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【No.604】公共施設見直しに「現行どおり」はない ~キーワードは合意形成~

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J.I.メールニュース No.604 2013.05.23発行

公共施設見直しに「現行どおり」はない
~キーワードは合意形成~

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【1】 公共施設見直しに「現行どおり」はない
~キーワードは合意形成~
厚木市役所 こども未来部 こども育成課 参事兼課長
小瀬村 寿美子

【2】 「共感助成」に参加します!

【3】 第189回J.I.フォーラム 5月27日(月)開催

【4】 第190回は「参議院選挙直前特別編!」6月13日(木)開催

【5】 「加藤、伊藤が伺います!」

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【1】 公共施設見直しに「現行どおり」はない
~キーワードは合意形成~
厚木市役所 こども未来部 こども育成課 参事兼課長
小瀬村 寿美子
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戦後の高度成長期から、全国で多くの公共施設が建設さ
れ、今やその老朽化が問題となっている。一方で人口減少
社会の到来により、稼働率の低い施設も増え、施設の統廃
合や再配置が緊急の課題となっている。

厚木市でも、昭和40年代以降、多くの公共施設を集中的
に整備してきた結果、人口約22万人の市の中に、小・中学
校36、保育所6、公民館16、児童館37、老人憩の家41、公
営住宅15団地・379戸、図書館、福祉センターなどの施設
が300を超えている。このうち築30年を経過する施設はほ
ぼ半数で、建物の更新時期はそこまで迫っている。

住民の平均年齢が県下で2番目に若い(H22国調調査時)
本市でさえも、生産年齢人口の減少が危惧され、これらに
伴う税収の落ち込みなど厳しい財政状況が見込まれている。
そのため、すべての公共施設を現在の目的・規模のまま維
持し、または更新・保全することは困難であろう。

現在、再配置や統廃合、さらに適正な受益者負担につい
ての検討を進めているが、いつも使っていた近隣の公共施
設がなくなったり、使用料が値上がりする等、住民に負担
を強いることには、「なんでこの施設を廃止するのか。廃
止すべきものは他にもあるだろう」とか、「年金生活者か
らお金を取るのか。公益的な活動をしている団体だから減
免すべきだ」といった反発も予測される。反対運動が起こ
るケースもあり、市政や選挙への影響を指摘する声も小さ
くなく、どうしても議論は慎重になってしまう。

神奈川県は昨年10月、「神奈川臨調」(県緊急財政対策
本部に助言する外部有識者調査会)の提言を受けた「緊急
財政対策」を発表した。その中で注目されるのは、「県有
施設の原則全廃」提言だった。県も聖域なき見直しを宣言
していたが、多くの市議からの意見書や陳情などの圧力を
受け、対策は大きく後退した。廃止だけではなく、譲渡や
民の力を活用する、といった方向も当然検討されたはずだ
が、行政サービスの切り捨てというイメージだけが独り歩
きしてしまったのではないだろうか。

廃止を考える自治体がある一方で、最大限活用しようと
いう自治体もある。

佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長が仕掛けた図書館はすっか
り有名になったが、TSUTAYA等を運営する「カルチャー・
コンビニエンス・クラブ(CCC)」への指定管理、蔦屋、
スタバ、Tポイントカード(全国にある提携店やネット上
で、利用金額に応じてポイントを貯めたり、使うことが出
来る共通カード)、楽天エディ(楽天グループのプリペイ
ド型電子マネー)、畳の部屋・・・と常識を覆す発想によ
り、従来は関心が薄いとされた年齢層まで市の図書館に呼
び寄せている。図書館の利用者が減り、存続の危機だと悩
んでいる自治体もあるなかで、雲泥の差である。

また、神奈川県横須賀市では、駅周辺でビルを建て替え
た場合、固定資産税を最大9割減免するという、思い切っ
た施策を2月に発表した。同様の制度は静岡市や千葉市で
も実施されているとのことだが、老朽化するのをただ黙っ
て見てはいられないということなのだろう。

施設の老朽化と財源不足の悩みは全国どこも同じだが、
問題解決のためには思い切った変革とそのための住民の合
意形成が何より大切である。危機感をあおるだけでなく、
施設に関するコスト情報等を示し、廃止するのか活用する
のかなど現状の整理をし、具体的に議論することが早急に
求められる。そして、この議論において「仕分け」の手法
が大いに使えるのだ。

近年、公共施設白書や再配置計画が打ち出されているが、
画餅にしないためにもこれらを活用し、総論賛成・各論反
対に対抗するために、丁寧に住民の合意形成を得ることが
すべての自治体にとっての重要課題になっている。

