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【No.1072】「パティシエ エス コヤマ オーナーシェフ 小山進のつぶやき」(2)「好きなこと、とことん」| パティシエ エス コヤマ 代表 小山 進氏|

【No.1072】「パティシエ エス コヤマ オーナーシェフ 小山進のつぶやき」(2)「好きなこと、とことん」| パティシエ エス コヤマ 代表 小山 進氏|

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構想日本メールマガジン【No.1072】 2022.08.11 発行
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<目次>
【1】構想日本企画シリーズ
  (1) 自分ごと化対談 第五弾 YouTubeにて動画公開!
   ポスト資本主義、ポスト近代に向けた「場づくり」「考え方」
   株式会社NESTO代表取締役 藤代健介氏 × 構想日本代表 加藤秀樹
  (2) 身の回りのツルツルとザラザラを仕分けてみませんか
     (皆さまからのツルザラご紹介)
【2】この先1か月の活動予定
    富山県 県民との協働による「事業レビュー」を開催(8月20日、21日、27日、28日)

【3】活動ニュース
   Yahoo!ニュース オーサー記事  総括ディレクター 伊藤 伸
    8月9日「医療用」抗原検査キットを購入しやすくするための提案ー悪貨が良貨を駆逐しないためにー

【4】 構想日本・副業スタッフ募集のお知らせ

【5】巻末寄稿文
   シリーズ「パティシエ エス コヤマ オーナーシェフ 小山進のつぶやき」(2)「好きなこと、とことん」
 
   パティシエ エス コヤマ 代表 小山 進 
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【1】構想日本企画シリーズ
(1) 《自分ごと化対談》第五弾 YouTubeにて動画公開! 
   ポスト資本主義、ポスト近代に向けた「場づくり」「考え方」
   株式会社NESTO代表取締役 藤代健介氏 × 構想日本代表 加藤秀樹
   
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 「ポスト近代」を考える。
 ツルツル(効率化)を目指した近代がもたらした現代社会のひずみを見つめなおします。ザラザラ(手間ひまかける)をとり戻すことで、人がもっと快適で暮らしやすく生きるために必要なこと、これからの目指すべき世界を考える対談になっています。
 対談動画はこちらから →  https://youtu.be/IMuNuG34xnE
【概要】
 近代の考え方は「直線的」。経済は止まったら倒れる、だから止まらずに成長し続けなければならない。ポスト近代は「円環的」。経済のコマを回したときに、回り続けられるようにするためのデザインが必要だと考える。では、そうしたシステムを構築するために必要なことは何か。「自由意志(チョイス)」「個人の意識の変容」「国家の解体」などなど。
近代の効率化、経済至上主義がもたらしたゆがみにメスを入れ、今なお残る負の遺産に、どう立ち向かうのか。現代社会が抱える問題の解を探していきます。打てば響くようなゲストとのやり取りで、時間を忘れさせてくれる対談になりました。是非ご覧ください。

