【No.980】シリーズ市民会議に参加して(2)~「市長」から郵便が届いた日~ |「川西市 まちの宝物サポート隊」のメンバー 光本芳子氏|
2020.10.08

【No.980】構想日本 YouTube チャンネル のお知らせ

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構想日本メールマガジン【No.980】 2020.10.08 発行

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<目次>

【1】今後の活動予定

 (1)“ふじのくに”士民(しみん)協働施策レビュー 10月10日(土)、11日(日) 静岡県

 (2)4年目の「太田市 自分ごと化会議2020」10月11日(日) 13:30~ 群馬県太田市

【2】お知らせ

 構想日本 YouTube チャンネル 

例: 自分ごと化会議in松江 第二期 事前勉強会 ほか

【3】ご紹介

 「明日の自分を助けよう。」現代の駆け込み寺 ☆クラウドファンディング☆ のお願い

【4】巻末寄稿文

シリーズ市民会議に参加して(2) ~「市長」から郵便が届いた日~

「川西市 まちの宝物サポート隊」のメンバー   光本 芳子

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【1】今後の活動予定

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(1)“ふじのくに”士民(しみん)協働施策レビュー 静岡県

2009年から「事業仕分け」「事業レビュー」「施策レビュー」と継続実施し、12回目。
無作為に選ばれた県民のほか、過去の参加者、公募等による学生など総勢160名が県民評価者として議論に参加。
県の施策について県民評価者が「改善提案」を行う。今回は、レビュー開始以来、初となるオンラインでの県民参加も実施。

【議論する施策】

〇1日目『安全な消費生活の推進』『社会的養護が必要な子どもへの支援の充実』『環境に配慮した社会の形成』
〇2日目『地域資源を生かした文化芸術の振興』『新たな成長産業の育成』『豊かな自然、文化、歴史に根ざした美しい景観の形成』

【日時】10月10日(土)、11日(日)

【会場】静岡県庁別館(静岡市葵区追手町9番6号)

【参加費】無料 ※新型コロナウイルス感染症予防に御協力ください

傍聴等の詳細は、静岡県HPをご覧ください。
 https://www.pref.shizuoka.jp/kikaku/ki-030/review.html

構想日本HP →  https://www.kosonippon.org/wp-manager/shizuoka_2020/
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(2)4年目の「太田市 自分ごと化会議2020」10月11日(日) 13:30~ 群馬県太田市

日常生活で感じる課題等について「自分でできること」から解決策を考える。
無作為に選ばれた600人のうち、応募した16名が参加。「OB・OG」がサブ会議で議論。
第3回の自分ごと化会議にはOBOGも一緒に参加し、議論の深掘りを目指す。全4回。

【日時】第1回 10月11日(日)13:30~16:30(予定)

【テーマ】「働きやすい街」

※新型コロナウイルス感染拡大防止を踏まえ、今年度の会議は傍聴できません。

会議の様子は随時太田市ホームページに更新予定です。

構想日本HP →  https://www.kosonippon.org/wp-manager/ota_2020/
太田市HP →  https://www.city.ota.gunma.jp/005gyosei/0020-001kikaku-kikaku/2017-0710-jk.html

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【2】お知らせ

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構想日本 YouTube チャンネル

これまで構想日本が手掛けてきた事業や対談がYouTubeでご覧いただけます。

・「自分ごと化会議in松江 第二期 事前勉強会」

・「第1回オンライン自分ごと化会議:スマート市民議会~「social distance」を市民目線で考える~」

・「令和元年度 香取市市民事業仕分け(1日目)」 ほか

こちらから →  https://www.youtube.com/channel/UC7aSgBZNOkoYxmhPrez0HoQ
是非ともチャンネル登録をお願い申し上げます。

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【3】ご紹介  構想日本が応援している活動に関するお知らせです。

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「明日の自分を助けよう。」 現代の駆け込み寺 ☆クラウドファンディング☆ のお願い

明日の自分を助けよう。コロナ不安に立ち向かう「新型コロナウィルス対策窓口」

公益社団法人日本駆け込み寺では、歌舞伎町を拠点にDV、家出、ストーカー、家庭内暴力、虐待などの問題を解決してきました。

新型コロナウィルス感染拡大において、現在、新宿歌舞伎町では相談者が急増しています。昨年の同時期より、毎月約50~100件の相談が増えているにもかかわらず、十分な窓口の確保が難しい状態です。相談員を増やし、LINE窓口を設置するなどさまざまな対応を実現するためにも、みなさまのご支援をお願いします。

そこでお願いです!
窓口対応増強のため、現在、READY FORにてクラウドファウンディングを実施しています。

目標金額 350万円  締切 10月28日(火)10月28日23:59まで

~いただいたご支援の使い道~
・相談員を増やし、開設時間を延長。土日も受付
・シェルターを運営し、行き場のない女性・出所者を保護
・通話代のかからないLINE相談窓口を設置  ほか

★これまでの相談内容(一部)
・コロナウィルスにより会社が倒産、寮から出され、住む家がない
・パートを突然解雇された
・自粛生活により、夫からDVを受けている など

クラウドファンディング こちらから →  https://a-port.asahi.com/projects/kakekomi-shinjuku/

公益社団法人日本駆け込み寺 現代表:浅井夕佳里

駆け込み寺発起人:玄秀盛よりメッセージ
「もうだめだ」とあきらめている人に一人じゃないよと知ってもらいたい。そして前を向く一歩を一緒に歩んでいきたい。絶望に陥っている人に手を差し伸べたいと願っている人に、活動の輪を広げてもらいたいです。

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【4】シリーズ市民会議に参加して(2) ~「市長」から郵便が届いた日~

