【No.691】「関心のないテーマこそ ~ J.I.フォーラムで得られたもの」|羽村市議会議員、報道写真家   山崎 陽一氏|
2015.02.05

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J.I.メールニュース No.691 2015.02.05発行

「関心のないテーマこそ ~ J.I.フォーラムで得られたもの」

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【1】<巻頭寄稿文>

「関心のないテーマこそ ~ J.I.フォーラムで得られたもの」

羽村市議会議員、報道写真家   山崎 陽一

【2】<お知らせ>

(1) 第209回J.I.フォーラム  2015年2月18日(水)開催

「日本の財政、本当はどうなのか ~金融とあわせて考える~ 」

(2) 自治体との共同プロジェクト今後の予定

(3) シンポジウム「地域での自然資本経営」 in 学士会館

(4) 「現場みらい塾」第2期、第3期募集開始

【3】<ご紹介>

(1) 展覧会 尾形光琳300年忌 記念特別展 「光琳アート 光琳と現代美術」

(2) 展覧会 東京駅開業百年記念 「東京駅100年の記憶」

【4】構想日本の2015年1月の主なパブリシティ

(1) 対外活動

(2) 記事掲載

(3) その他

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【1】「関心のないテーマこそ ~ J.I.フォーラムで得られたもの」

羽村市議会議員、報道写真家   山崎 陽一
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今回もまた新たな発見があった。

テーマは「無形文化財にかけた生涯」で、講師は懸田弘訓民俗芸能学会福島調査団長。東日本大震災の津波、原発事故の汚染で地元復帰もできない地域で、年中行事の祭りや神事が復活しているそうだ。

多くの無形文化財が消滅の危機にある一方で、神社や継承者は失ったが、若者や女子など新たな担い手が育ちつつあるというのだ。海や土地への深い信仰や愛着は、郷里への強い連帯感であり犠牲者への慰霊と感謝になっているという。

スライドに映る、祭り装束の娘さんの満面の笑み。笛や太鼓の音がDNAに刻み込まれているのだろう。

復興とはまず心のあり方、と教えられた。 私の住む多摩地区にも伝統ある神事や祭りが残る。懸田さんの話から改めて「祭り」が生活の基盤であることを再認識した。

構想日本との出会いは2005年。ある会合で構想日本スタッフからJIフォーラムに誘われた。第93回でテーマは「歴史を見直してみよう」だったと思う。「武士の家計簿」の著者、磯田道史氏が武家社会を例に、「降格システムのない日本的地位の在り方が官僚機構に生きている」などユニークな視点が新鮮であった。

以後、時々参加し、いつの間にか記録撮影も買って出ていた。そうなるとテーマを選ばず時間のある限り顔を出すことになる。

雑誌「世界」に1970年代、「韓国からの通信」として軍事政権をあぶりだしたT.K生こと池明観氏の強烈な体験。

原発事故直後は「なぜスピーディーの放射能拡散調査を公表しないのか」※などの核心を突く質問に、緊張感が走ったのを覚えている。

政治、経済から健康、文化まで時々刻々変化する社会情勢に敏感に反応するフォーラムでの学びが後の大きな財産になった。

2007年、住んでいる東京都羽村市で巨大区画整理事業が計画され、反対運動の仲間から議員を出したいと私に声がかかった。実質1ヶ月の選挙運動だったが幸いにも滑り込めた。カメラマンから市議会議員へ。60歳の転進である。

市民派・新人議員の活動の裏付けはフォーラムなどで得た情報だ。国策でも地方分権により細部は自治体で決めるものが多い。

予算・決算審議では「事業仕分シート」に書き込んで精査し効果を挙げている。

今回もそうだが、もともとあまり関心のなかったテーマにも新鮮な驚きがある。まちおこしもそれ。「日本酒を通した日本再発見」や、染め・織・陶・竹・木工などの「東北の伝統産業再発見」は、「宝物は足もとにある」ことを気づかせてくれた。

議員とは何か?を問われると「あらゆる議案に対応する。これほど知的好奇心を刺激する仕事はない」と答えている。その面でもフオーラムでの知識、懇親会での異業種交流は私の視野を広げ、自己実現にもつながっている。

※スピーディー(SPEEDI)緊急時迅速放射能影響予測ネットワーク
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山崎 陽一 (やまざき よういち)

1946年長野県上田市生まれ。東京写真短大卒。「週刊朝日」委嘱カメラマンとして「うちのヨメ賛~縁あって父娘」を27年間グラビア連載。羽村市議会議員2期目。著書に「最新日本結婚事情」(朝日新聞社)、「課長推薦この料理」(新潮社)など。構想日本会員。

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【2】(1)  第209回J.I.フォーラム

「日本の財政、本当はどうなのか ~金融とあわせて考える~」

27年度の政府予算案は史上最高の96.3兆円、債務残高は27年度末に1035兆円(地方含む)になる見込みです。一方、税収は2年前に比べて11兆円増の54兆円、公債費(新たな借金)は平成20年度以来の40兆円切れ(37兆円)など、明るい材料も見え、財政については、 「破綻リスクが高い」 、「改善する」と意見が二分しています。

財政と金融双方のエキスパートにお越しいただき、この先の財政を考えるうえで重要なポイントとなる金利の上昇リスクや、世界の経済状況から見た日本経済の見通し、いわゆる破綻とはどういう状況を言うのかなどについて議論していただきます。

◯日 時: 平成27年2月18日(水)18:30~20:30(開場18:00)

◯会 場: 日本財団ビル2階 大会議室  港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111

◯ゲスト: 池尾 和人  慶應義塾大学経済学部 教授

小黒 一正  法政大学経済学部 准教授   他

コーディネーター : 加藤 秀樹 構想日本 代表

◯主 催: 構想日本

◯定 員: 160名

◯参加費: 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会参加費: 4,000円(ご希望の方は下記懇親会参加に○をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「頤和園(いわえん)溜池山王店」 港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531

