【No.967】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十八弾 全国桃太郎サミット 2018.5.5」|至学館大学・コミュニケーション研究所長 石田 芳弘氏|
2020.07.02

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構想日本メールマガジン【No.967】 2020.07.02 発行

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<目次>

【1】インターネット対談
 平将明氏×伊藤伸「コロナをきっかけに日本の行政のデジタル化はどう進む?」7月6日(月)20時~

【2】今後の活動予定
 総合計画の策定を目的に鴨川市で【住民協議会(かもがわ市民会議)】開催 7月4日(土)

【3】お知らせ
 日本の選挙を映し出す『なぜ君は総理大臣になれないのか』大島新監督インタビュー Yahoo!オーサー記事 NEW!

【4】6月の主な活動報告 新聞・テレビ等メディア掲載

【5】巻末寄稿文

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十八弾 全国桃太郎サミット 2018.5.5」

至学館大学・コミュニケーション研究所長  石田 芳弘

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構想日本の「J.I.フォーラム」を楽しみにしてくださっている皆さまへ≫

今般の事情に鑑み、お集まりいただくフォーラムはしばらくお休みさせていただいております。
その代わりと言っては何ですが、インターネットを活用した対談などを順次お届けしていきます。

是非とも、皆さまからのご意見、ご感想をお待ちしております。それを糧にバージョンアップしてまいります。
今後も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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【1】平将明氏×伊藤伸 インターネット対談 7月6日(月)20時~
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社会のことを自分ごと化する対談「コロナをきっかけに日本の行政のデジタル化はどう進む?」

新型コロナがきっかけで浮き彫りとなった行政のIT事情、世界から水を開けられたとも言われる日本行政のデジタル化をどう推し進めるかなど、政府新型コロナ対策「テックチーム」平将明内閣府副大臣にお話を伺います。

日時:7月6日(月)20時~21時(予定)

参加費:無料

視聴方法:当日、YouTubeにてライブ配信( https://youtu.be/xl2LYCvxlvQを行います。
時間になりましたら、上記のURLにアクセスしてください。

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【2】今後の活動予定
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・総合計画の策定を目的に鴨川市で【住民協議会(かもがわ市民会議)】開催

無作為に選ばれた市民3,000人に、アンケートを送付。回答結果から議論のテーマを設定。

【テーマ】「働きがいのある仕事づくり」「生活を支える交通」「子育て子育ち環境づくり」「みんなで考える防災対策」

総合計画を、上記3,000人の中から応募のあった多様な市民が中心になって作る。
鴨川市史上初めての試みです。

【日 時】7月4日(土) 13:00~16:00(予定)

【会 場】鴨川市役所(千葉県鴨川市横渚1450)

※会議は公開ですが、新型コロナウイルス感染症対策のため、傍聴人が多数の場合、入場を制限することがあります。

※会場に関する問い合わせ先 経営企画部経営企画課(電話:04-7093-7827)

詳細は、鴨川市HPをご覧ください。
http://www.city.kamogawa.lg.jp/i/soshiki_ichiran/hisyokouhouka/info/shinokeikaku_sesaku/sougou_keikaku/1593131444126.html

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【3】お知らせ
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・Yahoo!ニュースオーサー記事 NEW!

総括ディレクター 伊藤 伸

◇2020年 6月26日 日本の選挙を映し出す『なぜ君は総理大臣になれないのか』大島新監督インタビュー

「結果ありきではなく、今起きている事実、しかも表面に留まらず、裏側も見せながら受け手が様々考えることに重きを置いている。それを…。」
全文はこちら →  https://news.yahoo.co.jp/byline/itoshin/20200626-00185182/

◇2020年 6月22日 「補正予算」事後チェックで、疑わしき事業の抑止力へ

「そもそも補正予算は、今回のコロナ対策に限らず、何度も問題点が指摘されてきた。」
全文はこちら →   https://news.yahoo.co.jp/byline/itoshin/20200622-00184441/

