【No.903】「住民協議会の現場から 普通の主婦が委員になったら(6)」 |育児支援Firefly&Snail代表  小林 理恵氏|
2019.03.28

【No.903】寄稿文「住民協議会の現場から 普通の主婦が委員になったら」最終回

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構想日本メールマガジン【No.903】 2019.3.28 発行

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<目次>

【1】 第251回J.I.フォーラム 5月24日(金)開催 決定!

【2】スタッフ通信

(1) ラジオ放送予定 AM「ラジオ日本」
(2) 新聞掲載 「オピニオン」
(3) NPOサポートセンターのゼミ

【3】巻末寄稿文

「住民協議会の現場から 普通の主婦が委員になったら(6)」最終回

育児支援Firefly&Snail代表  小林 理恵

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【1】 第251回J.I.フォーラム  5月24日(金)

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このメルマガでも度々とりあげた「自分ごと化会議in松江」は、数多くの住民協議会の中でも、住民が主催、テーマが原発という2点で特筆すべきものです。
「原発」という難しい課題を、初対面の住民が冷静かつ熱心に議論したのは、すばらしいことです。
傍聴者が「民主主義の可能性を感じた」というこの会議の内容をみなさんと共有したい。課題解決の新しい方法として是非参考にして頂きたいと思います。

「民主主義を考える ~自分ごと化会議in松江をモデルに~(仮) 」

◯日 時: 2019年 5月24日(金) 19:00~21:00(開場18:30)

※開始時間にご注意ください。

◯会 場: アルカディア市ヶ谷 6F 伊吹 (千代田区九段北4-2-25)TEL:03-3261-9921

◯登壇者:

大谷 怜美(「自分ごと化会議in松江」実行委員会共同代表、セラピスト)

佐々木 俊尚(作家・ジャーナリスト)

福嶋 浩彦(中央学院大学教授、元我孫子市長、元消費者庁長官)

(敬称略・五十音順)

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

事前にお申し込みください ☆懇親会はございません。

※フォーラムへのご参加はお電話、FAX.、E-メール info@kosonippon.org にお願いします。

HPからのお申し込みはこちら https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php

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【2】スタッフ通信

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(1)「ラジオ放送予定」

ラジオ日本にディレクター伊藤が出演!!
衆議院議員鈴木けいすけ氏、宇宙飛行士を目指すタレント黒田有彩氏がパーソナリティを務めるオープンイノベーションプロジェクト『SPARK IGNITION』に全3回出演(毎週月曜日24時半~25時)。

テーマは『地方創生:「掛け算」で地域をとてつもなく面白くする』
先日(3/25)、第1回「地方創生の現在」が放送されました。ラジコで第1回の内容を聴くことができます。
※放送から1週間のみ http://radiko.jp/share/?sid=JORF&t=20190326003756

●今後の予定
第2回:4/1深夜24時半~25時
第3回:4/8深夜24時半~25時

収録の様子はこちらから → https://www.facebook.com/shin.ito.9235/posts/2167090486744124

(2) 新聞掲載

毎日新聞 3月20日 「オピニオン」 に総括ディレクターの伊藤伸が出ています。

昨日の毎日新聞に出ました。全国版の「オピニオン」の欄。全国紙朝刊で大きく取り上げられたのは初めてです(これまでは全国紙夕刊か地方紙朝刊)。しかも、テーマは「統計不正問題」。専門ではないですが、行政と市民の関わりの視点から話しました。松江…

伊藤 伸さんの投稿 2019年3月21日木曜日

(3) NPOサポートセンターのゼミ(NPOサポートセンターの記事) 総括ディレクター 伊藤伸

NPOサポートセンターで「現場から政治、行政を動かす施策を考える 政策提言アプローチの事業戦略ゼミ」を受け持っています。
第二回の様子を、こちらからご覧いただけます。

NPOサポートセンターの理事をしています。

伊藤 伸さんの投稿 2019年3月19日火曜日

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【3】「住民協議会の現場から 普通の主婦が委員になったら(6)」最終回

育児支援Firefly&Snail代表  小林 理恵

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発案した友人が「育児支援活動」をしている人や、知り合いのママサークルなどに声を掛けてくれ、そこで「孤独な子育ての末壊れてしまった」私の経験や「そこから今に至るまでに利用した行政の支援ツール」などを交えて(口幅ったいのですが)講演活動みたいなことをし始めました。

大体は座談会みたいな感じで、私の話をきっかけに他のママさんも現在抱える育児の悩みや、こうなったらいいなと思うことを聞かせてくれるという流れでした。
当時はまだ活動の内容もふわふわしたもので、始めたはいいが何をしましょう?という状態でした。