※フォーラムへのご参加は2月17日(火)18:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

なお、お申し込みの際の必要事項等詳細につきましては、HPを御覧ください。
( https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php )

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。 TEL 03-5275-5607

*内容に関するお問い合せは、
伊藤/田中まで。    TEL 03-5275-5607

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(2)《自治体との共同プロジェクト今後の予定》

2月7日(土)大刀洗町 住民協議会

http://www.town.tachiarai.fukuoka.jp/

2月10日(火)京都府事業レビュー 民主党京都府議会議員団

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(3) シンポジウム「地域での自然資本経営」 in 学士会館

パネルディスカッションに、代表の加藤が登壇致します。

「京都大学 自然資本経営論講座 シンポジウム『地域での自然資本経営』」

◯日 時: 平成27年3月3日(火)17:00~19:40

◯会 場: 学士会館 210号室  千代田区神田錦町3-28

◯登壇者: 谷口正次(京都大学経済学研究科特任教授)、畠山重篤(NPO法人森は海の恋人理事長)、加藤秀樹(構想日本代表)、吉澤保幸(【一社】場所文化フォーラム名誉理事)、田中克(京都大学名誉教授)、谷口正次、植田和弘(京都大学経済学研究科教授)

◯申 込: 京都大学 経済学研究科自然資本経営論講座HPより(先着順)
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/natural_capital/detail

◯参加費: 無料

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(4)「現場みらい塾」第2期、第3期募集開始

政策シンクタンクPHP総研と共同で本年度スタートした「現場みらい塾」。受講生の満足度が高かったこともあり、来年度は第2期、第3期を開講することとしました。

自治体職員を主な対象としていますが、それ以外の方も参加可能です。是非お申込みください。

テーマ

「”自分事”からはじめる地方自治 ~現場目線で人口減少時代を突破する ~」。

人口減少時代に突入した今日。地域にとって最も必要なのは、直面するさまざまな課題を自分事として捉え、考え、行動できる人材です。前例踏襲を振り払い、マニュアル依存から抜け出して、課題解決と未来創造に挑戦する。そんな強い志をもち、現場で活躍できる地域リーダー人材を輩出することをめざします。

特 徴

1.地域経営の第一線で活躍している講師陣

2.最先端の政策や手法のトレンドを学びとる講義プログラム

3.自ら考え、取り組むことで体得する実践プログラム

スケジュールなど詳細はこちら

http://research.php.co.jp/event/2015/05/16.php

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【3】<ご紹介>

構想日本が応援している活動に関するお知らせです。
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(1)「尾形光琳300年忌 記念特別展 光琳アート 光琳と現代美術」

本年平成27年は尾形光琳没後300年にあたり、当館では光琳の二大傑作である国宝「燕子花図屏風」と国宝「紅白梅図屏風」を同時に展観する尾形光琳300年忌特別展を開催します。二大国宝が一堂に会するのは56年ぶりのこととなります。

この機会にMOA美術館で、一日ごゆっくりとお過ごしください。

◇会 期:2015年2月4日(水)-3月3日(火)

◇場 所:MOA美術館 静岡県熱海市桃山町26-2 TEL:0557-84-2511

◇開 館:午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)

◇休 館:会期中はなし

◇展示観覧料:大人1,600円/高大生800円(要学生証)/中学生以下 無料

65才以上 1200円(要証明書) http://www.moaart.or.jp

(2)展覧会 東京駅開業百年記念 「東京駅100年の記憶」(第199回J.I.フォーラム ゲスト 松隈洋様より)

3つの大学(鹿児島、日本、京都工芸繊維)の100名を越える学生たちが、東京駅と丸の内地区のジオラマ模型を制作しました。

ジオラマは、3つの時代(開業当時の1914年、50年後の1964年、100年後の現在)からできており、この街と私たちにとって、いつの時代が最も調和がとれていたのかを観客自ら見比べて考えてもらいたい、という願いが込められています。

移り変わる街の様子が、俯瞰できます。是非足をお運び下さい。

◇会 期:2014年12月13日(土)-2015年3月1日(日)※休館日ご注意下さい

◇会 場:東京丸の内・東京ステーションギャラリー

◇入館料:一般900円 高校・大学生700円 中学生以下無料
詳細はこちらから
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201412_TOKYO_100.html
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【4】構想日本 2015年1月の主なパブリシティ

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(1) 対外活動

<講演・研修等>

1月18日 福岡県大刀洗町「住民協議会」(総括ディレクター伊藤伸)

1月19日 ニューリバー政策セミナー講演 (代表 加藤秀樹)

1月31日 みどりネット信州 1月公開講座(総括ディレクター伊藤伸)

<審議会>

1月15日 銚子市行財政改革審議会(総括ディレクター伊藤伸)

※その他、首長や自治体との打ち合わせ8件

(2) 新聞・テレビ等メディア掲載

1月21日 朝日新聞 無形文化財への思い語る 第208回J.I.フォーラム

1月23日 茨城新聞 住みよいまちめざし目指し上 那珂市長選を前に 堅実執行へ事業仕分け

1月27日 福島民報 本県の民俗芸能 懸田さんが語る 構想日本J.I.フォーラム で講演

他 4件

(3) その他

1月24日 千葉科学大学 危機管理学研究科 サテライト大学院 講義(総括ディレクター 伊藤伸)

2014年10月~国立大学法人京都大学経営協議会委員(代表 加藤秀樹)

2014年9月~隔週木曜日 法政大学 「NPO論Ⅱ」講義 (総括ディレクター 伊藤伸)

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