集落あるいは地域の元気対策がメディアで繰り返し論じら
れていますが、ここにいたっての方法論は限られます。日本の100年先の
グランドデザインを語り、議論して国と地方の役割を明確にして、社会保障
全般をどうするか、食糧、資源の自給をどうするか、国家としての将来像を
明確にすることです。
食の安全と自給は地域の自覚と誇りにつながり、どのような補助金より有
意義と確信します。地域の経済は、小さなエコノミー、エコロジー・伝統と人
間の生きざまから生じます。だからこそ、西粟倉村は平成の合併に参加せ
ず、小さな村での挑戦を住民参加で続けていくことを選びました。
人間の生活や自然は、もともと効率や規模の原理だけでは成り立ちません。
私自身も少年時代から家族全員で関わった春の田植え、秋の収穫の農作
業、植林、夏の下草刈り、枝打ち、間伐と、農林業に関わる作業についての
苦しくて楽しい思い出が、今でも思い出されます。すくなくとも当時には、農
林に対する誇りや家族の絆がそこにあったのではと記憶しています。そし
て今でも、暇を見つけては山林に入り、大木を見上げて、木の肌に触れて、
将来を創造することが生き甲斐の一つです。
時代背景からすると、地域内経済循環の持続や100年の森づくり、上質な
田舎づくりの継続は、大変なエネルギーが必要です。市場原理一辺倒でな
い、自然との共生、都市と田舎の分業を考えた生活様式が大切です。村に
は、100年を超える杉林がたくさんあります。その堂々とした森林の姿は、
言葉になりません。また、樹齢250年をゆうに超えるブナ・ナラ・トチの天然
林の雄大さは、人の営みの歳月を忘れさせます。大都市の日々刻々と変化
する市場と経済行為を否定するものではありませんが、地域と都市、人と森
との棲み分けができて、共存可能な社会の創造が今必要ではないでしょう
か。
100年の森づくりによって得られる「森のめぐみ」は、「人類のいきざま」を映
す鏡です。

*道上 正寿(みちうえ・まさとし)氏のプロフィール
昭和25年 西粟倉村生まれ。昭和49年関西大学卒業、卒業と同時に農
業後継者として専業農家。専業農家として25年間、その間農業で多くの
国へ海外視察。平成7年から村議会議員を一期、平成11年から西粟倉村
長として現在3期目。
〔西粟倉村 : http://ns.vill.nishiawakura.okayama.jp/ 〕

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2.【第130回「J.I. フォーラム」のご案内】
※テーマなどの詳細は後日お知らせいたします。
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日 時  : 平成20年5月27日(火)
会 場  : 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111(代)
(http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html)
開 演  : 午後6時30分(開場:午後6時)
主 催   : 構想日本
定 員  : 160名
フォーラム参加費 : 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費  : 4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
(http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/)
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参加ご希望の方は、5月26日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
懇親会に     参加する      参加しない
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607

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3.【第25弾「事業仕分け」のご案内】
~ 浜松市 ~
構想日本が2002年から行なっている行政の「事業仕分け」は行財政改革の
切り札です。予算編成に反映させた結果、1割もの事業を削減できたという
具体例もあります。今年度は、既に10ヶ所程の実施予定があり、更に広が
る勢いです。
今回行う浜松市は、合併、政令指定都市への移行、新市長の就任とここ数
年大きな変化を迎えています。特に、行革に精力的に取り組んでいること、
合併数年後であることなど、大きな成果が期待できます。
行政の方、自分の地域を何とかしたいという方、お誘いあわせの上、侃侃諤
諤の議論をご覧ください。必ず地域再生、国からの自立の大きな参考になる
と思います。
【日時】2008年5月31日(土)、6月1日(日)9時~16時くらい
※入退室自由です。ご都合の良い時間帯にお越しください。
【会場】 浜松市役所
(浜松市中区元城町103-2) TEL:053-457-2111
【対象】 浜松市の一般会計事業
【参加者】事業説明者:浜松市役所職員
仕分け人(評価者)、コーディネーター:「明日の地方財政を考える
会(自治体職員有志の研究会)」メンバー、構想日本スタッフ
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≪「経済財政諮問会議」で「国の事業仕分け」が主要議題に!≫
2月の「経済財政諮問会議」で「国の事業仕分け」が、大々的に取り上げら
れました。この会議では、丹羽宇一郎委員(地方分権改革委員長、伊藤忠
商事取締役会長)から国と地方の仕分けの推進が提案されています。この
提案は実現へ向けての大きな一歩と捉え、更に働きかけをしてまいります。
http://www.keizai-shimon.go.jp/ からご確認ください。
≪事業仕分けとは・・・≫
・国や自治体の行政サービスについて、予算書の項目ごとにまず要否の議
論をする。
・その上で、実施主体(官か民か、国か地方か)を議論
・「外部の目」を入れる
・「公開の場」で議論する
※構想日本のホームページ「事業仕分け」もご覧ください。
http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/project/list.php?m_category_cd=16
●これまでの実例をもとにポイントをまとめた、構想日本編『入門 行政の事
業仕分け』(ぎょうせい刊・1,800円)のご注文も下記にて承ります。
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ご参観ご希望の方は、5月29日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
————————————————————–
*お問い合せは、 西田/伊藤まで。TEL 03-5275-5607

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