【No.677】「行列ができる講座の作り方(後編)~こうすれば、行列ができる!3つのポイント~」|NPO法人男女共同参画おおた 理事長  坂田 静香氏|
2014.10.23

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J.I.メールニュース No.677 2014.10.23発行

「行列ができる講座の作り方(後編)
~こうすれば、行列ができる!3つのポイント~」

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【1】<巻頭寄稿文>

「行列ができる講座の作り方(後編)
~こうすれば、行列ができる!3つのポイント~」

NPO法人男女共同参画おおた 理事長  坂田 静香

【2】<お知らせ>

(1)第206回J.I.フォーラム  11月20日(木)開催

「2020年以降のオリンピック『妄想委員会』」

(2)自治体との共同プロジェクト今後の予定

(3)Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

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【1】 「行列ができる講座の作り方(後編)
~こうすれば、行列ができる!3つのポイント~」

NPO法人男女共同参画おおた 理事長  坂田 静香
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前回では言い訳をしない・・・などえらそうなことを言いましたが、私だって最初から行列ができていたわけではありません。最初の1年間は企画しても企画しても定員割れという状態が続きました。そのたびに税金の無駄遣いをしているという思いが募り、心が折れそうになりました。

しかしその当時なんとかして集客したいと思って私がしていたことが2つあります。

ひとつは過去に企画した自分の失敗講座を分析し、失敗の原因を探り、その原因を取り除いていったのです。もうひとつは他地区で行列ができた講座を調べ、住んでいる地域版にアレンジしていきました。試行錯誤を繰り返していくと、ある法則に気がついたのです。

1.ターゲットを徹底的に絞る

企画をたてる時に重要なことは「ターゲットを徹底的に絞る」ということです。そうすると絶対数が減ると思われ、躊躇する企画者が多いのですが、それはまったく逆です。ターゲットを絞った方が人は集まります。

どんな人にでも来て欲しいと考えると、内容が総花的になり、日時も土曜の午後にすることが多いのです。誰でも来て欲しいからと土曜の午後に講座を催しても、誰の心にも響かず結果的に定員割れとなるのが関の山です。

性別、年齢、ライフスタイル、住んでいる場所や文化が違えば、それぞれの興味や抱えている課題はまったく異なります。ターゲットが抱えている悩みや課題、ライフスタイルを把握した上で、企画を立てる必要があります。

またターゲットを絞ると、自ずと曜日や時間帯が決まってきます。ターゲットの行動パターンを把握し、空いている時間を講座にぶつければ良いのです。

例えば子育て中の専業主婦は土日や平日の夜は「家族の時間」のため家にいたいと思います。また平日の午後は子どもがお昼寝をしたり、学校や幼稚園から帰ってくるため、なかなか出かけられません。そうなると空いている時間は平日の午前中となります。

ただし、日曜日に家族でお出かけすることが多いため、月曜日の午前中は疲れている、もしくは家事がたまっているため心理的に講座に参加しにくい。また水曜日を早帰り日と設定している幼稚園や小学校が多いため、子どもが午前中に帰ってくる。そうなると火曜、木曜、金曜の午前中が参加しやすい時間だ、などということがわかってきます。

中高年の主婦は逆に平日の午後のほうが集まりやすいのです。午前中に家事を終えて出かけようと思う方が多いようです。

2.ココロに響くゴールの見えるタイトルをつける

次に重要なことは講座のタイトルです。それまでの私が企画する講座のタイトルは「男女共同参画セミナー」や「男性の家庭参画セミナー」など硬くて漢字ばかりで、直球ストレート型のタイトルでした。

「変わりゆく社会と女男(ひと)」など社会背景をタイトルにしたものも多かったのです。「男女共同参画」や「男性の家庭参画」は生きていくうえで重要なテーマでありますが、このタイトル自体に興味をもっている人は極端に少ないのです。「自分の生活には何ら関係ない」と思われてしまえば見向きもされません。

いくら無料の講座とはいえ、自分の大切な時間と引き換えに、役に立つ情報を「買い」に来ている人が多いため、講座に参加するメリットが不明確だと人は集まりません。

私たちの目的は男女平等を推進することですが、それを前面に出すと目的は達成できないのです。そこで発想の転換をし、まずは人を集めた上で男女共同参画に関する話をすればいいじゃないかと考えました。

この発想は見事成功しました。

今ではその講座に参加すると何が得られるのか、受講した後の自分の姿が想像できるような「ゴールの見えるタイトル」を心がけています。

もっともダメなタイトルは疑問系です。「NPOって何?」「協働って何?」「デートDVって何?」などのように言葉の意味を質問するタイプです。質問形式ではなく、参加者にとってのメリットや役に立つことが明確に表現できている断定形のタイトルをつけるよう心がけてください。

