【No.585】これからの政治と今年の構想日本 |構想日本 代表 加藤 秀樹|
2013.01.10

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J.I.メールニュース No.585 2013.01.10発行

これからの政治と今年の構想日本

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* 新年明けましておめでとうございます。
旧年中はご支援・ご愛読頂き、ありがとうございました。
本年も、より一層のご支援を賜りますよう、スタッフ一同
心よりお願い申し上げます。
本年もよろしくお願いします。

【1】 これからの政治と今年の構想日本
構想日本 代表 加藤 秀樹

【2】 第185回J.I.フォーラム 1月21日(月)開催

【3】 代表加藤によるYahooニュース記事を更新!

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【1】これからの政治と今年の構想日本
構想日本 代表 加藤 秀樹
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あけましておめでとうございます。

構想日本の今年のキーワードは「オープンガバメント」です。

事業仕分けを始めて丸11年になりますが、この間多くの発見、
進化がありました。いくつか例を挙げます。

政府が事業仕分けの定常化(各省自ら事業を日常的に点検する
ようにする)として始めた「行政事業レビュー」の一環として
「レビューシート」の作成があります。これは政府が行っている
約5000の事業すべての概要や金の流れをフォーマット化して公
表するものです。これを見ると、誰もが、政府がどのような事
業にどう税金を使っているかが一目瞭然です。トンデモ復興予
算が発覚したのもレビューシートが作られたからです。

同じく政府が行った試みに、事業仕分け中にネット傍聴者のコ
メントを仕分けの参加者にフィードバックし、また、アンケー
ト結果を仕分け会場で発表する、というものがあります。これ
はネット中継に双方向性を持たせたものです。ツイートによる
コメントの多くがテレビのコメンテーターのものよりはるかに
的を射ており(ほとんどのテレビのコメンテーターたちは実際
の議論を聞いてないので当然かもしれない)、また、仕分け議
論の経過とともに充実していったことは注目すべきことだと思
います。

自治体の事業仕分けでは3年前から市民判定人方式が始まり、今
や主流になっています。これは無作為で選ばれた市民数十人に
事業仕分けの議論を聞いてもらい、その結果判定(不要、見直
し、現行どおりなど)をしてもらうものです。裁判員制度と似
たしくみですが、市民判定人は的確な判定を行うのみならず、
事業仕分け参加後も、自治体の行政に対して強い当事者意識を
もってくれます。

事業仕分けとは別ですが、以前構想日本が立川青年会議所に協
力して行った「市民討議会」も市民判定人方式の事業仕分けと
手法は似ています。地域が直面する問題を無作為で選ばれた市
民が予め勉強したうえで議論し、その結果を行政に反映させて
いこうというものです。最近日本でも行われるようになった
「討論型世論調査」も同趣旨のものといえるでしょう。

これらに共通するのは、

(1)形式的には民主主義的な手順を経て行われている政治や行政
が民意を十分反映しなくなっている。そこで、

(2)政治や行政が行なっていることの情報を正確に住民や国民に
公開し、

(3)住民や国民自らが直接その情報をよく吟味し、議論すること
によって「民意」を整理し、既存の民主主義的プロセスに反映
させようとするものだと思います。

近年、ロンドンの暴動やオキュパイ・ウォールストリートに見
られるように、欧米主要国でも国民と政治の距離が遠ざかって
います。オバマ大統領の「オープンガバメント」やイギリスの
自治体の「ユー・チューズ」などの試みは、その距離を縮める
ための主に政府、政治の側からの対応と言えるでしょう。その
脈絡で考えると、日本の上述のような活動は、民主主義の再構
築に向けた注目すべき動きだと私は思うのです。
この動きは政権や政党の如何を問わず広がっています。日本の
政治の劣化、不安定の故に住民、国民が直接当事者として動き
始めた。そこに政、官も追随し始めたということではないでしょ
うか。

本来政治の主役は住民、国民です。
事業仕分けを通して培った手法やネットワークをフル活用して、
過去数十年政治家、公務員に任せっぱなしにしてきた政治、行
政を住民、国民に開き、その意思を政治に反映させていく。こ
れが今年からの構想日本の新しい使命だと感じています。
これはもちろん構想日本一人で行えるものではありません。様々
な分野で同じ志を持つ人達とともに「オープンガバメント」を
進めていきたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いします。

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【2】 第185回J.I.フォーラム 1月21日(月)開催

震災後2年目のフクシマ -それでも「までい」に生きる-
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「までい」とは、福島県北部の言葉で、「丁寧に」、「時間をかけて」
などの意味で使われます。「飯はまでいに食え」、「子どもはまでい
に育てろよ」など、常に使われる言葉です。飯舘村は長い間、合併
もせずまでいに村作りをし、村民はまでいに暮らしてきました。
ところが原発事故ですべてが一変しました。今も全村避難の状態
です。マスメディアは何事をも、一過性の事件、イベントにしてしま
います。しかし飯舘村の人々にとって原発事故の結果は、これから
の人生そのものです。
「汚染」がつくり出した問題と2年近く闘い続けてきた飯館そして福島
の現状と本当の課題を、菅野村長と、原発事故の問題についても
一貫して的確な指摘を続けてきたたくきさんに話して頂きます。

○ 日時    :平成25年1月21日(月)
午後6時30分~午後8時30分(開場:午後6時00分)

※以前お伝えしていた日程から変更になりましたのでご注意下さい。

○ 会場: 日本財団ビル2F 大会議室
港区赤坂1丁目2番2号 TEL : 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/about/access/)

○ゲスト(予定): 菅野典雄(福島県飯舘村 村長)
たくきよしみつ(鐸木能光)(作家)

コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)

○主催: 構想日本

○フォーラム参加費:2,000円 (シンクネット構想日本会員は無料です)

○懇親会参加費:4,000円程度 (参加希望の方のみ)
ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催する予定です。

「頤和園(いわえん)溜池山王店」
港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531
(http://www.iwaen.co.jp/tameike/)

交通のご案内(頤和園)
http://www.iwaen.co.jp/tameike/map.html

※ 懇親会をキャンセルされる場合は必ずご連絡下さい。
直前のキャンセルの場合、キャンセル料を申し受けます。

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参加ご希望の方は、【1月21日(月)午後1時まで】に出欠の是非を、
下記のメールアドレスにお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org

お名前

所属

ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
※懇親会直前キャンセルの場合は、キャンセル料を申し受けます。

—————————————————————-
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
*今後のスケジュール等、詳細はHPをご覧下さい。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php
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【3】 代表加藤によるYahooニュース記事を更新!

代表加藤秀樹が、Yahooニュースにオーサーとして投稿している
記事が更新されました。ぜひ御覧ください。

◇12月29日 「政党運営の安定なくして政権の安定なし!」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20121229-00022887/

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