【No.996】寄稿文「特ダネではないけれど(44) 不正選挙 」 |新聞記者  松浦 祐子氏|※読者の声 1名※
2021.02.11

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構想日本メールマガジン【No.996】 2021.2.11 建国記念の日 発行

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<目次>

【1】各地からの現場レポート

「自分ごと化会議in松江」第2期 第一回 テーマは「自然エネルギー」

河野 太郎 行政改革担当大臣が オンライン参加

【2】お知らせ

(1)代表の加藤がラジオ番組に出演 2月15日(月) J-WAVE

(2) ~クラウドファンディング~ 100%達成しました

全国初!住民による住民のための住民協議会「自分ごと化会議in松江」第2期

【3】ご紹介

(1) 黛まどか氏の『京都×俳句プロジェクト』 「投句」への誘い

(2)「藤田早苗氏 講演会」オンライン、東京

【4】巻末寄稿文

「特ダネではないけれど(44) 不正選挙 」

新聞記者   松浦 祐子

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【1】各地からの現場レポート

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「自分ごと化会議in松江」第2期 第一回

第2期自分ごと化会議in松江の第1回を開催!

第1回では、谷口武俊氏(東京大学名誉教授)による「エネルギー問題を考える」をテーマにした基調講演や、河野太郎氏(衆議院議員、規制改革・行政改革担当大臣)ら3名の話題提供者から「自然エネルギーを考えるための視点」をテーマにお話いただきました。

当日の、基調講演と話題提供の様子はYou Tubeでご覧いただけます。
こちらから → https://youtu.be/zN46jbEcYMw

また、当日の開催概要は下記の構想日本HPをご覧ください。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/2021_matsue/

メディアにも取り上げられました。(抜粋)

■TSKさんいん中央テレビ:河野大臣「原発より再エネが安い」市民会議にオンライン参加
https://www.fnn.jp/articles/-/141015

■山陰中央新報:河野大臣オンライン参加 自分ごと化会議in松江
http://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1612748709121/index.html

■共同通信社:松江で再生可能エネルギー会議 河野氏もオンライン参加
https://this.kiji.is/731122450661392384?c=39546741839462401

■朝日新聞デジタル:河野大臣も参加、松江で自分ごと化会議2期スタート
https://www.asahi.com/articles/ASP28741LP27PTIB006.html

その他、毎日新聞、中日新聞、京都新聞、東京新聞、山陽新聞などで掲載。
詳細はこちら( https://www.kosonippon.org/wp-manager/news/2021/0208/ )

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【2】お知らせ

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(1) 代表の加藤秀樹がラジオ番組に出演! 2月15日

ニュースから「今」を知り、「未来」を見立てる情報プログラム「JAM THE WORLD」のナビゲーターを担当する津田大介氏と、代表の加藤が自著「ツルツル世界とザラザラ世界・世界二制度のすすめ」について対談を行います。

≪出演情報≫
放送局:FMラジオ局 J-WAVE
番組名:ニュース情報番組「JAM THE WORLD」内の特集コーナー『UP CLOSE』
放送時間:2月15日 20時10分~ 予定(30分程度)

※番組終了後、ラジオ対談のアーカイブは以下のURLで聴くことができます。
https://spinear.com/shows/up-close-jam-the-world/
▽「JAM THE WORLD」のHP
https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

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(2)~クラウドファンディング~  達成しました

全国初!住民による住民のための住民協議会「自分ごと化会議in松江」第2期

その活動の支えとなるクラウドファンディングでした。

皆さまのおかげで、100%達成いたしました。ありがとうございました。

自分ごと化会議in松江の今後の日程は:第2回3/7、第3回4/18、第4回5/30、第5回7/4 の予定です。

これからも、是非ともご注目ください。

自分ごと化会議in松江 ブログ → https://ameblo.jp/jibungotokakaigi/

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【3】ご紹介  構想日本が応援している活動に関するお知らせです

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(1)黛まどか氏の『京都×俳句プロジェクト』 「投句」への誘い

構想日本が事務局をつとめてきた「日本再発見塾」の呼びかけ人代表である黛まどか氏が、新型コロナ感染拡大で世界中が翻弄されるなか、「いのち」をテーマに世界中のHAIKUを愛する人から俳句を募集する『京都×俳句プロジェクト』を始めました。

「世界の俳句愛好家や京都ファンが俳句に詠み合い、俳縁をつないでいきます。コロナ禍の今だからこそ、俳句という小さな窓を通して命を見つめ、17音の器にその命を輝きを称えませんか?」

俳句は、すべての言語で募集しています。詳細は下記のURLを確認ください。
ホームページ:https://kyoto.haiku819.jp/

SNSのフォローやリツイートをお願い致します。
インスタ(Instagram):https://www.instagram.com/kyoto_haiku_project/
ツイッター(Twitter):https://twitter.com/KyoHaiProject
フェイスブック(Facebook):https://www.facebook.com/KyotoHaikuProject

