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【No.606】日本酒に想う

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J.I.メールニュース No.606 2013.06.06発行

日本酒に想う

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【1】 日本酒に想う
NPO法人 未利用資源事業化研究会理事
日本ロングトレイル協議会顧問
滋賀県剣道連盟顧問
環の郷ふぁーむ代表         海東 英和

【2】 第190回「参議院選挙直前特別編!」J.I.フォーラム
6月13日(木)開催

【3】「共感助成」に参加します!

【4】「加藤、伊藤が伺います!」

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【1】 日本酒に想う
NPO法人 未利用資源事業化研究会理事
日本ロングトレイル協議会顧問
滋賀県剣道連盟顧問
環の郷ふぁーむ代表         海東 英和
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先日、かぼちゃのタネ蒔きをした。以前のJIフォーラム
で「タネが危ない」の話を聞いて以来、畑をする時はF1種
(生育が早く収穫量が多い、交雑によって生まれた新品種の
第一代目)ではなく固定種(その地域の気候風土のなかで何
世代にもわたって選別・淘汰されて、その地域の風土に合っ
た固定された形質が親から子へ受け継がれる種)を植えたい
と思い続けてきた。野口種苗からタネが届き、早速袋を見る
と、昔はお腹に3日くらい巻いて発芽を促進させたのものだ
と書いてあった。折角の機会と私も腹にタネを抱いて3日間
過ごした。人間の体温というのは、実に塩梅のよいもので、
何とも楽しい時間を過ごすことができたし、実りまでの楽し
みの時間も併せてゲットした感じである。

成程と思える杜氏 の知恵を思い出した。昔は麹の温度など
を測るのに、懐に手を入れて自分の体温を尺度にしていたの
だ。温度計では感じ取れない何かも感じ取っていたのだろう。
先人は、生来備わったセンサーを道具として実に上手に使っ
てきたのだと感心する。同時にこうやって体を使うことによ
って、先人自身の能力も研ぎ澄まされていったのだろう。

そしてアジアの叡智と云っても過言でないのが、発酵の技
術であろう。味噌や醤油、最たるものは琵琶湖のフナ寿司ま
で色々な発酵食品があるが、一番精妙なのは日本酒であると
思う。日本酒は並行複発酵という、麹菌の働きで米のでんぷ
んをブドウ糖に変える糖化と、そのブドウ糖を酵母がアルコ
ールと炭酸ガスに変化させる発酵が絶妙なバランスで進行す
るのだ。ここに、馥郁たる香りと、深い旨みの滴が誕生する
のである。私はワインを凌駕するくらい、日本酒世界を表現
する言葉が増えてほしいと願っている。甘口・辛口、冷酒・
熱燗、飲みやすい・呑みにくい、ではあまりにも寂しい。

もう15年も前になるが琵琶湖の西北、高島市の酒蔵で3年
弱働かせてもらった。そこは約五百石の手づくり蔵で、蔵人
が酒米を栽培し、特別な精米機で温度を上げないように時間
をかけて精米をし、二週間ほどおいて米の水分の戻りを待ち、
それを蒸してから酒母造り、もろみ造りへと入っていく。も
ろみを搾る際には、いまだに酒袋にもろみを充てんし、木槽
きふね)に並べる。その後天秤しぼりといって天秤棒につけ
た石をおもりに、搾りすぎない搾りをしていた。木槽から迸
り出る液体は、新走(あらばしり)、中汲(なかぐみ)(中
取(なかどり))、責(せめ)等お酒の表情が異なる。手間
を惜しまず米の味を引き出すことに美学を持つ藏であった。
酒母造り、もろみ造りも蔵に棲む天然の乳酸や酵母を呼び込
んで発酵をさせることにこだわっていた。日本酒の数だけ丹
精の込めかたがあり、蔵元夫々に誇りがあることを知った。

藏での経験のなかで、とても美しい光景があった。それ
は湯気と朝陽と働く男たちの織り成す光景だ。「蒸し」の上
がった酒米を、麻布で担いで運び、竹のみざら(すのこ状の
もの)の上に広げて粗熱をとる作業の一場面である。湯気が
立ち込める藏に、冬の朝陽が小さな窓から射し込んできて、
働く蔵人の無駄のない身のこなしがシルエットのなかに展開
されるのである。気温によって湯気のたなびく高さがあり、
この神々しき作業が早朝の藏の日常にあるのである。米洗い
の場面では、今はストップウォッチで測る(コンピュータ制
御も)が、杜氏が蔵人に米洗い歌を○番まで唄えと指示した
のは、洗うコメの状態を観て吸水時間の加減を時計ではなし
に、歌の長さで指示したという妙があった。米洗い歌は軽妙
でワンフレーズが短い。もと(酉へんに、つくりが元の字)
摺り歌(宮水を加えた米、麹をひたすらすり潰す「もと摺り」
の作業を少しでも和らげ、蔵人の意識を統一させるために歌
われる歌)や櫂入れの唄(日本酒になる前の液体(もろみ)
を、櫂棒を使ってかきまぜる作業中に歌われる歌)は実に
たおやかなテンポで朗詠される。それが大空間の藏に響いて
荘厳な時が流れていたのだ。西洋の大聖堂のような派手さは
ないが、伝統が醸し出す神聖さがそこにはある。オペラハウ
スよりフィットしたりして。