オーサーコメント

◆蓮舫氏「努力に敬意」 スパコン「富岳」世界一で(共同通信)
「2位じゃダメなんですか?」スピードが世界一になっても利用者の使い勝手が悪ければ使われない、しかもすぐに抜かれるという予測もある中でなぜスピードばかりにこだわるのか、という中で出た言葉だった。

◆河野防衛相が涙ぐみ… 地上イージス配備計画「撤回決定」自民部会で説明(産経新聞)
今回の河野大臣の判断の背景すべてを知っているわけではないが、少なくとも「無謬性」を廃した判断であったことは間違いない。この決断ができることは、リーダーとしてとても重要なことだと感じる。

全文はこちら →  https://news.yahoo.co.jp/profile/author/itoshin/comments/

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【4】6月の主な活動報告
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(1)政策実現活動

●住民協議会
6月20日 千葉県 君津市「君津まちづくりプロジェクト(報告会)」
6月27,28日 北海道 清水町「清水ミライ自分ごと化会議(5)」
※その他、首長や自治体との打ち合わせ等 12件

●その他(政府・政党)
総括ディレクターの伊藤が、政府行政事業レビュー(公開プロセス:各府省による公開点検)に外部有識者 として参加しました。
原子力規制委員会が行う以下の事業の予算の内容や使い道について議論しました。
詳細はこちら →  https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/gyousei_gaibu/040000079.html
・原子力規制人材育成事業
・東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業に係る安全研究事業

(2)テレビ等メディア掲載

6月1日 「オンライン自分ごと化会議」を開催 月刊ガバナンス6月号
6月3日 全体像不透明 監視に限界も 毎日新聞
6月4日 クローズアップ:持続化給付金 コロナ予算執行に疑義 毎日新聞
6月4日 清水町の未来を”ズームアップ” 総合計画の住民会議 オンラインで初開催 北海道新聞社
6月8日 ゆがむコロナ予算 富士山麓で帰国待機 国立公園テレワーク 毎日新聞
6月9日 名ばかり「コロナ対策」ずらり IT化促進など緊急性乏しく 1次補正予算 事後の検証必要 東京新聞
6月10日 新型コロナ 2次補正 審議本格化 答弁丸投げ 首相逃げ腰「各省の問題」疑惑矮小化 神戸新聞
6月10日 新型コロナ 政府の経済対策 緊急性乏しい事業も 専門家「事後検証が必要」信濃毎日新聞
6月19日 実質審議1日「スピード採決」 東海第二再稼働 県議会委で県民投票条例案否決 東京新聞
6月24日 自治体が関係人口”増加作戦” つながり感じて 「村民票」アプリ登録1000人 高まる住民意識 岡山県西粟倉町 日本農業新聞
6月26日 経産省だけじゃない 政府と電通の密 各省庁4年で744億事業発注 東京新聞
ほか16件

< 講義 >

2020年4月~毎週木曜日 法政大学 法学部「NPO論II」(総括ディレクター 伊藤伸)
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【5】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十八弾 全国桃太郎サミット 2018.5.5」

至学館大学・コミュニケーション研究所長  石田 芳弘
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1995年4月私は犬山市長に就任した。その1か月後国会は地方分権を決議し、地方自治の流れは大きく舵を切った。国からの補助金頼りではなく自治体が独自の発想で、住民の活動を主体とするまちづくりが求められるようになった。そしてこのころ全国で澎湃として起こったのが自治体どうし、(例えば花だとか歴史だとか何か共通するテーマを見つけて)連携するサミットであった。その中の一つとして生まれたのが、桃太郎の物語を共通テーマとして連携した桃太郎サミットである。

