【No.625】手仕事がつなぐ ― ラオスと日本 ― |暮らしのクラフトゆずりは 店主 田中 陽子氏|
2013.10.17

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J.I.メールニュース No.625 2013.10.17発行

「手仕事がつなぐ ― ラオスと日本 ― 」

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【1】<巻頭寄稿文> 「手仕事がつなぐ ― ラオスと日本 ― 」
暮らしのクラフトゆずりは 店主 田中陽子

【2】<お知らせ>

(1) 第194回J.I.フォーラム  10月28日(月)開催
「『熱い市町村長たち』第一弾 ―『若者』『バカ者』
『よそ者』市長大いに語る―」

(2) 10月の事業仕分けは、北杜市、三島市。

(3) 新ウェブサービス「JUDGIT!」 11月上旬より本格稼働!
http://judgit.net/

(4) 「布 -ラオスと東北- 」展 <開催中>

(5) MITSUKOSHI DESIGN WEEK 2013 HAND MADE BY / FOR ME
「心地よい生活をデザインする~東北の手仕事~」

【3】<お願い>棚に眠っている本やDVDを構想日本に寄付して下さい

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【1】 「手仕事がつなぐ ― ラオスと日本 ― 」
暮らしのクラフトゆずりは 店主 田中陽子
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先日、ラオスの絹織物を帯に仕立てに出したとき、京都の職人に大変驚
かれた。
「これ、どこから持ってきたの」
「全部手織りだろう、こんな細かい模様まですべて手織りするような仕事
をするところは日本中探しても、やっている職人はいないよ」と。
蚕を育て、糸紡ぎをし、手染めし、気の遠くなるような綿密な模様までも
人の手で機織りしているラオスの布―古くからの残る伝統的な文様をちり
ばめた繊細な手織りの布です。

「暮らしのクラフトゆずりは」は、今日まで10年以上の間ラオスの人た
ちとの手仕事の交流を続けてきました。
ラオスではまだまだ女性たちの自立が難しいため、彼女たちのすばらしい
織の技術が自立の助けになれたらと日本の(着物の)帯「OBI」を開発し
てきたのです。

ラオスとの出会いは14年前、 私が病気療養のため入院中していた頃に、
ふと目にとまった雑誌の1ページでした。
「高い精神性と篤い信仰心に育まれた手仕事の残る国、ラオス」。
このフレーズが東北の手仕事を紹介していた私の心を打ったのです。
ラオス ―そこはかつての慎ましい日本、とりわけ東北の暮らしを思い起
こさせる場所でした。電気も水道も ままならない中、必要な道具やもの
は、自らで作る。日本人はもうしない面倒な仕事も、笑顔を絶やさず、
あたりまえのようにしていました。

幼い頃の記憶、祖父母から伝え聞いた、かつての丁寧な暮らしの一つ
ひとつ…、それらが現実のものとして身体に染み渡っていく感覚でした。
自然と生きるラオスの人たちの暮らしから、「手仕事」の原点を見たの
です。モノが溢れ、便利で大変豊かな日本と、ラオスの2つの国の違い
を見がら、「私たちが本当に大切にしていかなければならないことは何なの
だろうか」と自分自身に問いかけています。

私が日本でラオスのものをご紹介するのは、それを通して、日本に細々
と残る手仕事にもっと多くの人が目を向け、そして、私たちの生き方を考
えてほしいからです。ご都合がつけば現在開催中「布-ラオスと東北-」
展、及び今月23日より銀座三越8Fにて開催予定の「特別展 東北新工芸
品発表会」で「もの」を手にとっていろいろ感じて頂けましたら幸いです。

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田中 陽子(たなか ようこ)

青森・秋田・岩手をはじめとする東北の工芸(手仕事)を紹介する店
「暮らしのクラフト ゆずりは」(所在地:青森県十和田湖畔)店主。
全国各地で展示会を開催し、東北を愛する真摯な気持ちと、現代風の
センスが相まって生まれる作品の数々は、全国で多くのファンを生み
出している。
著書に「ゆずりはの詩」(主婦と生活社:2007 年)。
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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします)
info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下
に掲載しています。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/mail/index.php

※不掲載をご希望の場合は必ずその旨を明記して下さい。氏名、肩書きは、
特にご指示がなければそのまま掲載します。匿名、ハンドルネームをご
希望の場合は必ず明記して下さい。なお、盗作、名誉毀損、人権侵害、
差別的な記述などの投稿は禁止いたします。
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【2】 (1) 第194回J.I.フォーラム  10月28日(月)開催
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「熱い市町村長たち」第一弾
―「若者」「バカ者」「よそ者」市長 大いに語る―

