【No.879】「住民協議会の現場から 普通の主婦が委員になったら(3)」 |育児支援Firefly&Snail代表  小林 理恵氏|
2018.10.04

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構想日本メールマガジン【No.879】 2018.10.04 発行

「住民協議会の現場から 普通の主婦が委員になったら(3)」

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【1】J.I.フォーラム 10月25日(木)開催

“異常気象”が日常に。日本に、地球に一体何が起っているのか!?

【2】活動ニュース

(1)千葉県鴨川市「行政事業レビュー(事業仕分け)」

【3】9月の主な活動報告 政策実現活動、新聞・テレビ等メディア掲載 その他

【4】お知らせ

(1)JFEJ(日本環境ジャーナリストの会)連続講座2018

【5】巻末寄稿文

「住民協議会の現場から 普通の主婦が委員になったら(2)」

育児支援Firefly&Snail代表  小林 理恵

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【1】 第248回J.I.フォーラム  2018年10月25日(木)

地球温暖化のシミュレーションの第一人者である 住 明正様

IPCC第5次・第6次評価報告書主執筆者の 江守 正多様 をゲストにお迎えしています。

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気温40°、逆走台風が当たり前に!?「今や“異常”が日常に。まずは正確な理解を」

◯日 時: 2018年10月25日(木)18:30~20:30(開場18:00)

◯会 場: アルカディア市ヶ谷 4F 鳳凰 (千代田区九段北4-2-25)TEL:03-3261-9921

※場所にご注意ください。

◯登壇者:

江守 正多 (国立環境研究所 地球環境研究センター 副センター長)
住 明正 (東大名誉教授、理学博士 サステイナビリティ学連携研究機構 特任教授)

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)

◯主  催 : 構想日本

◯協  力 : 一般財団法人 地球・人間環境フォーラム

◯定  員 : 100名

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

事前にお申し込みください ☆懇親会はございません。

※フォーラムへのご参加は10月25日(木)12:00まで お電話、FAX、E-メール info@kosonippon.org  にお願いします。

ICPP(気候変動に関する政府間パネル)とは → http://www.jccca.org/ipcc/about/index.html

HPからのお申し込みはこちら https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php

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【2】活動ニュース

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(1)千葉県鴨川市「行政事業レビュー(事業仕分け)」

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★鴨川市 行政事業レビューの特徴★

1.市民判定人方式。市民2,000名に案内を送付し、応募のあった59名。

2.構想日本仕分け人チームと説明者(鴨川市職員)が質疑応答し、それに基づいて市民判定人が対象事業の評価を行う。

3.対象事業費の総額は約3億1,637万円、24事業と多岐にわたる。

【開催日時】10月13日(土)9:00 ~17:30(予定)、10月14日(日)9:00 ~17:30(予定)

【会 場】 鴨川市役所(千葉県鴨川市横渚1450番地)

※会場に関するお問い合わせは、鴨川市役所経営企画部企画政策課まで(04-7093-7828)

【対象事業】自主防災組織補助、看護師等確保対策、農地地すべり管理、外国青年招致事業・英語教育推進事業 ほか

※詳細は、鴨川市ホームページでご覧いただけます。
http://www.city.kamogawa.lg.jp/gyoseijoho/keikaku_shisaku_chosa/gyouseihyouka/1536042000500.html

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【3】9月の主な活動報告

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(1)政策実現活動

<自治体改革活動>

9月1日 滋賀県 大津市事業レビュー

9月8日-9日 静岡県 施策レビュー

9月17日 福岡県 大刀洗町 第1回住民協議会

9月22日 岐阜県 羽島市事業仕分け

9月24日 茨城県 市原市市民点検

※その他、首長や自治体との打ち合わせ等 24件

< 講演 (総括ディレクター 伊藤伸) >

9月2日 事前勉強会(自分ごと化会議in松江) 講演テーマ 「行政への住民参加の先進事例紹介」

<委員会への出席(総括ディレクター 伊藤伸)>

9月6日 第2回館山市行財革推進委員会

9月18日 外務省ODAのあり方有識者懇談会

(2)テレビ等メディア掲載

9月1日 新聞 琴浦町 町民が公共施設判定 民意反映へ計画、30人選定 日本海新聞

9月4日 新聞 福知山市 大半が見直し必要と判断 市の公開事業検証 目的などに厳しい声も 両丹日日新聞

9月13日 新聞 フォーカス ODA有識者懇の最年少座長 伊藤伸さん 政治家とも対等目線で 日本経済新聞(夕刊)