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小瀬村 寿美子(こせむら すみこ)

厚木市役所 こども未来部 こども育成課 参事兼課長。
構想日本事業仕分けプロジェクトに初期から参加し、国や
自治体の事業仕分けで仕分け人等を数多く務めるなど、国
にも地方の現場にも造詣の深い地方自治体職員として、行
政と市民とが共に考える地方自治の実現を目指した活動を
続けている。

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*みなさんのご意見をお待ちしています(800字以内でお願いします)。
info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下
に掲載しています。
http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/mail/index.php

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きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。匿名、ハンドル
ネームをご希望の場合は必ず明記して下さい。なお、盗作、名誉毀
損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。
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【2】「共感助成」に参加します!
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先週にメールニュースの原稿を執筆して頂いた熊野さん
の取組に共鳴し、構想日本も「共感助成」に参加するこ
とになりました。一人では世の中を動かすことができな
くても一人ひとりの行動がつながっていけば大きい力に
なります。構想日本は、生活や現場でいう具体的な行動
を行政や政治につなげ、社会のしくみを変えていく役割
を担いたいと考えています。
(構想日本代表 加藤)

熊野さんが執筆された記事はこちらから。
http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/mail/bk130516.php

構想日本の共感助成については、こちらでご確認下さい。
http://www.shinrai.or.jp/furtherance/kousou/

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【3】第189回J.I.フォーラム 5月27日(月)開催
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「施設仕分け」で公共施設の最適化を!!
~総論賛成、各論反対の中での合意形成の仕組みづくり~

戦後50年間、日本の公共施設つまりハコモノは世界最高のペ
ースでつくり続けられました。笹子トンネルにみられるよう
に、今やそれらの老朽化が進み、耐震化、省エネ化、バリア
フリー化などの対応にも迫られています。さらに人口移動や、
市町村合併に伴う施設の再配置の検討も必要です。
公共施設の見直しは、住民が安いコストで、安全に、使い
やすくするためのものですが、様々な利害も伴います。
そこで、構想日本は、事業仕分けで培ったノウハウを生か
して施設仕分け」を提唱しています。これは、住民参加によ
る公共施設再配置のための合意形成の手法です。公共施設の
見直し先進地の浜松市の事例を含め、公共施設の将来のあり
方などについて議論します。

○日時:5月27日(月)18時30分~20時30分(開場18時)

○会場:日本財団ビル2階・大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/about/access/)

○ゲスト:鈴木 康友(浜松市市長)
福嶋 浩彦(中央学院大学教授/前消費者庁長官)

コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)

○フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   :4,000円(参加希望の方のみ)

○懇親会: 「頤和園(いわえん)溜池山王店」
港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531
(http://www.iwaen.co.jp/)

※詳細、お申し込みはこちらから
http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/forum/detail.php

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。    TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
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【4】第190回J.I.フォーラム 6月13日(木)開催
参議院選挙直前特別編!
※日程および時間帯が変更になっています。ご注意ください。
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「ネット選挙解禁! 政治は変わるか?」

7月の参院選でインターネットによる選挙運動(ネット選挙)が
解禁になります。
選挙運動や有権者の受け取る情報はどう変わるのか。
今後の可能性、課題、公選法の問題など、政治家、有権者、
メディアなど、当事者の中心人物に集まって頂き、縦横無尽に
議論していただきます。

○日時:6月13日(木)15時00分~18時00分(開場14時30分)

○会場:日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/about/access/)
当日は「ニコニコ生放送」公式番組として生中継

○ゲスト:石破茂氏(衆議院議員、自民党幹事長)
細野豪志氏(衆議院議員、民主党幹事長)
杉本誠司氏(株式会社ニワンゴ代表取締役社長)
他 多数予定

○フォーラム参加費 :2,000円(学生1,000円)
(シンクネット・構想日本会員は無料です)

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。    TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
伊藤/田中まで。TEL 03-5275-5607
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【5】「加藤、伊藤が伺います!」
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仕分けやその手法の活用について詳しく相談したい…、
霞ヶ関、永田町の動きやこれからの日本について話を
聞きたい…、若い世代で熱く語り合いたい…、などなど
話を聞きたい、議論したいという方には加藤、伊藤が
出張講演いたします。
10人程度集まれば、どこでも、加藤か伊藤が伺います。

※ お問い合わせは、
TEL 03-5275-5607(田中)まで。

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