近年、外国の方が日本酒に興味を示され、輸出も増えて
きたようだ。日本酒の文化も逆輸入で普遍化することが有る
のかも知れない。その際、どんな原料、品質でもひとくくり
に日本酒というのは何か違う。「ビールは大麦とホップ、水、
酵母のみを原料とする」というドイツの「ビール純粋令」
の日本酒版が出来ても良いのではないか。日本酒純粋法って
「あり」ですよね 。

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海東 英和(かいとう ひでかず)

滋賀県新旭町議会議員(二期)及び上原酒造株式会社社員。
新旭町町長に就任。
高島市初代市長。
2010年4月-2013年3月 内閣府公益認定等委員会 常勤委員。

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*みなさんのご意見をお待ちしています(800字以内でお願いします)。
info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下
に掲載しています。
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※不掲載をご希望の場合は必ずその旨を明記して下さい。氏名、肩書
きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。匿名、ハンドル
ネームをご希望の場合は必ず明記して下さい。なお、盗作、名誉毀
損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。
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【2】参議院選挙直前特別編!
第190回J.I.フォーラム 6月13日(木)開催

※日程および時間帯が変更になっています。ご注意ください。
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「ネット選挙解禁! 政治は変わるか?」

7月の参院選からインターネットによる選挙運動(ネット選挙)
が解禁になります。
選挙運動や有権者の受け取る情報はどう変わるのか。
今後の可能性、課題、公選法の問題など、政治家、有権者、
メディアなど、当事者の中心人物に集まって頂き、縦横無尽に
議論していただきます。

○日時:6月13日(木)15時00分~18時00分(開場14時30分)

○内容及び登壇者

・ 論点提示:「ネット選挙解禁」の考え方
津田大介氏(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)

・ 第一部:「ネット選挙解禁で有権者の何がどう変わるか」

奥律哉氏(株式会社電通 電通総研 研究首席兼メディア
イノベーション研究部長)
川邊健太郎氏(ヤフー株式会社 副社長兼最高執行責任者)
津田大介氏(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)
原田謙介氏(NPO法人 YouthCreate代表)他

・ 第二部:「政治家がネット選挙解禁に期待すること」

石破茂氏(衆議院議員、自民党幹事長)
杉本誠司氏(株式会社ニワンゴ代表取締役社長)
細野豪志氏(衆議院議員、民主党幹事長)
加藤秀樹(構想日本代表)

コーディネーター:伊藤伸(構想日本ディレクター)
(一部、二部とも)

※ 氏名はそれぞれ五十音順

○会場:日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/about/access/)
当日は「ニコニコ生放送」公式番組として生中継

○協力:NPO法人YouthCreate、公開討論会NGO「リンカーン・
フォーラム」、Teens Opinion、niconico、日本政治.com、
Yahoo!みんなの政治

○フォーラム参加費 :2,000円(学生 500円)
(シンクネット・構想日本会員は無料です)

※ フォーラムへの参加はHPのフォームから、もしくはこのメールに
ご返信して下さい。
(J.I.フォーラムへのお申込み:
http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/forum/regist.php?m_forum_cd=287)

※ 今回のフォーラムでは、懇親会はありません。

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。    TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
伊藤/田中まで。TEL 03-5275-5607
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【3】「共感助成」に参加します!
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No.603号でメールニュースの原稿を執筆して頂いた熊野
さんの取組に共鳴し、構想日本も「共感助成」に参加す
ることになりました。一人では世の中を動かすことがで
きなくても一人ひとりの行動がつながっていけば大きい
力になります。構想日本は、生活や現場でいう具体的な
行動を行政や政治につなげ、社会のしくみを変えていく
役割を担いたいと考えています。
(構想日本代表 加藤)

熊野さんが執筆された記事はこちらから。
http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/mail/bk130516.php

構想日本の共感助成については、こちらでご確認下さい。
http://www.shinrai.or.jp/furtherance/kousou/

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【4】「加藤、伊藤が伺います!」
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仕分けやその手法の活用について詳しく相談したい…、
霞ヶ関、永田町の動きやこれからの日本について話を
聞きたい…、若い世代で熱く語り合いたい…、などなど
話を聞きたい、議論したいという方には加藤、伊藤が
出張講演いたします。
10人程度集まれば、どこでも、加藤か伊藤が伺います。

※ お問い合わせは、
TEL 03-5275-5607(田中)まで。
E-mail:tanaka@kosonippon.org

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