9月22日 新聞 ふるさと住民票 丹波市で交付 玉岡かおるさん第1号「絆、ますます深まる」 神戸新聞

9月22日 新聞 ふるさと住民票 玉岡さんに 丹波市 登録第1号に選出 読売新聞

9月23日 新聞 羽島市 市民が4事業判定 羽島で仕分け、地域施設管理など 岐阜新聞

9月25日 雑誌 時評・世界情勢を読み解く 日本にトランプ現象は起こるか(後編) 国際情報誌 国連ジャーナル 秋号

9月27日 新聞 丹波市ふるさと住民票 交付第1号に作家・玉岡さん エッセー「丹波逍遥」毎日新聞

9月27日 新聞 丹波市 ふるさと住民 9月21日時点で273人が「ふるさと住民」に 丹波新聞

9月27日 新聞 本音インタビュー 一般社団法人構想日本理事 伊藤 伸氏 湖西市民会議 施設計画議論 静岡新聞

(3)その他

< 講義 >

2018年10月~隔週金曜日 京都大学経済学研究科・経済学部 特殊講義「公共経営論2」(後期)(代表 加藤秀樹)

公共政策の各論を毎回ゲストの講義で進めます。次回(10/19)のゲストは、玉置半兵衛氏(株式会社半兵衛麸)です。

2018年9月~毎週木曜日 法政大学 法学部「NPO論 II」(総括ディレクター 伊藤伸)

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【4】<ご紹介>  構想日本が応援している活動に関するお知らせです。

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(1)JFEJ(日本環境ジャーナリストの会)連続講座2018

「ジャーナリストが教える“SDGs時代”の必須知識 ~ビジネスマン・市民に役立つ発信メソッド~」

未曾有の豪雨に40度超えの猛暑。気候変動の脅威は現実のものとなっています。
この連続講座では、第一線で活躍する現役の環境ジャーナリストや専門家が、世界のトレンドや日本の課題など“必須知識”を伝授。さらには、企業や自治体、NGOなどが発信していく際の“コツ”や“ポイント”もお伝えします。

【開催概要】

◇第1回~第6回(10/10~11/21)

●時 間:19:00~20:40(受付18:30~) ※

●定 員:30名

●場 所:環境パートナーシップオフィス セミナースペース ※
(〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-53-70国連大学ビル1F 地図はこちら→ http://www.geoc.jp/access/ )

●参加費 ※
一般 第1~6回 各2,000円(全回申込10,000円)、一般学生 第1~6回 各1,000円(全回申込5,000円)
JFEJ会員・準会員 各回500円、JFEJ学生会員 無料

◆第1回(10月10日)
「国連IPCC 1.5℃報告書が意味するもの」(江守正多さん:国立環境研究所地球環境研究センター副研究センター長)

◆第2回(10月17日)
「戦略としてのESGと個人投資家」(吉田喜貴さん:日本サステナブル投資フォーラム事務局長、石井徹さん:朝日新聞編集委員)

第3回以降の詳細は、日を改めてご紹介します。
◆第3回(10月24日)◆第4回(11月7日)◆第5回(11月10日)◆第6回(11月21日) ※第5回はフィールドワークのため、時間・場所・参加費が上記と異なります。

下記URLの申込用フォームメーラーからお申込みいただけます。
https://business.form-mailer.jp/fms/708c195391996

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【5】寄稿文 「住民協議会の現場から 普通の主婦が委員になったら(3)」

育児支援Firefly&Snail代表  小林 理恵

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多角的に問題を見つめることや、人に寄り添う気持ちを持つことなど、それまでの私にはありませんでした。そして物見遊山気分から一転し、突如として付けられた肩書が恥ずかしくないようにしなければという気持ちが生まれ、同時に自分自身について議題のテーマとリンクして考えるようになったのです。

私にとって「健康」というのは「運動をして元気に」とか、アクティブな事とはかけ離れた意味を持っていました。というのもそれは、私自身が「心の健康」について深く関わりを持っていたからだと思います。