【Chapter1】近代をどう作り変えていくか
【Chapter2】政治は近代化しているか?日本の近代以前と超近代の部分、両方と向き合う
【Chapter3】ポスト資本主義での経済モデルのコンセプトは何か 
【Chapter4】個人の意識を変え、ポスト近代のシステムを変えていく
【Chapter5】ポスト近代の一番のポイント「国家の解体」
【Chapter6】国家や宗教から考える、これからの『場』づくり
【Chapter7】ルールを求めるだけではなく、個人の行動原理を持てる社会へ
【Chapter8】藤代健介氏が考える“幸せ”とは
※ゲストプロフィール※
 藤代健介氏
 株式会社NESTO代表取締役。1988年千葉県生まれ。東京理科大学建築学科卒。慶應義塾大学大学院在学中にprsm創設。2014年PROTOを創設。2015年世界経済フォーラムGlobal Shapers Communityに選出され、2016年度Tokyo Hubのキュレーターを務める。2017年意識家族を通して平和活動を実践する拡張家族Ciftを渋谷で創設。2018年Forbes 30 Under 30 AsiaのThe Arts部門に選出。2020年(株)NESTOを創設し、空間を超えてみんなの暮らしのリズムを整えるエコシステムを提供している。
☆過去の対談☆
 第一弾 JT生命誌研究館名誉館長・中村桂子氏
 第二弾 プロ登山家・竹内洋岳氏
 第三弾 小説家・平野啓一郎氏
 第四弾 石坂産業株式会社代表取締役・石坂典子氏
 こちらから →  https://www.youtube.com/playlist?list=PL1kGdP-fDk3-GPkMkQsCiYupO4L9rS3fQ
 チャンネル登録と いいね! よろしくお願いします。
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(2)身の回りのツルツルとザラザラを仕分けてみませんか
皆さまから頂戴している、“ツルザラ”をご紹介していきます。
最近、自分の身の回りを見渡して、これはツルかザラかと考えたりします。
その時の気分でも変わるのかもしれません。仕分けは何回でも、大歓迎です。
読者のみなさんと一緒に、色んなツルザラを見ていきたいと思います。
~あなたの“ツルザラ”~
・T氏のツルザラ
  ツルツル >電子書籍、新聞電子版、カーナビ、リモートお墓参り
  ザラザラ >紙地図、紙の新聞、紙の本、昔ながらの商店街
・U氏のツルザラ
  ツルツル >塾や家庭教師で受験対策
  ザラザラ >自分の好きなこと・興味のあることをたくさん勉強
  
「今の社会でこれが問題だ」と思うことを併せてお尋ねしています。
・U氏「画一教育と夢のない大人の姿が広く知られることで、「自分のやりたいこと」を持ったこどもが少ない」
皆さまは、どんなことにツルザラを感じられますでしょうか。是非、ご参加ください。
▼仕分けのお願い
1、あなたの身近で「ツルツル」だと思うものを教えてください。
2、あなたの身近で「ザラザラ」だと思うものを教えてください。
下記、グーグルフォームよりご回答ください。
https://forms.gle/EosCiVcQWP2tZfum9
<背景>
今の社会は、経済を成長させ「お金が増えるとみんなが幸せになる」が前提です。
そのために自由化・効率化=ツルツル化(効率の悪いものを極力減らすこと)をしてきました。
昔からの生活にある、デコボコ・ザラザラ(手間をかけてものを作ること、習慣の違いなど)を減らし、物もお金も人も画一化し、効率的に動かし、今やツルツル・ピカピカです。
構想日本はザラザラ社会の方が平和で、多くの人が幸せになれると考えています。SDGsとはツルツル化を見直そうという運動とも言えます。しかし、世界はまだツルツル化が進んでいます。
そこでまずは、ツルツルとザラザラの両方が選択できる世界二制度の仕組みを考えようと提案しています。
詳細はこちら 構想日本HP →  http://www.kosonippon.org/turuzara_0308/
~参考書籍~
「ツルツル世界とザラザラ世界 世界二制度のすすめ 」 加藤 秀樹(著)
Amazon書籍販売ページ: https://www.amazon.co.jp/dp/B08PL2VS1G
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【2】この先1か月の活動予定
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富山県 県民との協働による「事業レビュー」を開催  
無作為に選ばれた2,500人のうち、応募のあった46名が県民評価者として参加し、20事業について議論します。 
【日時】
8月20日(土) 、21日(日) 、27日(土) 、28日(日) 
・時間はすべて、 9時30分~17時15分(予定)
【会場】
8月20日(土) 、8月21日(日) パレブラン高志会館 2階 嘉月
8月27日(土) 、8月28日(日) 富山県民会館 8階 バンケットホール

