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【No.805 】「国際社会から見た日本の表現の自由とメディア ー 国連特別報告者の最終報告書に向けて ー(前編)」

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J.I.メールニュース No.805 2017.04.27 発行

「国際社会から見た日本の表現の自由とメディア
ー 国連特別報告者の最終報告書に向けて ー(前編)」

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【1】<巻頭寄稿文>

「国際社会から見た日本の表現の自由とメディア
ー 国連特別報告者の最終報告書に向けて ー(前編)」

エセックス大学人権センターフェロー  藤田 早苗

【2】<お知らせ>

(1) 第235回J.I.フォーラム  5月19日(金)開催

「先端から末端、そして先端へ ― 地方自治法制定70年 ―」

(2) 第5期 現場みらい塾 開講

受講生募集開始!

【3】<ご紹介>

(1) 藤田早苗さん 今後の活動予定

(2)「建物探訪」 第二弾  in千葉県 富里 参加者募集中

(3) 福島県内初の「農地の原状回復訴訟」

判決は「却下」

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【1】「国際社会から見た日本の表現の自由とメディア
ー 国連特別報告者の最終報告書に向けて ー(前編)」

エセックス大学人権センターフェロー  藤田 早苗

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現在、国会でいわゆる共謀罪法案が審議されている。これは表現の自由という視点から、国際社会でも注視されている。ここに至るまでの日本と国際社会のやりとりをふり返ってみたい。

昨年の4月、表現の自由に関する国連特別報告者デビッド・ケイ氏が公式調査のために来日した。
特別報告者とは国連人権理事会から任命された独立の専門家で、「表現の自由」を含む40以上のテーマについて任命されている。

毎年2,3か国を選んで調査訪問し、政府に対する勧告を発表するが、日本はその対象国に選ばれたのである。その最終報告書は今年の6月に発表される。

日本の大学で「表現の自由に関する調査が日本に来た」というと驚く学生が少なくない。
「中国や北朝鮮ならわかるけど」という思いがあるようだ。しかし、近年日本の表現の自由は、国際社会で懸念されるようになってきている。

それは2013年の特定秘密保護法案にさかのぼる。

閣議決定された特定秘密保護法案を英訳し、国連に情報提供したところ、ケイ氏の前任者フランク・ラ・ルー氏が日本政府に対して国連からの公式声明を発表し「秘密の定義があいまいである」「ジャーナリストでさえ重大な刑罰を受ける危険性がある」などの警告を発した。
それは国会で法案が審議中のことで、すぐに新聞やテレビのニュースとなり、国会でも取り上げられた。その数日後、今度は国連人権機関のトップであるナビ・ピレイ国連人権高等弁務官が、法案は「政府に不都合な情報は何でも隠せる」「懸念が強いなか政府は法案の成立を急ぐべきではない」と厳しく批判した。

日本が批准している「市民的、政治的権利に関する国際規約(自由権規約)」※の第19条には表現の自由が規定されており、上述の警告はその国際人権基準に基づくものだ。つまり、特定秘密保護法は、国際人権基準に照らしてきわめて問題が多いということである。

ラ・ルー氏から任務を引き継いだケイ氏も、特定秘密保護法への懸念を抱き、日本公式訪問となったのだが、加えてケイ氏が調査で重視したのが「メディアの独立問題」である。

昨今、政権からのメディアへの圧力が強まっていることが指摘されている。

2014年12月の総選挙の際、自民党は各テレビ局に選挙報道に関する指示を含んだ「お願い」文書を送った。これは各局の萎縮を招き、選挙報道がそれまでの平均時間の3分の2まで短くなったといわれている。加えて昨年2月には高市早苗総務大臣が放送法第4条を引用して、放送局が政治的な公平性に欠ける場合、電波停止を命じる可能性について言及した。

これは、メディアが萎縮し、独立性を損ない、結果的に国民の知る権利を侵害する行為だといえよう。

海外では複数のクオリティペーパーが高市大臣の発言を取り上げて問題視している。
また世界各国の人権状況に関して毎年米国務省が発表する年次報告書でも、2016年版の報告書で日本は「報道の自由に関する懸念がある」と指摘し、高市発言をその一例として挙げている。

ケイ氏もこの発言を問題視し、調査訪問で高市氏との面会を政府側に再三要求したが「国会が忙しい」という理由で実現しなかった。私はこの調査訪問をサポートしていたが、ケイ氏のスケジュールと、聞き取り調査は政府に割り当てられた時間が毎日あったことから考えて、高市氏との面会のアレンジは決して不可能ではなかったと感じる。

