メールマガジン

【No.513】世界に遅れる日本の宇宙政策を考える

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J.I.メールニュースNo.513 2011.07.28発行
世界に遅れる日本の宇宙政策を考える
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【1】 世界に遅れる日本の宇宙政策を考える
東京財団研究員・政策プロデューサー 亀井善太郎

【2】 15時まで受付中! 本日開催 第167回J.I.フォーラム

【3】 次回の第168回J.I.フォーラムは8月24日(水)開催です

【4】 仕分けの夏! 次回は府中市、高松市、淡路市です

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【1】 世界に遅れる日本の宇宙政策を考える
東京財団研究員・政策プロデューサー 亀井善太郎

あなたは夜空を横切る国際宇宙ステーション(ISS)を見たことがあるだろ
うか。流れ星ほど速くもない光の点が自分の上を横切っていく。その光の中
で日本人と各国の宇宙飛行士が共同生活をしながら実験していることと思え
ば、夢も希望も湧いてくるかもしれない。

しかし、現実は甘くない。ISSへの日本の負担は毎年度400億円だ。さらに日
本が分担する実験棟「きぼう」の建設負担は2010年度までの累計で7000億円
以上にも及ぶ。にも関わらず、「きぼう」での実験は成果を見出し難いもの
ばかりだ。

いまどき、宇宙を「夢と希望」の場と考えているのは日本人ぐらいだろう。
米国、ロシア、欧州、中国といった宇宙先進国は、宇宙を地上の生活や産業
と一体の“実用”の場として、積極的に活用し、測位測量、情報通信、気象
観測、防災等、様々な領域でのビジネスが進められている。海外の人工衛星
はもはや、国が威信をかけて実験したり技術を誇示するものではなく、民間
事業者が「普通に」打ち上げるものとなっている。そして各国の政府は利用
ニーズの創出に取り組み、事業者が参入する環境を整える役割を果たしてい
る。事業者は市場の成長性が高く、採算も見込めるので参入するし、そのた
めに競争が進み、技術は進化し、結果として国民負担はより小さく、より高
度のサービスを受けることが可能となる(世界市場規模予測:7兆円(2005
年)→56兆円(2025年)2006年EU調査)。日本企業にも技術力はあり、海外
での受注に向けて動き始めているが、自国市場が存在しないので国際競争力
を持つこともできず、国産衛星はわずか1機しかない。

なぜ日本はこれほどまでに出遅れてしまったのだろうか。

宇宙がビジネス、国際競争の場に変わったことに気付かず、国が独占的に研
究開発する場と位置づけてきた文部科学省の罪は重い。JAXA(宇宙航空研究
開発機構)をはじめとして個々の“やりたいこと”の寄せ集めで、国として
「宇宙で何を目指すのか」が明らかでない日本の宇宙予算は、「宇宙」とか
「夢と希望」などの美名の下で成果の見えない巨大な公共事業と化している
のだ。

それでも明るい兆しもある。日本の現状に危機感を抱き、宇宙政策を変えよ
うと挑む人たちがいる。主戦場となる測位測量分野では米国のGPSがカーナビ
などの分野ですでに実用されているが、これに加え、さらなる高精度測位が
できる準天頂衛星への取り組みが始まっている。

※世界のトレンドは「宇宙の利用」です。日本は瀬戸際にいます。
準天頂衛星を皮切りに日本の宇宙政策を変えようとしている現場の声を
今日(7月28日)のJIフォーラムでぜひ聞いて頂きたいと思います。

【2】 15時まで受付中! 本日開催 第167回J.I.フォーラム
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日本再生の必須条件=科学技術政策を根本から問い直す
―激戦の宇宙技術から考える―

今「宇宙」は二つに分けて考えなければなりません。衛星の回る地球の周
囲と、ずっと遠い他の星の世界と。この地球の周囲の宇宙では今世界が技
術開発にしのぎを削っています。なぜならば、それはかつての通信から今
はGPSに代表されるように、地上の生活、産業さらに安全保障と一体に
なった技術だからです。日本政府も宇宙や科学技術にはかなりの税金を使
っています。ところが、この競争から脱落しかかっているのです。そこに
日本の科学技術政策の重大な欠陥があります。この分野で孤軍奮闘してい
る中須賀真一さんと、一貫して問題提起してきた松井孝典さんに最先端の
話をして頂きます。

○日時: 平成23年7月28日(木)18:45 ~20:30
※開始時間が変更になります

○会場: 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111(代)
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html
※会場のセキュリティの都合上、本案内状を会場1階で提示してください。

○開演 : 18時45分(開場:18時)

○ゲスト :中須賀 真一 (東京大学航空宇宙工学専攻教授)
:松井 孝典 (千葉工業大学惑星探査研究センター所長
/東京財団特別上席研究員)
コーディネーター :加藤 秀樹 (構想日本 代表)

○主催: 構想日本

○定員: 160名

○フォーラム参加費: 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)

○懇親会参加費: 4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「頤和園(いわえん)溜池山王店」
港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531
(http://www.iwaen.co.jp/tameike/)
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参加ご希望の方は【本日15時まで】に下記メールアドレスにお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org

お名前

所属

ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
※懇親会直前キャンセルの場合は、キャンセル料を申し受けます。
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
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【3】 次回の第168回J.I.フォーラムは8月24日(水)開催です
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これからの日本の政治について語ろう

日本の政治は今最大の混乱期にあると思います。これは政治家だけの問題
ではありません。混乱のツケは私たち全員に回って来ますし、こういうこ
とになった責任も有権者である私たち自身にあります。個々の政策や目の
前の政局を離れて、日本の政治の何が問題か、これからどうすべきかを、
与野党のリーダーのお二人に熱く語って頂きます。そして日本人全員で考
えたいと思います。

○ゲスト :石破 茂  (衆議院議員/自民党)
:前原 誠司  (衆議院議員/民主党)
コーディネーター :加藤 秀樹 (構想日本 代表)

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*開催日が変更になりました。
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
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【4】 仕分けの夏! 次回は府中市、高松市、淡路市です
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◆府中市(東京都)

日時: 7/30(土)、31(日)9:00~17:25
会場: 府中市北庁舎
お問合わせ先: 政策総務部財政課(TEL 042-364-4111:代表)
対象事業数: 40事業

◆高松市(香川県)

日時: 7/31(日)9:00~17:00
会場: 高松市役所
お問合わせ先: 人事課(TEL087-839-2160)
対象事業数: 10事業

◆淡路市(兵庫県)

日時: 7/31(日)9:00~17:00
会場: 淡路市役所
お問合わせ先: 行政改革推進課(TEL0799-64-2518)
対象事業数: 8事業

*8月以降も、仕分けの夏はまだまだ続きます!
今後のスケジュールなど、詳しくは構想日本HPをご覧ください。
http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/shiwake/contribution/index.php

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