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(2)「藤田早苗氏 講演会」オンライン、東京

これまで秘密保護法や共謀罪を国連に通報、国連特別保護者ケイ氏の訪日調査の実現に尽力。日本の表現の自由の現状を国際社会に伝えてきた藤田早苗さんが登壇されます。
詳細はこちら→ https://hyogen-tsutaeru.jimdo.com/

○オンライン 『誰でも使える国際人権法 ~福島原発事故の被災者の取り組みから学ぶ~』
(NCFOJ連続オンラインセミナー第2回)

日本はいわば「人権後進国」。こうした現状を改善しようと市民が声を上げ続けても、抜本的な変革に至っていません。腰の重い政府を動かす新たな打開策はないのでしょうか?

日時:2021年2月12日(金)19:00~21:00
方式:オンラインセミナー(YouTubeライブによる視聴・チャット参加)
参加費:無料 (要・事前申し込み、ご寄付も可能)

Peatix のサイトからから参加申し込み(「参加券」取得)をお願いします。

https://ncfoj-20210212.peatix.com/

登壇者:
ソノダさん(東電福島第一原発事故で被災した当事者)
藤田 早苗さん(英国エセックス大学人権センターフェロー)
海渡 雄一さん(弁護士)
満田 夏花さん(国際環境NGO FoE Japan)

・主催 表現の自由と開かれた情報のためのNGO連合(NCFOJ)
https://sites.google.com/view/ncfoj

○東京開催 ※日時、会場が変更されています

「世界から見た日本のヒューマンライツ」メディア・新型コロナ・女性・貧困・差別

日本の中にいてはなかなか見えない日本の問題、国際基準とのズレ。
国連へ日本の現状を訴えて来た藤田氏が、世界から見た日本の問題をお伝えします。

日時:2021年2月13日(土)14:00~16:00(13:30開場) ※1月30日(土)から変更
会場:池上会館(京浜東北線 池上駅より徒歩4分)    ※ラズ大森から変更
定員:40人程度
参加費:1000円(学生無料)

お申込みは中東氏まで nishinaka.neon2020@gmail.com
活動の詳細はこちら → https://hyogen-tsutaeru.jimdofree.com/

上記、ご来場の際はマスクの着用をお願いします。
発熱や咳、喉頭痛などの症状がある人は来場を控えてください。

〇録画 藤田早苗氏オンライン学習会「国際人権の専門家が見た イギリスのロックダウンと日本の対応」

2月8日に行われた学習会が視聴できます。
2021年2月28日までに以下メールでお申込みいただき、参加費をお振り込みいただければどなたでも見ることが可能です。

(参加費1000円+できればカンパ。学生無料)
メールアドレス seiko.unhr.foe@gmail.com

※皆様から、オンライン講演会の企画も募集しております。(限定 2021年3月末まで)

■カンパのお願い■

今回はコロナの関係で従来の協力を頼めないことが多く、特に宿泊費などがかさんでいるようです。
ご協力いただける方は、是非ともよろしくお願い申し上げます。

郵便振替

口座番号:00870-7-216543
〇八九(ゼロハチキュウ)店 当座 0216543
加入者名:日本の表現の自由を伝える会

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【4】「特ダネではないけれど(44) 不正選挙 」

新聞記者   松浦 祐子
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2021年が始まって1カ月半ほどですが、すでに歴史に刻まれることが確実な重大な出来事が二つも起こってしまいました。一つ目は、1月6日の米国でのトランプ支持者らによる国会議事堂の占拠事件。二つ目は、2月1日のミャンマー国軍によるクーデターです。

新型コロナ禍で自宅で過ごすことが多くなり、インターネットを通じて海外の現地のニュースを見ることが多くなっていました。

1月6日、米国のニュースは、前日から引き続き、ジョージア州の上院議員選挙・決選投票の開票速報をライブで行っていました。上院の主導権を握るのが、民主党、共和党のどちらになるかが決まる重要な選挙でした。結果は、公民権運動の指導者であったマーティン・ルーサー・キング・ジュニアと同じ教会で牧師を務めてきた黒人候補と、33歳の若手候補という、いずれも民主党の新人が勝利。政権交代を後押しする結果だなと感じていたところ目に飛び込んできたのが、アメリカの国会議事堂に暴徒と化した民衆が攻め入っている映像でした。最初は何が起こっているのか、目を疑いました。1月20日の大統領就任式に向けて、メディア撮影用のやぐらが組まれていましたが、そこも暴徒が占拠していました。

11月の大統領選について、「票が操作された」として負けを認めていなかったトランプ大統領(当時)が、その日、国会で行われていた大統領選の結果を確定させるための上下両議員による会議を阻止するように支持者らを煽った結果、引き起こされた暴動でした。