自己紹介的なチラシや名刺などもなく、活動の今後に繋げることもできずにいました。今でもそれは大変もったいなかったなと思います。

その後友人は活動を続けることができなくなり、私が一人で続けることになりました。私まで辞めないで居られたのは、初めの頃に座談会でお会いしたママさん達のお話を聞いて、こんな私でも何かしたいと思う気持ちがより強くなったこともひとつの理由になると思います。

今後の活動をどうしたら良いのか、そんな不安はいつも感じつつ進むべきか戻るべきかと考えながら、私は第四回、すなわち最後の住民協議会の日を迎えました。

協議会では毎回終了間際に「改善提案」をまとめ、「現時点で考えられる課題」などを記入するのですが、これまでの改善提案の集計結果と比べてみると、心の健康についての課題を記入する方が倍近くに増えていました。他の分科会でも地域交流や、退職後の引きこもり問題が人の心の繋がりの問題とも密接に関わりがあるということに多くの方が気づかれたのだろうと思います。

第四回(最後)の協議会は、それまでの議論の総括的な内容になりましたが、多くの委員さんが世代を越えて議論する楽しさや難しさなど感じることは多かったと思います。
特にいま住んでる街に興味を持ち始めた事や、長く住んでいたのにまた新たな発見があったという報告が多かったことも印象的でした。

実は住民協議会は別に「自分ごと化会議」とも呼称されていました。世代別の問題点や改善点を世代別ならではの視点で考えたり、住んでいる街をより良くする案を自分の生活の中から考えたり、まさに「自分のこと」として考えた協議会だったと思います。

分科会長の総括発表の際、生きていくうえで人との関わり合いや絆が大切で、スポーツをしたり悩みや困りごとを共有する仲間の存在は精神面肉体面での健康に大いに関係があるとまとめました。

そして私自身に変化として訪れた「何かしたいと思う気持ち」を止めないで行きたいと発言しました。

自然な気持ちだったと思います。
そしてそれが「今後の活動をどうするか」という自問に対する答えだと感じました。

その後いろいろなご縁もあって、まちづくり条例の検討委員会にも選んでいただきました。
普通の主婦の立場で、初めは着飾って参加していた協議会の時とは違い、仕事帰りの恰好そのままで参加させて頂きました。

丁度この頃に、まずは私というどこにでもいる「ワーキングマザーの姿」を知っていただくのを目標に名刺を作り、そこに「働くママの心を守る活動をしています。」と看板を掲げました。

働きながら頑張るママはいつも綺麗な恰好をしているわけではありません。
私が心を壊してしまった時に抱えた悩みや痛みは、決して綺麗ごとばかりでは救えません。それはいつかの座談会で出会ったママさん達もそうでした。

ある委員さんが言ったように「他人には簡単に話せない悩みもある。」のです。普段は素敵なママさんとして雑誌のモデルのように見えたって、本当は抱える荷物があるかもしれない。
だからこそ普段の、ありのままの姿の私が、ありのままで居て、感じること感じた事をそのまま伝えられる事が何より大事なのではと思いました。

今回の協議会では「健康」というテーマを通じて話し合った上で、私自身にはこんなに心の変化や考え方の変化がありました。

「健康」という以外のテーマだったら、まずどんなことを自分は考えられただろうか。そんな風にも思うのと同時に、もし別のテーマで協議会に参加したらということも考えてしまいます。

自分の意見を発言する楽しさ、難しさを体感できたことは貴重な経験だったと思います。

自分ごと化した問題に取り組んだ以上、それはもう自分のことだけの問題では無くなります。
私だけでなく、からくも住民協議会に参加された方に起きた変化が、これからの「誰か」の「何か」に繋がってくことがあれば素敵だなと思います。

もしご自宅のポストに見慣れない課からのこんなお誘いが来たら、ぜひ騙されたと思って参加してみて欲しいです。(おわり)

メルマガ(1)(2)(3)(4)(5)はこちらから

(1) → https://www.kosonippon.org/wp-manager/mail/detail.php?id=878
(2) → https://www.kosonippon.org/wp-manager/mail/detail.php?id=887
(3) → https://www.kosonippon.org/wp-manager/mail/detail.php?id=897
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(5) → https://www.kosonippon.org/wp-manager/mail/detail.php?id=915

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小林 理恵 (こばやし りえ)

群馬県館林市出身。結婚、長男出産を機に栃木県足利市へ、その後次男妊娠の際に群馬県太田市へと住まいを移し、そこで無作為抽出による住民協議会の市民委員に選出される。同会への参加をきっかけに自身の経験を踏まえ「働くママの心を守る」を旗印とした育児支援活動を始める。毎日育児家事仕事にと奮闘中。

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(編集後記)

独特の世界観で楽しませてくれた自治体職員さんが、今月末で戻られます。
3月は諸々卒業の季節。新しい門出を迎えられる方も多いかと思います。
関東の桜は、別れの季節の風物詩になりそうなくらい満開です。

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