3.最後の決め手は担当者の熱意と努力

ターゲットを絞って、タイトルにこだわることで人が集まる企画はある程度できるようになりますが、何より大切なことは「担当者の熱意と努力」です。担当者がどれだけ熱意をもって業務に取り組んでいるか、人集めをしたい、講座開催の目的を達成させたいとどれだけ思っているかに尽きます。

最後まであきらめずに広報を行った結果定員割れをしてしまったら、どうして定員割れだったのかをしっかり分析し、次回への課題を明確にして、そしてその反省を踏まえて次につなげていくことを行わなければなりません。

「成功するまで実施し続ければ必ず成功する」ことを忘れずに、ひとりでも多く住民の笑顔のために、熱い思いをもって、がんばっていただきたいと思います。

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坂田 静香 (さかた しずか)

福岡県出身。企画に携わった当初は定員割れの講座しかできなかったが、工夫と努力を重ねた結果、今では企画したほとんどが定員オーバーとなり、平均応募倍率は3.3倍に。現在、そのノウハウを教えて欲しいと、全国の自治体や市民団体から講演依頼が相次いでいる。近著に『実例でよくわかる!人が集まるチラシの作り方』(家の光協会)がある。現在「カリスマが教える!人が集まる講座・イベントづくり」というテーマで「月刊ガバナンス」(株式会社ぎょうせい発行)に連載中。

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【2】(1) 第206回J.I.フォーラム  11月20日(木)開催

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(1)第206回J.I.フォーラム  11月20日(木)開催

「2020年以降のオリンピック『妄想委員会』」

2020年のオリンピックへ向けていろんなことが走り始めました。大いに盛り上がるのはいい事ですが、オリンピック後、ハコモノではなく、将来に誇れるものを残せるのか、が大事です。未来のオリンピックの姿をそろそろ考えてもいい時だと思います。

乙武洋匡さんは、「オリンピックとパラリンピックを一つにしよう」と言っています。過度の商業主義とか、震災復興の妨げにならないのか、などの批判もあります。

猪子寿之さんは自由な発想で、文化やアートの軛を取り払う活動をしています。

近代オリンピックを始めたのはフランス人ですが、2020年から先のオリンピックについて、勝手に構想しませんか。暴論、妄論何でもありです。

◯日 時 : 平成26年11月20日(木)18:30~20:30(開場18:00)

◯会 場 : TKPガーデンシティ永田町 (ホール3E)
千代田区平河町2-13-12 東京平河町ビル TEL 03-4577-9258

◯ゲスト : 猪子 寿之 (チームラボ株式会社 代表取締役社長)

乙武 洋匡 (作家、東京都教育委員会委員)

◯コーディネーター : 加藤 秀樹 (構想日本 代表)

◯主  催  : 構想日本

◯定  員  : 160名

◯参加費  : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会参加費 : 4,000円(ご希望の方は下記懇親会参加に○をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「Restaurant KITANO」 北野アームス1階 東京都千代田区平河町2-16-15
TEL 03-3261-3726
(http://www.kitanoarms.com/cafe_restaurant/restaurant/)

※フォーラムへのご参加は、 info@kosonippon.org  にお願いします。
なお、お申し込みの際の必要事項等詳細につきましては、下記を御覧ください。

( https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/regist.php?m_forum_cd=330 )

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。 TEL 03-5275-5607

*内容に関するお問い合せは、
伊藤/田中まで。TEL 03-5275-5607

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(2) 《自治体との共同プロジェクト今後の予定》

10月25日(土)、26日(日) 山県市 事業仕分け
http://www.city.yamagata.gifu.jp/shisei/zaisei/zigyoshiwake/p-5929.html
人口約29000人。3年連続、市民判定人方式での開催。行革においては東海地方の核となる自治体です。

11月1日(土)、2日(日) 八千代市 事業仕分け
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/22500/page100021.html
人口約19万人。初めての開催。宅地開発による人口増大、その後の高齢化。どの自治体でも見られる課題を抱えています。

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(3) Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

Yahooニュースにオーサーとして投稿している記事が更新されました。ぜひ御覧ください。

代表 加藤秀樹

◇10月3日 「国立競技場解体予算を徹底解体しよう。」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20141003-00039651/

ディレクター 伊藤伸

◇9月29日 「御嶽山の噴火と事業仕分けの関係 ~事実が事実として伝わることの難しさ~」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itoshin/20140929-00039524/

◇9月17日 「自治体の現場 ~銚子市、V字回復への挑戦~」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itoshin/20140917-00039181/

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