詳細は富山県HPよりご覧いただけます。
→ https://www.pref.toyama.jp/111003/kensei/kenseiunei/gyouseikaikaku/kj00021741.html
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【3】活動ニュース
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Yahoo!ニュースオーサー記事  総括ディレクター 伊藤 伸

◇8月9日「医療用」抗原検査キットを購入しやすくするための提案ー悪貨が良貨を駆逐しないためにー
 抗原検査キットには大きく2種類ある。一つは、薬事法で承認されている「体外診断用医薬品」(医療用)。調剤薬局でしか買うことができず、インターネットでの購入も認められていない。もう一つは、「研究用」。こちらは国が承認したものではなく、性能等が確認されたものではない。しかし、ドラッグストアの棚に置いていたり、インターネットでの購入ができる。
 オーサー記事全文はこちら →  https://news.yahoo.co.jp/byline/itoshin/20220809-00309388

◇オーサーコメント 
 ◆「抗原検査キット」今月中にもインターネット販売の解禁を検討 “第7波”で発熱外来ひっ迫受け(TBS NEWS DIG Powered by JNN)
   →「インターネットで購入ができるようになれば、「感染が不安だからとりあえず医療機関に行く」という人も減って、医療ひっ迫の改善につながるだろう。」
  
 ◆「オミクロン株(BA.1)対応」の“新”ワクチンは10月から接種開始へ。有効性はどう変わる?(TBS NEWS DIG Powered by JNN)
   →「コロナ対応はもう2年半に及び、自治体の疲弊も激しい。情報不足による自治体のストレスをできる限り解消することが重要だ。」
 ◆“行動制限ない夏”お盆休み帰省でPCR検査に行列…「東京減・地方増」高止まり推移か(テレビ朝日)
   →「『医療用』の抗原検査キットは、調剤薬局でしか買うことができずドラッグストアの棚では売られていない。これは規制があるからだ。利便性を高くすることが急務ではないか。」
 
 オーサーコメント全文はこちら →  https://news.yahoo.co.jp/profile/commentator/itoshin/comments

~書籍紹介~
『あなたも当たるかもしれない、「くじ引き民主主義」の時代へ』 伊藤 伸(著)
書籍販売ページ: https://www.gov-book.or.jp/book/detail.php?product_id=369105
Amazon書籍販売ページ: https://www.amazon.co.jp/dp/4903059669?ref=myi_title_dp
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【4】構想日本・副業スタッフ募集のお知らせ
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構想日本は「動くシンクタンク」として、日本全国さまざまな現場に足を運んで活動を行っています。
25年間の地道な活動を通じて、日本中の団体や自治体とネットワークを構築し実績を積んできました。
そのことにより構想日本が実現できることの可能性が広がり、今、政治や国の仕組みを変えていける段階に差し掛かっています。
日本をよい国に変えていくために一緒に活動していただける方の募集を行っています。
多くの方からのご応募をお待ちしております。詳細は以下のリンクよりご覧ください。
募集期間:2022年7月19日(火)~ 2022年8月15日(月)
https://www.bizreach.jp/job-feed/public-advertising/3npzn2s/