「川西市 まちの宝物サポート隊」のメンバー   光本 芳子

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構想日本がこれまで行ってきた住民協議会の参加者は自治体により応募率の差が大きいそうで、川西市の場合、応募率は8.2%(2000人に送付し163人が応募)だった。応募者数は2019年6月の時点で過去最多、応募率も3番目で20代以下の若者の参加も19%と割合が高かった。

無作為の抽出で、市長から郵便が届けられた川西市民は、「かわにし市民会議」について強い関心があることがうかがえる。

全体会が終わりテーマごとに5班に分かれることになった。

1班「産業の活性化」、2班「子育て・教育の充実」、3班「住宅都市としての魅力向上」、4班「文化・歴史の活かし方」、5班「やりがいの持てる地域活動」。それぞれの班にはコーディネーターがつき、市の職員も各班に4名ずつ選出されていた。外部委員で構成される推進会議と市長はじめとした創生本部も設置されていた。ゴールは、今後3年間で行う市の総合戦略を作ることが目的である

私は4班でコーディネーターは伊藤さん(※)だった。

市役所内の明るい日の差す会議室に4班のメンバーが集まっていた。伊藤さんが自己紹介と市民会議の意義について語られた。メンバーも順に自己紹介をした。他班もそうだったろうが、いろんなメンバーがいた。10代のメンバーがいてそれだけで場が明るい雰囲気になった。

海外から移住してきたメンバー、海外在住の経験がある方も何人かおられた。IT関連の仕事に就いているメンバー、主婦の方で歴史ガイドのボランティア活動をされている方もいた。年配の方は落ち着きとユーモアがあり安心できた。

無作為抽出の結果、多様なメンバーがそろっていた。

自己紹介が進む中で、何人かの方が文化や歴史のことではなく、ほかのテーマについて語りたかったと話された。印象的だったのは高校生のメンバーが、自分は「歩きたばこ」について語りたいために市民会議に参加したのだと熱く語り、温かい笑いがおこった。

しかし、この提案は最後まで4班の提案として残ることになる。

伊藤さんは「いきなり文化、歴史のことを話し合うのではなく、まずは自分たちの街が住みやすいか、そうでないのか」について話し合うことを提案された。そして次回までに、地元の文化財や史跡を訪れてみてはどうか、と締め括られて第1回目の会議が終了した。

私は伊藤さんの宿題について、平野の「三ツ矢サイダー(r)」の記念塔へ訪れることにした。

子供の頃、風邪をひくとサイダーを飲ませてもらったことがある。食事が進まないとき、透明の炭酸の泡が喉に心地よく通った記憶がある。このような思い出の持ち主は多分、私だけではないはずだ。

川西市は「三ツ矢サイダー(r)」発祥の地である。ちょうど市民会議が行われた年の2019年、「三ツ矢の日」の3月28日に、旧三ツ矢記念館と源泉地室が川西市の文化遺産第一号に認定されたばかりであった。横には能勢電鉄が走っている。瓶詰めされたサイダーを輸送した歴史をもつ鉄道である。

三ツ矢サイダー(r)の名前の由来については不思議な伝承が残っている。

「平安時代の中頃、源満仲(ミナモトノミツナカ)という武将がお城を作ろうと神社に祈りをささげたところ、「矢の落ちた所に作りなさい」とお告げがあり矢を放つと、多田沼の“九頭の龍(クズノリュウ)”に命中したそうです。そこで、満仲はここに城をかまえ、そのときに矢を探しあてた男に、三ツ矢の姓と三本の矢羽の紋が与えられました。

また、あるとき満仲は鷹狩りに出て、偶然、近くの谷に湧く水で鷹が足の傷をなおして飛び立つのを目の当たりにしました。これが多田村平野の天然鉱泉でした。この平野が三ツ矢という姓の発祥の地で、明治時代にこの故事にならい湧き出ていた天然鉱泉を「三ツ矢平野水(ヒラノスイ)」と名付けて発売されたのがはじまりです。」

(引用元:アサヒ飲料ホームページ 「三ツ矢」の歴史 トリビア「三ツ矢の由来」より)

矢を問いながらあるいた地域は「矢問(やとう)」という名が残っており、また満仲の放った矢が命中し九頭竜が息絶えた地は最近まで「九頭死(くずし)」という名で残っていた。

満仲が眠る多田神社の境内には上記のような故事の案内板が掲げられていて、あのサイダーのラベルと同じ緑色ベース、そして赤い三ツ矢のマークの自動販売機が今も設置されている。

そこには「『三ツ矢サイダー』は兵庫県河辺郡多田村(現川西市)平野が発祥の地です。」の記載がある。(第3弾へ)

※構想日本 総括ディレクター 伊藤 伸

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光本 芳子(みつもと よしこ)

WEBデザイナー、WEB制作会社に勤める50代主婦。兵庫県川西市在住。市民歴は5年だからこそ見える市の良いところ悪いところ。犬が好き。趣味は下手なギターと気が向いたときに絵を描くこと。
2019年開催の「かわにし市民会議」に選出される。のちに同会の有志で「まちの宝物サポート隊」を結成メンバーとなる。2020年5月、コロナ禍の影響で外出が制限される期間中に子供たちや家族のコミュニケーションツールとして使ってもらいたいと「川西ふるさとカルタ」を有志で作成、市が公開。

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(編集後記)

中学生の頃「法律さえ守っていれば、何やっても良いんですよね」と言った子がいた。
人間二人集まれば争いは起きる。法律はそうした集団社会を円滑にするための知恵。
そう教えてくれたのは人文社会科学系の先生。最近、そんな話を思い出しました。

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