約8日間の調査を終えて、ケイ氏は90分にわたる記者会見を行い「メディアの独立性に重大な懸念を警告」という中間勧告を発表した。

後編へ つづく

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藤田 早苗 (ふじた さなえ)

英国エセックス大学人権センターフェロー。専門は国際人権法。2013年、特定秘密保護法を英訳して国連に通報しその危険性を国際社会に周知。昨年4月に実施された表現の自由に関する国連特別報告者の日本調査実現のために尽力、現在も日本国内外で日本の表現と情報の自由にまつわる諸問題について問題提起を続ける。
名古屋大学大学院国際開発研究科修了。英国エセックス大学で国際人権法学修士号、法学博士号取得。
主要文献・論文に、The World Bank, Asian Development Bank and Human Rights: Developing Standards of Transparency, Participation and Accountability (Edward Elgar Publishing, 2013)、
「国際人権法の定める「情報にアクセスする権利」と秘密保護法」『法学セミナー』2014年6月号、「第6回自由権規約委員会日本報告書審査における秘密保護法と「情報にアクセス する権利」(自由権規約19条)の問題)」『国際人権(自由権) 規約第6回日本政府報告書審査の記録—危機に立つ日本の人権』( 現代人文社、2016年)など。

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日本社会は表現の自由、報道の中立性について割合無頓着ですが、欧米では最も重要な人権の一つです。
藤田早苗さんは、日本の表現、報道の状況を国際社会はどう見ているか、大変重要な情報を提供してくれています。

また、そのため、イギリス、ジュネーブ、日本各地を精力的に動かれています。

ボランティアでこれを続けるのは経済的にも大変です。以下に、藤田さんの当面の日本での予定をあわせてカンパの窓口も書いておきますので、どうぞ“身のある応援”をしてあげて下さい。藤田さんの日本での(5~6月)活動予定を載せておきますので、ご参加下さい。よろしくお願い申し上げます。 加藤秀樹

■ 日本の表現の自由を伝える会
連絡先
全国市民オンブズマン連絡会議 気付  (担当:内田)
TEL 052-953-8052 FAX 052-953-8050
Email: seiko.unhr.foe@gmail.com

■ カンパ振込先
郵便振替
口座番号:00870-7-216543
〇八九(ゼロハチキュウ)店 当座 0216543
加入者名:日本の表現の自由を伝える会

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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします)
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【2】(1) 第235回J.I.フォーラム  5月19日(金)

「先端から末端、そして先端へ  ― 地方自治法制定70年 ―」

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今年は憲法と同じく地方自治法も制定70年です。
「地方自治」を辞書でひくと「地方公共団体の政治が国の関与によらず(団体自治)住民の意思に基づいて行われること(住民自治)」とあります。
ある県庁所在地の市長が「国が法律で決めてないことはできない」と言ったという話を聞きました。これでは「自治」ではなく、国の「下請け」です。国、地方の公務員の中には市町村を行政の「末端」と呼ぶ人が少なくありません。
下請けから自治へ。末端から先端へ。理念、現場、経営など様々な角度から時代を見据えた地方自治の姿を描いて頂きます。

◯日 時:2017年 5月19日(金) 18:30~20:30 (開場18:00)

◯会 場:アルカディア市ヶ谷  5階「大雪(東)」(千代田区九段北4-2-25)TEL:03-3261-9921
※場所にご注意ください

◯ゲスト:市川 晃 (経済同友会地方分権委員会委員長、住友林業取締役社長)

福嶋 浩彦 (中央学院大学 教授・元消費者庁 長官・元我孫子市長)

横山 忠始 (香川県 三豊市長)         他

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本代表)

◯主 催:構想日本

◯定 員:100名

◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は懇親会参加とお申込み時に明記して下さい)
※フォーラム終了後、ゲストを囲んで、懇親会を開催いたします。

アルカディア市ヶ谷  2F レストラン

※フォーラムへのご参加は5月19日(水)12:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

HPからのお申し込みはこちら http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/forum/index.php

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(2) 第5期 現場みらい塾 開講

受講生募集開始!
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今年度も現場みらい塾を開講いたします。

現場みらい塾は、スキルを身に付けるためだけの従来型の自治体職員向け研修ではありません。自治体のどの仕事にも応用できる「知恵の出し方を身につけるトレーニングの場」です。

過去4期の特徴として、

・自治体職員を中心としながらも多様な参加者がいる(地方議員、メディア、民間企業など)。

・受講者がその後自分の自治体で実践する(事業仕分けや研修会の実施)事例が多い。

・OBOGが翌年度以降も参加する比率(リピート率)が高い。

などがあります。
行政職員を中心としながら、議員や民間企業等で働く人など一緒に半年間議論し、学び合うゼミ形式のプログラムです。

さらに今期は、NPO法人「NPOサポートセンター」に協力してもらい、現場で活躍するNPO関係者も受講の呼びかけを行うことで、同じ事象を行政・政治・NPO(民間)のそれぞれの視点から見ることによる相違点を探し出します。