このサミットが生まれるためには一人の人物との出会いがあった。間もなく百歳に手が届く翁のような風貌の小久保桃江さんがその人。東京在住ではあったが岡山生まれということもあり、生涯少年のような桃太郎への夢追人であった小久保さんは、まず東京で桃太郎研究会を立ち上げた。全国の桃太郎物語の関係地を調べ、桃太郎神社がある犬山に来訪。エレベータのない市役所の階段を上がって面会を求めてこられた小久保さんの情熱を、私は忘れることができない。そこで犬山市が事務局となり桃太郎サミットがスタートした。

桃太郎神社のそばで育ち、子どものころから桃太郎は犬山の人と思っていたが、調べてみると桃太郎神社は高松市の鬼無(きなし)にある桃太郎神社と石巻市の桃太郎神社、その他中津川市に小さな社だけの桃太郎神社を見つけた。ちなみに桃太郎物語で日本遺産登録の岡山は大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)を祭神とする吉備津彦神社である。

1999年犬山市でサミットをやり、その後日本桃太郎連合会が発足し、今年(2018年)第16回目のサミットは犬山市・山梨県大月市・岡山市・高松市・奈良県田原本町・東京都(日本桃太郎の会)・富山市(桃太郎歴史研究発見会)の集まりとなった。

それぞれの関係者は自分のところが桃太郎物語の発祥地だと思っているが、宮司が常駐している桃太郎神社があるのは犬山だけであり、木曽川と人里離れた栗栖という地は桃太郎物語が自然に生まれる桃源郷のような雰囲気を現在も醸す里山なので、私は桃太郎伝説の聖地だと思っているが、それは強く言わないほうがいいかもしれない。

先日、中日新聞に卑弥呼の墓という説がある奈良のムクマキ遺跡から桃の種が出土したという記事が載った。桃の霊力を語る奈良県田原本町こそ、桃太郎物語の本家であるという説もうなずける。

犬山の桃太郎神社は昭和3年に造営された。創設者は地元の住人川治蘇山であり、初代宮司として境内に像が立つ。明治期、地理学者志賀重昂は木曽川がドイツのライン川に似ているところから日本インと命名、当時河川部門で日本一の観光名所になった。このブームに乗って、蘇山は木曽川から桃山と呼ばれる里山にかけた栗栖地区を観光名所にすべく桃太郎公園を作ったが、あとからその核となるような神社を構想した。天才的な着想だ!

神社を創建するための特別な制約は何もない。その神社に権威だとか重みだとか、あるいは特別の物語性を持たせるためには特定の神社から分祀とか分社ということはやるが、本来はどこの許可もいらない。ただし祭祀を務める宮司は、それなりの勉強と資格や組織に属する必要はある。

5月5日、こどもの日がここ桃太郎神社の祭礼日。鎮守の森は薫風かおる青葉若葉でおおわれ、初夏を思わせる光線のきらめきが、公募で集まった桃太郎姿の子どもたちの襦袢に降り注ぎ、それを見守る親たちのカメラの放射がアニメーション「トトロの森」を彷彿させた。

桃太郎神社はその創建時から一種テーマパーク的な存在であり、浅野祥雲というコンクリートを素材とする彫刻家のド派手な色彩の作品が、桃形の鳥居をはじめ桃太郎物語を題材にして林立している。B級観光名所と記したものもある。しかし私はこの神社と祭には21世紀型のエコとアートを感じる。

この桃太郎神社の北1キロのところに実は「村社」栗栖神社がある。そしてそのそばになんとストーンサークルがあり「石神」が祀られ、そこが桃太郎神社の本宮だという人もいるが、神道の無原則で何でもありの危うさと面白さ面目躍如の神社と祭である。

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石田 芳弘(いしだ よしひろ)
愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。
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(編集後記)

新型コロナの感染は、国内では東京を除き、落ち着いてきているように思います。
そうした中、今週末は東京都知事選挙の投票日です。こんなときではありますが、
こうした時だからこそ、自分にとって大切な人や大事なものの為に一票をお願いしたいと思います。

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