4年間で2度の政権交替。この間、経済は少し動き始めましたが、財政、
超高齢社会、地域の空洞化など日本が直面する大問題は未解決のままです。

しかし日本中をよく見ると、そこかしこでユニークな、あるいは地道な
動きが出ています。国は大きいから、誰にとっても「他人事」。その間に、
地域のことを「自分事」と思う行政、住民、企業が動いているのです。特
に、首長がイニシアチブをとると町の力が結集されます。地域を、そして
日本をどうするか。大いに語って頂きます。

○日時:10月28日(月)18時30分~20時30分(開場18時00分)

○会場:日本財団ビル2階 大会議室
(懇親会)「頤和園(いわえん)溜池山王店」(懇親会費4000円)

○ゲスト:山中光茂氏(松阪市長、37歳)
井原健太郎氏(柳井市長、39歳)他
コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)

○フォーラム参加費:一般 2,000円 / 学生 500円(学生証提示)
(シンクネット・構想日本会員は無料です)

※ フォーラムへの参加はHPのフォームから、もしくはこのメール
にご返信をお願いします。
(J.I.フォーラムへのお申込み:
https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/regist.php?m_forum_cd=294)

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【2】 (2) 10月の事業仕分けは北杜市、三島市。
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○北杜市「事業仕分け」

【日程】 10月19日(土)、20日(日)

【参加者】コーディネーター 1名
仕分け人     5名(構想日本仕分け人 4名、市民仕分け人 1名)
市民判定人    市民約1500名から無作為抽出

【構想日本選定参加者】
コーディネーター:伊藤 伸 (構想日本 総括ディレクター)

仕分け人:石井 聡(逗子市秘書広報課 広報係長)

<19日> 川嶋 幸夫(構想日本 政策アナリスト)
河野 巧 (元内閣官房行政改革推進本部 事務局主査)
白石 久也(ヤフー株式会社 プロデューサー)
<20日> 河野 麻衣子(株式会社 日立コンサルティング
シニア・コンサルタント)
永久 寿夫(政策シンクタンクPHP総研 研究主幹)
新田 順子(多可町 経営企画課 主査)

【連絡先】北杜市 企画課
電話:0551-42-1321

○三島市「事業仕分け」

【日程】10月26日(土)、27日(日)

【参加者】コーディネーター 1名
仕分け人     5名(構想日本仕分け人 2名、学識経験者 3名)
市民判定人    市民約400名から無作為抽出

【構想日本選定参加者】

コーディネーター:伊藤 伸 (構想日本 総括ディレクター)

仕分け人:熊谷 哲(政策シンクタンクPHP総研 主席研究員)
<26日> 石井 正彦(厚木市 財政課 課長)
<27日> 川嶋 幸夫(構想日本 政策アナリスト)

【連絡先】三島市 企画部行政課
電話:055-983-2615

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【2】 (3) 新ウェブサービス「JUDGIT!」11月上旬より本格稼働!
http://judgit.net/
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JUDGIT!(ジャジット)は、家にいて行政参加、政治参加ができる
ウェブサービスです。政府が作っている「行政事業レビューシート」
に対して、イエス、ノーを言ったり、自由に意見を投稿することが
できます。

現在は政府が7月に中間公表として出していた行政事業レビューシー
トの一部を試行的に表示していますが、約5500あるレビューシートの
最終公表が出揃いましたので、現在流し込みの作業を行っています。
また機能面も、さらに使いやすくなるよう改良を加えているところです。
10月上旬にも本格稼働しますので、まずは試してみてください。
トップページに登録画面があります(もちろん無料)。
http://judgit.net/

主な特徴は以下の通りです。

1.「イケテル!」「イマイチ…」ボタンで簡単意思表示

政府が公開している「行政事業レビューシート」の好きな項目をクリック
して、「イケテル!」「イマイチ…」のスタンプを押すことができます。
また、シート全体の印象についても同じく評価ができます。

2.「わからない」「おかしい」と思えば、すぐにどこでもコメント記入

読んでいて「よくわからない」「何かおかしい」と感じたらすぐにその場
でコメントを書くことができます。また、他のユーザーのコメントに対し
ても「イケテル!」「イマイチ…」ボタンを押すことができます。