初日の議論の中で私は「育児しながら孤独と向き合うことがあった」ことや「仕事をしながら育児家事をしていた頃に抱えていた悩み」などのことについて発言しました。このことは現在社会問題化している「定年退職後の引きこもり」などの問題となんとなく根っこの部分で似ているんじゃないかとも思っていました。

どちらも社会的な孤立や、周囲との隔絶、理解者の有無が根底にあります。少子化、高齢化の問題を別のものとして考えず、繋がった問題として考えると、また違った見方になると感じたのです。こうした考えが生まれたのは、定年退職を迎えて少し経つある委員さんの意見がきっかけでした。

丁度私が「子育ての支援、子供だけでなく親世代の支援がもっと充実してもいい」というような趣旨の発言をした時、件の委員さんが「世の中子育て世代ばかりじゃないからさ」とおっしゃったのです。この意見にはいろいろ思うところもありました。何しろ私自身が定年退職後の世代への支援の話の最中に、「世の中高齢者ばかりじゃないからさ」と思っていたからです。

実際問題の根っこは似ていると思っていても、お互いが別の問題としてお互いを遠ざけていたのだと思います。これは私だけではなく、他の方も進んでいく議論の中で、自分とは違う誰かの意見を聞くことで実感されたと思います。

分科会での議論が終了した後は全員集まり、全体会にて各分科会長の総括があります。初日はどんなことを話せばいいのか分からず、全体会の会場に向かうときは正直頭が真っ白でした。結局そのときは議論した時に感じた自分以外の委員さんの意見に対して他の委員さんの意見がどんなものだったのか、私自身はどう感じたかなどをなんとか取り繕う形で発表しました。

総括の内容は各分科会でかなり違いがあり、総括を聞くだけでも話し合いの方向がだいぶ異なっていたことが分かりました。健康という大きなテーマに基づき「高齢男性の定年退職後の孤立、引きこもり」「地域交流」「運動習慣」「睡眠や食事」「心の健康」がテーマのカテゴリーになったと思います。しかし、そのどこに重きを置くのかというのは、まさに各分科会を構成した委員の方それぞれ、生活に根差した考え方だったり、世代的な感じ方でも違いはあったのではないでしょうか。

他の分科会では「高齢者の社会参加」「地域交流」「介護」などの問題に重点を置いたのではということが窺える総括内容でした。

第一分科会では私自身が心の健康についての発言をしたことも多少影響があったのか、高齢者の引きこもりや、地域交流を考えたとき、そこに生まれる他人との付き合いの上での「忖度」についても大いに議論されました。その後「心の健康」というテーマで第三回の協議会の時間を割いていただくこととなり、多世代の方にこの問題に触れていただけたことが嬉しかったです。

単純に運動したら健康が手に入るわけじゃない。身体は医学的には健康といえる状態であったとしても、心が元気じゃないと何もできない。老若男女絶対それは共通している事だと思います。

じゃあそのために何をするか?何が必要なのか?

もし住民協議会に行かなかったら、私はそこまで深く考えることは多分なかったと思います。

ところで群馬県は自家用車の所有率が多いそうです。これは公共交通機関にまだまだ不足があることも一因だと思うのですが、気軽に車に乗れる環境であるが故に、近場への買い物なども車を使い、生活の中に自然な形で運動を取り入れにくい現状もあるんだと思います。

昨今問題視されている高齢者の運転ミスによる痛ましい事件を受け、世の中では免許返納を検討し始めた高齢者も多いと思います。ただ現実的な事を言えば、自家用車を手放すと日常の生活で出かけにくくなり、結果引きこもっていく。「高齢者の引きこもり」「地域との孤立」という問題が出てくることにもなるのです。
(4)へ つづく

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小林 理恵 (こばやし りえ)

群馬県館林市出身。結婚、長男出産を機に栃木県足利市へ、その後次男妊娠の際に群馬県太田市へと住まいを移し、そこで無作為抽出による住民協議会の市民委員に選出される。同会への参加をきっかけに自身の経験を踏まえ「働くママの心を守る」を旗印とした育児支援活動を始める。毎日育児家事仕事にと奮闘中。

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(編集後記)

ノーベル賞発表の季節ですが、既に日本人の受賞者も出ていますね。
明日5日はノーベル平和賞の発表があります。
日本からは、核兵器廃絶を目指して活動をしている「高校生平和大使」が候補に上がっているそうです。

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