ご応募はもちろんのこと、SNSでのシェアやお知り合いへの共有、ぜひご協力ください!
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【5】巻末寄稿文
シリーズ「パティシエ エス コヤマ オーナーシェフ 小山進のつぶやき」(2)「好きなこと、とことん」
  パティシエ エス コヤマ 代表 小山 進
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子供の頃から、絵を書くのが好きだった。
最初チラシの裏に絵を書いていた僕は、チラシの裏では足りなくなり、模造紙を買ってもらった。それでもその模造紙からもはみ出し、床へとつながっていった。そしてそのまま床から、壁へと立体的につながり、広がっていく。でも、絵を書いている最中は、決して消せとは言われなかった。絵が描き終わるまで、思いの丈を出しきるまで待ってくれた。そして、書き終わると、消すように言われた。だから、安心してはみ出す勇気が持てた。
ケーキ屋になりたくて、神戸のケーキ屋さんに就職した。でも、配属先は喫茶部だった。
背広を着て、営業に回った。サルの着ぐるみを着て、アイスクリームを売った。
ケーキ屋さんに就職したけれど、じっくりケーキを作ったことがなかった。手取り足取り教えてもらうことも一度もなかった。だから、我流で、とことん考えた。
サルの着ぐるみは、パンダやウサギに比べて、人気者だった。だから率先してサルの着ぐるみを着ていた。蹴られたり、どつかれたりするのはそれだけ人気のある証拠。目いっぱい子供らと遊んでいたら、アイスクリームの売り上げはどんどん上がっていった。小さな達成感を重ねていくしかなかった。でもその評価は確実に結果に現れ、その積み重ねが自信になっていった。
ここまでしかできないだろうと思うところを越えたかった。先輩から、重宝がられるのが嬉しかった。いつでも人をびっくりさせたかったし、楽しませたかった。
だから、どこにいても全力で考えて、工夫をして、その日一日と向き合って、その日の気づきを日誌に書いた。今の自分にできること、いずれ出来るようになること。考えて、行動して、失敗しても何かを掴んだ。
だから、今もとことん突き詰める。自分が納得するまで考え抜く。妥協することが出来ない。自分がやるのならば、このレベルまでやらないと気がすまないという矜持を持っている。
科学的な事も深く考えるようになったのは、教えてもらってないから。継承することがないから本質を自分で考えるようになった。だから「我流でよかった」。
 
でもそうして追い求めるのは、楽しさがあるからだ。追い求めた先に、新しい世界が広がり、次の世界への扉が待っているからだ。
作品の出来上がりは、終わりではない。そこからが出発。より良く、より楽しく、改良出来るところはとことん探していく。ケーキのスポンジひとつとっても、素材から、拵え方、オーブンの窯のこと、焼き加減、どれひとつとっても妥協することはない。誰よりも厳しい目で自分を見つめ、それで良いのか、何度も繰り返し自分に問う。だって、妥協してしまったらツマラナイ。
でもそんな究極のこだわりは、安易に人に伝わるもんじゃないとも思っている。
だから、「伝わらない」からはじまって、伝えるための工夫を散りばめている。そのひとつが取扱い説明書だ。僕の作品には、様々な取扱い説明書がついている。例えば、小山ロールの食べ方作法やボンボンショコラの食べ方ルール。めんどくさい定めごとをつくるのは、それをちゃんとすれば舌が学習して、次につながる良い風土が生まれると思ってるから。
だって、次のステップに行くには、自分ひとりだけでは行き着かない。みんなのチカラが必要になる。そのためには、まずはみんなが同じ目線に立ってほしい。そのために様々な仕掛けをするし、提案もしていく。そしてそれはこれからも続けていく。だから、みんなで新しい世界に行きませんか。
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小山 進(こやま すすむ)
1964年京都生まれ。2003年兵庫県三田市に「パティシエ エス コヤマ」を開業。フランスのショコラコンクールでは初出品以来8年連続最高位を獲得。また、パティシエ/ショコラティエとしての領域に留まらず創作活動を行い、2015年には絵本『The Lost Treasure』(作・小山進、絵・にしのあきひろ)を出版。その他著作には『あなたの「楽しい」はきっと誰かの役に立つ』(祥伝社)『ショコラ・ジャポネ』『エモーショナルなマジパン』(柴田書店)がある。
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(編集後記)
自分ごと化対談第5弾のテーマの一つ「ザラザラ(手間ひまかける)をとり戻す」、巻末寄稿文小山氏の「つぶやき」。効率が悪かったりその時は報われなかったりしたとしても、自分の好きなことや目の前のやるべきことに真摯に取り組むことの大切さを改めて感じました。結果も大事ですが、真摯に向き合ったその時間が心の糧になるのだと思います。
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