民主主義国家のリーダーと自任してきた米国大統領が、「クーデター」ともいえる暴動を扇動する。信じられない出来事でした。

一方ミャンマーは、民主化が進みそうになると、クーデターが起きるということを繰り返してきた国です。ミャンマーには行ったことはないのですが、以前、仕事上で関わったことがあり、関心をもっていました。

きっかけは財務省を担当していた2012年のことでした。国際通貨基金(IMF)と世界銀行の年次総会が東京で開催されるのに合わせ、日本が主導的な役割を果たしてまとめたのが、ミャンマーへの経済支援策でした。国際的な国家間のルールでは、借金が残っている状態では新たな融資ができないことになっています。ミャンマーは当時、世界銀行やアジア開発銀行、日米両国からの借金が返せておらず、各国からの新規融資も受けられない状態でした。それを、国際協調で借金の大半を棒引きにすることで、新たな投資を呼び込めるようにしたのです。経済面から民主化を後押しするとともに、「最後のフロンティア」とされていたミャンマー市場の主導権を握ろうという日本側の思惑もありました。

この取材をきっかけに、月数千円の寄付ですが、ミャンマーの子どもの教育支援を始めました。支援をしている女の子からは毎年、クリスマスにはカードが届きます。多くの日本企業がミャンマーに進出しているという報道も多く見られました。けれど支援団体の説明によると、平時でも危険が伴う地域に女の子は住んでいて、簡単には会いに行けないとのことでした。それでも「いつかは行ってみたい」と思っていたところに、今回のクーデターが起こりました。子どもたちは大丈夫なのだろうか、と思わずにはいられません。

米国とミャンマー。それぞれは遠く離れた国で、民主主義国家としての歩みの面からも大きな差がありますが、反乱を起こした側が「選挙に不正があった」と主張している点は、共通しています。

民主主義の根幹でもある選挙に不正があってはいけない、というのは文字どおりに受けとれば、正しいことです。その一方で、明らかな証拠もなく、不正を訴えることで権力を握ろうとする動きにどう対応していくのか。この難題を私たちはいま突きつけられています。

米国は辛うじて、立法、行政、司法が三権分立の役割を果たし、連邦制のもとでの各州政府が定められた手続きに従って選挙結果を確認することで、平和的な政権移行を果たしました。トランプ政権下の共和党の役人たちも、最後は大統領からの圧力に屈せず、憲法の規定に基づいて公正な判断を下しました。

ミャンマーの方は、議会が開催される前に起こったクーデターを止められませんでした。日本としては本来もっと民主化へのロードマップを考え、経済面だけでなく関わっていく必要があったように思います。他人事のように距離を取って、避けていて済まされる問題ではないはずです。

そうしたなか日本国内では、安倍政権下で首相補佐官や法務大臣を務めた河井克行議員が、選挙をめぐる買収事件で裁判にかけられている最中です。判決はまだですが、自民党本部から送られた約1億5千万円にも上る資金を使って、地元の首長や議員らにお金を配り、票をお金で買おうとしたと見られています。証言や証拠も次々と出てきています。そこでは昔ながらの「選挙とカネ」のやり取りが繰り広げられています。「他でも同じようなことが行われているのではないか?」との疑問さえ浮かびます。

米国やミャンマーとは全く違う形ですが、日本でもまた、選挙、そして民主主義への信頼を失わせかねないことが起こっているのだと思います。もっと日本の国民も怒らなければいけないのではないか、と思わずにはいられません。

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松浦 祐子 (まつうら ゆうこ)

1974年 神戸市生まれ。大学院修了後、1999年新聞社に入社。和歌山、高知での地方勤務、東京での雇用、介護分野、厚生労働省、財務省担当、新潟で県政取材、内閣府担当などを経て、今は、科学医療部で医療分野を担当。
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(編集後記)

気象庁は今月4日、関東地方で春一番が吹いたと発表したそうです。
三寒四温と言われる季節ではありますが、まだまだ寒さの方がこたえます。
そんななか昨日は満開の梅を見つけました。毎日少しづつ季節の変化を楽しんでいます。

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*****読者の声*****

貧困と経済格差は政情不安を呼び、それが時として軍事クーデターを誘発させる。歴史が証明しているとおりの成り行きですね。戦後の日本が奇跡と言われるほど短期間で復興を遂げた背景には、勤勉な日本人の国民性はもとより、IМFと世界銀行の融資が大きな助けになったと言われています。その意味では、ミャンマーに対する経済支援は重要と思われますが、それで問題が解決するとも思えません。ミャンマーの民主化の受け皿(政党等)の実態が知りたいです。香港情勢も米国での保守の台頭も、日本人の多くはどこか他人事。それでいて森喜朗発言には口をそろえて非難の大合唱。なんか変だ。  N氏