【No.761】 「農業の現場あるあるシリーズその(4)」|株式会社マイファーム 代表取締役   西辻 一真氏|
2016.06.16

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J.I.メールニュース No.761 2016.06.16 発行

「農業の現場あるあるシリーズその(4)」

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【1】<巻頭寄稿文>

「農業の現場あるあるシリーズその(4)」

株式会社マイファーム 代表取締役   西辻 一真

【2】<お知らせ>

(1) 第225回J.I.フォーラム  6月27日 開催

若者の政治参加を考える ー 政治を「自分事」にするために必要なこと ー

(2) 今後の構想日本の活動

(3) Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

(4)「現場みらい塾」 第4期 募集中

【3】<ご紹介>

(1)「どうなってるの? オリンピックとお金」

舛添報道で競技場問題は影が薄くなっていますが、まだまだ問題が山積みです

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【1】「農業の現場あるあるシリーズその(4)」

株式会社マイファーム 代表取締役   西辻 一真

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「西辻さんは農家には見えないのに、よく農業のこと語れるね」とよく言われます。

株式会社マイファームでは、関連会社において農産物の生産をしっかりとしていますし、養鶏業や養蜂業など様々な種類の農業を営んでおり、農地も保有し、「農家」として私たちは活動をしています。その背景があるので、いつも私はこの皮肉を最高のほめ言葉と勝手に解釈をしています。

農業あるあるシリーズの(1)でもお話しましたが、新しい農家というのは、その経営体の中に生産部門、加工部門、販売部門を保有し、それぞれをコントロールしているのはいわゆる農家ではなく経営者、つまり「農業経営者」だと思っています。

そして今最も興味があり、解決をしたいと思っている課題の一つに「中山間地の農業」ということがあります。私自身、ここは矛盾としわ寄せの塊の場所だと思っているのです。

もともと中山間地を必要以上に農地開拓したのは、食糧増産が叫ばれた戦後のこと。その時はコメの買い取り価格も高く、そのおかげで私たちの先代は生き残ってきたのですが、それ以降はコメの価格は下落するばかり。

そして、海外から目新しい食べ物が入ってくれば、それらをつくるための一時の需要にこたえるための農地が次々と造成されていきました。農地として切り開いた場所を原野や山林に戻すことなんて、おそらく誰も考えていなかったと思いますが、今如何にして天然に戻すかということを考えなければならない時期にきています。

例えば、そのまま放置をして、300年後に遺跡として各地に残すのか、または、貯水池や里山として残しながら自然と居住区の間の場所とするのかなど、様々なことを考えなければいけません。私はこの場所を、新規農業を行う場所として活用できないかと考えているのです。

それは、耕作放棄地だった棚田で再び米を作る、というようなことではありません。もっと革新的な方法で、かつ別のことに使いたいと考えています。もちろん、基本的に穫れるプロダクトは、世の中が欲しがっているもの。既存プロダクトの価値を向上させるようなものではない、ということが私のファーストチョイスです。

株式会社マイファームでは、その観点に基づいて養蜂業を始動させています。それ以外にも、淡水魚の養殖池や食用昆虫の採取場所などとしても活用できないかと考えています。少なくとも先人がそこでしていなかったこと、かつそこでしかできないこと、消費地までの道のりの中で他者がしていないこと、を確認してから取り組むようにしています。

単純ですが、当たり前の考え方で、この中山間地農業でもできる産業を興したいと日々考え、日々活動をしており、今日も三重県と岐阜県の間の小さな町へ来ています。

参照:2015.08.06発行「農業の現場あるあるシリーズその(1)」https://www.kosonippon.org/wp-manager/mail/detail.php?id=725

株式会社マイファームの取り組みはこちらから

公式サイト:http://myfarm.co.jp/
フェイスブック:https://www.facebook.com/myfarm.kyoto
耕作放棄地を再生させる体験農園マイファーム http://myfarmer.jp/
耕作放棄地を耕す人を育てるアグリイノベーション大学校 https://agri-innovation.jp/

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西辻 一真  (にしつじ かずま)

1982年福井県生。2006年京都大学農学部卒業。2007年株式会社マイファーム創業。2010年農林水産省政策審議委員就任。2014年内閣府国家戦略特区農業特区委員就任。

幼少期から農業が好きだった、という想いのまま、世界中の耕作放棄地が無くなり、皆が農業を楽しめる社会になってほしいと会社を設立。自産自消の理念を掲げ、体験農園事業、アグリイノベーション大学事業、流通事業、農家レストラン事業、農産物生産事業など農業に関する多様で、新しい仕組みを産み出した。その幅広い経験と知識を持って2010年より農林水産省制作審議委員に戦後最年少で就任。

