【No.438】「政治とカネ」問題、もう打ち止めにしよう
2010.02.12

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J.I.メールニュースNo.438 2010.02.12 発行
「政治とカネ」問題、もう打ち止めにしよう
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◆◇ 目 次 ◇◆
【1】 「政治とカネ」問題、もう打ち止めにしよう
構想日本 代表 加藤秀樹
【2】 第151回J.I.フォーラムのご案内
「日本の手仕事を次世代に繋ぎたい」
【3】 代表加藤の講演のご案内
3月3日(水) 六本木アカデミーヒルズ
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【1】 「政治とカネ」問題、もう打ち止めにしよう
構想日本 代表 加藤秀樹
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またもや「政治とカネ」問題だ。
構想日本は2004年から繰り返し、対症療法ではない抜本的な制度改正を
提言してきた。まずそのポイントからご紹介したい。
(1)国会議員の政治団体の一本化
国会議員が政治資金を受けられる団体には(1)政党支部、(2)資金管理団体、
(3)政治団体の3種類あり、しかも(1)、(3)は1人で複数持てる。(多い人
は100近くの政治団体を持っている。)法律ではこれら団体を連結し、
資金の全体像を示すことは義務付けられていない。団体間の資金移動も
自由だ。(例えば小沢議員の関連政治は10以上もある。団体間の資金移
動は、2005年度で約3億4000万円。)このことが政治資金における不透明
感、不信感そして不正が生じる中心原因だ。資金の受け入れ団体を一本化
し、財布を一つにすることが、政治資金の全容把握に不可欠だ。
(2)「外部監査」の義務化
2007年の政治資金規正法改正により、登録政治資金監査人(弁護士、公認
会計士、税理士によって構成)による監査が義務付けられた。しかし外形
的・定型的な監査にとどまらず使途の妥当性等も対象とすることが実質的
な監査には必須である。(政治資金適正化委員会の「政治資金監査に関す
るQ&A」では、「政治活動の自由の確保の要請に応える」ことを理由に
「政治資金の使途の妥当性を評価するものではありません」と明記されて
いる。)
(3)すべての収支報告書のインターネット公開と複写の解禁
同じく07年の法改正により、すべての収支報告書の複写が可能になった
(それまでは報告書のコピーはできなかった)が、インターネットでの公開
は総務省提出分のみで都道府県選管提出分は対象外だ。これでは、議員の
政治資金の全容を把握するために十分な情報開示とはいえない。
「政治とカネ」の問題の本質は入口の規制よりも出口の透明化だと思う。
主要政党は企業団体献金の廃止を打ち出しているが、メディア論調におもね
り「企業団体献金=悪」と決め付ける前に、企業からお金をもらうことが悪
なのか、金額の多寡が問題なのかもっと冷静にすべきだろう。もし、金額の
問題であるならば、現在の総額規制の上限の引き下げの議論になるべきでは
ないのか(ちなみに、欧米諸国において企業団体献金を完全に禁止している
ところはない)。
各国、そして過去の経験からすれば、規制を強くしてもその分抜け道ができ
るだけのことが多い。規制はシンプルにわかりやすくし、金の出入り、使い
方を完全に透明にし、チェックしやすい仕組み作りの方が良いと私たちは考
える。
事件が起こった時だけ大騒ぎするマスメディア、自分を俎上に載せようとは
しない議員に期待するのはやめて、国民の声で問題の根っこを断ち切るため
の運動にしていきたい。

【2】 第151回J.I.フォーラムのご案内
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「日本の手仕事を次世代に繋ぎたい」

日本の手仕事は、あと5年から10年とも言われています。
気候が厳しかった東北の地には、様々な手仕事が伝わり、残っています。
刺し子、南部鉄瓶、曲げわっぱ、籠、桜皮細工・・・。その素晴らしい技は、
生活上の必要から生み出された暮らしの知恵でした。
手仕事の背景には、便利で物が溢れる一方、人間関係が希薄になっている
現代社会が忘れかけた、人と自然の共存、人と人の絆を大切にした日本の暮
らしが見えてきます。この誇るべき日本の手仕事を、その背後にある精神と
ともに、何とか次世代に繋ぐことはできないものでしょうか。
普段あまり表に出ることのない東北の職人5人の方々に、自ら作ったものを
携えて登場していただきます。どうぞ彼らから紡ぎ出される言葉に耳を傾け
てみてください。必ずや、心に響くものがあります。

○日 時: 平成22年2月24日(水) 18:30~20:30
○会 場: 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111(代)
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html
※会場のセキュリティの都合上、本案内状を会場1階で提示してください。
○開 演: 18時30分 (開場:18時00分)
○ゲスト:  天羽 やよい(刺し子作家)
菊池 翔(田中鉉工房 つるかじ職人)
柴田 慶信(有限会社柴田慶信商店 代表・曲げわっぱ職人)
中川原 信一(あけび蔓細工作家)
本名 民子(株式会社奥会津昭和村振興公社 職員)
○コーディネーター: 田中 陽子(暮らしのクラフトゆずりは 店主)
○主 催: 構想日本
○定 員: 160名
○フォーラム参加費: 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
○懇親会参加費: 4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/
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参加ご希望の方は、2月23日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前

所属

ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
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【3】 代表加藤の講演のご案内
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3月3日(水)、六本木アカデミーヒルズのセミナーに構想日本代表加藤が
登壇し、事業仕分けに関する講演をいたします。歳出削減金額の多寡だ
けに止まらない事業仕分けの意義と本質に迫ります。
是非、お越しください。
お申込み、詳細はアカデミーヒルズHPから。
(http://www.academyhills.com/school/detail/budgetcut100303.html)
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