3. みんなの意見で政治が動きます

質問やコメントの多かった事業は、構想日本がユーザーの意見をまとめて、
政府の政策に反映するよう様々な手段に訴えかけていきます。

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【2】 (4) 「布 -ラオスと東北- 」展   <開催中>
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ラオスの絹織物には京都の職人も驚嘆します。日本ではもう見られ
ないような綿密な手仕事がそこにあるからです。
一方、ラオスの綿織物は、肌を、生活を、やさしく包みこみます。
「ラオス」と、日本の手仕事の宝庫、「東北」が青山で出会います。
織物の他、籠、木工、など、他所ではなかなか見られない、二つの
地の手仕事の選りすぐりが揃います。
その肌ざわり、色あい、質感を是非、直に感じて下さい。

「布 - ラオスと東北 -」展

会期 2013年10月2日(水) – 20日(日)  10:00-18:00

【会場】 蔦サロン   TEL: 03-3409-8645(会場)

〒107-0062 東京都港区南青山 5-11-20
地下鉄 表参道駅B3出口 徒歩5分
http://www.ne.jp/asahi/net/kawauso-an/kokuji/koten/kotenn1.htm

【ラオスの布】ラオスの絹、綿の布作品(帯、ストール、洋服、タオル、
ブランケット、クッション、インテリア小物 ほか)

【東北の布】 裂織 刺し子 ホームスパン 染織物(絹・綿) ほか

蚕を育て、糸を紡ぎ染めまで行い、綿密な模様を、丁寧に手織し、
すべての工程を手作りしています。解け合う「ラオス」と「東北」の
布仕事をお楽しみください。

<綿> 100% 天然素材
ラオス北部で育つ小ぶりな綿花は昼夜の寒暖の差が影響して繊維が短
く、太いのが特長です。だからこそ吸水性と保温性に富んだ木綿にな
るといいます。日本の気候に合う製品を数多く提案しました。肌にや
さしく寄り添う木綿の心地よさをぜひお試しください。

<絹> 100% 天然素材
ラオスの人々は、養蚕してとれた絹の糸を紡ぎ、染め、織りまで綿花
同様、全て自分たちの手で行います。すべての工程を手作りしている
これらの布仕事は日本ではもう見られなくなった大変珍しい丁寧な技
の作品です。願いや祈りが込められたラオスの文様をモチーフに、日
本人に合うようにストールやモダンな縞などのすばらしい帯に仕立て
上がりました。

主催 暮らしのクラフトゆずりは
【住所】〒018-5501青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔休屋486番地
【TEL】0176-75-2290 【FAX】0176-75-2295

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【2】 (5) MITSUKOSHI DESIGN WEEK 2013 HAND MADE BY / FOR ME
「心地よい生活をデザインする~東北の手仕事~」
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日時:2013年10月23日(水)?11月5日(火)
場所:銀座三越8Fジャパンエディション

*10月27日15時より田中陽子がトークショーを行い出展品の紹介します。

「東北手仕事支援プロジェクト」テーマ:「守る伝統から活かす伝統へ」
今回のプロジェクトは東北震災復興支援を発端に始まった東北6県の伝統
工芸・手仕事の活性化を目的としたプロジェクトの一環です。

支援団体:特定非営利活動法人ピースウイングジャパンwww.peace-winds.org
プロジェクトリーダー:田中陽子(暮らしのクラフトゆずりは店主)

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【3】 棚に眠っている本やDVDを構想日本に寄付して下さい
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構想日本は非営利のシンクタンクですが、経済基盤は会員からの
会費収入です。収入が少ないから、スタッフも少なく、その結果常
にフットワーク良く活動ができる反面、経済基盤は脆弱です。

今後さらに、政策提言・実現力を高めるため、構想日本は寄附の
お願いをすることにしました。

そこで、信頼資本財団「共感助成」というプログラムに参加しま
した。「共感助成」はクレジットカードやコンビニ払いなど、様々
な方法で寄付をすることができますが、その中に「ありがと本」
という寄付プログラムがあります。

「ありがと本」はみなさんのお手元にある読まなくなった本、聴か
なくなったCDや遊ばなくなったゲーム、観なくなったDVDなど身の
回りのもので気軽に寄付をするプログラムです。みなさんから寄付
していただいた本・CD・DVD・ゲームなどの売却金額が、構想日本
に助成金として送られる仕組みです。

皆さんの家の棚に眠っている本・CD・DVDゲームなどが、構想日本
の活動の原動力になり、世の中を動かす大きな力となります。
是非とも、皆さんのお力をお貸しください。

構想日本代表 加藤秀樹

※「ありがと本」の詳細および寄付はこちらから
http://www.shinrai.or.jp/arigatobon/outline/index.html

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