受講生はこれまでに約100名。問題意識の高いOBOGとのネットワークも大きい財産です。

プログラム内容や開催場所が決まり次第、メルマガやホームページ等の情報媒体で発信していきます。
自治体職員を主な対象としていますが、それ以外の方も参加可能です。是非お申込みください。

参加受付やプログラム等の詳細は、下記URL先の現場みらい塾ホームページをご確認ください。
http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/project/detail.php?pid=1c710b1ca4bc921803cf096a5b2bb48d55947e4d

≪ 開催日程 ≫

第1回:6月23日(金)時間:13:00~ 18:30、24日(土)時間:10:00~ 16:00

第2回:7月8日(土)時間:10:00~ 18:00

第3回:7月29日(土)時間:10:00~ 18:00

第4回:8月19日(土)時間:13:00~ 18:30、20日(日)時間:10:00~ 16:00

≪ 料 金 ≫ 4万円(税込)

≪(参考)前回の主なプログラムと講演者≫

「日本のこれから」河野 太郎 〔行政改革担当大臣(当時)〕
「『わたしのまち』と一人称で呼んでもらえる町を目指して」筒井 敏行 〔香川県三木町 町長〕
「財政の自分事化に向けて~国の財政と地方の財政~」福田 誠 〔財務省 国有財産企画課 政府出資室長〕
「ゼロサムからプラスサムへ」加藤秀樹 〔構想日本 代表〕
「ディベートで培う実践的思考」熊谷 哲〔PHP総研主席研究員(当時)〕
「無作為抽出の住民参加で地域の課題を「自分ごと」に」伊藤 伸〔構想日本 総括ディレクター〕
「模擬仕分け」

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【3】<ご紹介>

構想日本が注目している活動をご紹介いたします。

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(1) 藤田早苗さん 今後の活動予定

5月14日(日)東京・大田区民センター 13:30-15:30 https://www.facebook.com/events/1860965667497876/
5月17日(水)神戸・神戸市勤労会館 18:30-20:30 https://www.facebook.com/events/1314982965255633/
5月19日(金)大阪大学 国際公共政策研究科棟2階講義シアター18:00-
5月27日(土)京都 18:30- 京都教育文化センター103号室
6月3日(土)横浜 15~18時 神奈川県民サポートセンター
6月6日(火)名古屋 18:30-  ウィルあいち
6月7日(水)立命館大学  びわこ草津キャンパス16:30-

詳細は決まり次第こちらにアップされる予定です。https://hyogen-tsutaeru.jimdo.com/

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(2)「建物探訪」 第二弾  in千葉県 富里

楽しく社会貢献活動をしようという趣旨で昨年活動を始めた一般財団法人荒井財団が主催する、知られざる名建築物を見学するツアー「建物探訪」を構想日本がお手伝いしています。

今回はその第2弾、富里市の「旧岩崎家末広別邸」を見学します。

「建物探訪」

◇日 時:5月19日(金) 11:30 成田駅集合

◇場 所:千葉県富里市「旧岩崎家末広別邸」

◇行 程:11:30 JR成田駅集合・昼食
13:00 旧岩崎家末広別邸見学(120分程度)
15:30 JR成田駅解散

◇募集数:5名

◇費用:実費(現地での移動費、昼食、お茶等)

※ご応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。
※現地集合・現地解散、昼食は各自でのお支払となります。
※現地での移動はタクシー(予定)です。お一人様2,000円程度かかる見込みです。

◯参加ご希望の方は5月15日(月)17時までにinfo@kosonippon.orgへメールにてお申し込みください。

お問合せは構想日本 堺(info@kosonippon.org/TEL:03-5275-5607)まで。

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(3)福島県内初の「農地の原状回復訴訟」

3.11東京電力福島第一原発事故の放射性物質により農地が汚染され、信頼が損なわれた。

農地の土壌中の放射性セシウムを事故前の濃度(1キロあたり50ベクレル)以下まで減らすよう東電に求めていた。

2017年4月14日(金)13時10分~ 福島地方裁判所郡山支部 で、判決がくだされた。

主 文

1 本件各訴えをいずれも却下する。

2 訴訟費用は原告らの負担とする。

全文はこちらから → http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/documents/2017/mail/20170414.pdf

関連メルマガ → http://www.kosonippon.org/cp-bin/wp/mail/detail.php?id=820

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