日本の農業政策についても提言を行なって来た。現在はアグリイノベーション大学校の学長も務める。経営で大切にしていることは「栽培=育成」。野菜作りと同様に人財の育成方法にこだわっている。将来の夢は世界中の人が農業(土に触っていること)をしている社会を創ること。

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【2】(1)第225回J.I.フォーラム  6月27日 開催

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若者の政治参加を考える ー 政治を「自分事」にするために必要なこと ー

選挙権年齢が70年ぶりに18歳以上に引き下げられます(前回の引き下げは25歳以上から20歳以上に)。7月の参院選では18、19歳の有権者の投票行動はどうなるのでしょうか。

しかし、より本質的なことはこれら若者を含む全有権者が国や地域社会の抱える課題を「自分事」として考えられるかどうかです。

「若者の政治参加」のオピニオンリーダーと実際に活動している若者をゲストに迎え、これを機に若者だけでなく老・壮世代も含めて政治を「自分事」にするにはどうすべきか議論して頂きます。

◯日 時:平成28年6月27日(月)  18:30~20:30(開場18:00)

◯会 場:日本財団ビル2階 大会議室  港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111

※場所にご注意ください

◯ゲスト:青木 大和 (政治活動家)

後藤 寛勝 (NPO法人 僕らの一歩が日本を変える。代表理事)

杉浦 正和 (芝浦工大付属柏高校 教頭)

関谷 昇   (千葉大学 法政経学部 教授)

原田 謙介 (NPO法人YouthCreate 代表理事)

水野 翔太 (名古屋わかもの会議 総合統括)

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本代表)

◯主 催:構想日本

◯定 員:160名

◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は懇親会参加とお申込み時に明記して下さい)
※フォーラム終了後、ゲストを囲んで、懇親会を開催いたします。

「頤和園(いわえん)溜池山王店」港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531

※フォーラムへのご参加は6月27日(月)12:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

お申し込みはこちらから https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php

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(2)《今後の構想日本の活動》

《その他》

2016年4月~隔週月曜日 京都大学経済学研究科・経済学部 特殊講義「公共経営論1」 (代表 加藤秀樹)

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(3)Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

Yahooニュースにオーサーとして投稿している記事が更新されました。ぜひ御覧ください。

代表 加藤秀樹

◇3月8日 防災を「自分事」に

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20160308-00055180/

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(4)「現場みらい塾」 第4期 募集中

人口減少、高齢化、不十分な予算と人員など、自治体にとってはますます厳しい時代になっています。

しかし、そんな状況の中でも、よくよく考えると、解決策が見えてきます。

この塾は、単なる「研修」ではありません。自治体のどの仕事にも応用できる、知恵の出し方を身につけるトレーニングの場です。

他自治体の職員、議員、民間人と一緒に半年間議論し、学び合うゼミ形式のプログラムです。

受講生はこれまでに約50名。問題意識の高い自治体職員、議員のネットワークも大きい財産です。ここから日本が変わります。

― 第4期カリキュラム ―  ※現時点の予定ですので、変更の可能性があります。

第1回:7月30日(土)13:00~18:30、31日(日)10:00~16:00

第2回:8月27日(土)10:00~18:00

第3回:9月24日(土)10:00~18:00

第4回:11月5日(土)13:00~18:30、6日(日)10:00~16:00

自治体職員を主な対象としていますが、それ以外の方も参加可能です。是非お申込みください。

その他詳細はこちら

https://www.kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?id=713

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【3】<ご紹介>

構想日本が応援している活動に関するお知らせです。

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「どうなってるの? オリンピックとお金」

費用がどんどん膨らみ白紙撤回するしかなかった新国立競技場計画。1兆円を超えると言われる関連費用。2億円あまりの裏金問題など、純粋にス ポーツを追求する場であるはずのオリンピックとお金の不透明な関係が相次いで露見し、私たち国民を失望させています。

このまま2020年まで進んでしまって良いとはとても思えません。
オリンピックとお金の現状を、それぞれの分野からお話しいただくとともに、オリンビックとお金について改めて考え、しっかり質していくために 何をすればいいのかを考えてみたいと思います。
ぜひご参加ください。

◇日時:2016 年6月21 日(火)  19:00-21:00(18:30 開場)

◇講師:鈴木直文(一橋大学大学院准教授)、日置雅晴(弁護士)、森川清志(東京新聞社会部記者)

◇会場:建築家会館本館 1階ホール (東京都渋谷区神宮前 2-3-18)

地図 http://www.kenchikuka-kaikan.jp/?page_id=15

◇参加費:1,000 円 ★要申込み

◇お申込み インターネット http://kokucheese.com/event/index/403377/ FAX 03-6380-8812

◇主催:不透明なオリンピックをチェックする会

◇お問合せ:E-mail chizuko31@mac.com  FAX. 03-6380-8812

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