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【No.1006】「シリーズ 報道されない福島の現実(7)~3.11から10年の節目に~」 |農地の原状回復訴訟団・団長 鈴木 博之 氏|

【No.1006】寄稿文 「シリーズ 報道されない福島の現実(7)~3.11から10年の節目に~」農地の原状回復訴訟団・団長 鈴木 博之 氏

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構想日本メールマガジン【No.1006】 2021.4.22 発行

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<目次>

【1】新企画「あなたの“うんざり”が、社会をつくる」

【2】お知らせ

(1) Yahoo!ニュースオーサー 記事 NEW!

【3】ご紹介

(1) 日本再発見塾呼びかけ人黛まどか氏たちによる「京都×俳句プロジェクト」クラウドファンディング

(2) 公財)五井平和財団 2021年度 国際ユース作文コンテスト 募集

【4】巻末寄稿文

「シリーズ 報道されない福島の現実(7)~3.11から10年の節目に~」

農地の原状回復訴訟団・団長 鈴木 博之

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【1】新企画「あなたの“うんざり”が、社会をつくる」

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加藤秀樹です。
突然ですがみなさん、家庭で、職場で、社会のことで“うんざり”していることはありませんか?

私も、だらだらと続く「コロナ感染対策」「やることをやらない政治家」(そのくせ失言とその撤回はしょっちゅうしてますが)などに“うんざり”しています。

“うんざり”は 昔風に言うと世相を反映している、違う言い方をすると、日々の生活実感「リアリティ」が詰まっていると感じます。
実は、“うんざり”は社会のあり方を考えるヒント、アイデアの宝庫なのです。

そこで、皆さんの“うんざり”を通して、今の社会が抱える問題や、そこから解放される方法、社会のあり方など一緒に考えていきたいと思います。
まずは皆さんの“うんざり”をできるだけたくさん教えてください!

■新企画「あなたの“うんざり”が、社会をつくる」への参加方法

1、本メールに「“うんざり”していること」を返信する
2、下記のURL先で「“うんざり”していること」を入力・回答する
https://forms.gle/PkFNDXgrvgadhnvb6

※皆さんからいただいた“うんざり”は、本メールマガジンや構想日本HPで公表することがありますのであらかじめご了承ください。
※氏名は任意です。ニックネームでも問題ありません。

(“うんざり”の例)
●スーパーでおしゃべりしてる人に目くじらを立ててしまう自分に“うんざり”
●政府の大本営発表しかしない「ニュース番組」に“うんざり”
●「みんながやっている」という同調圧力に“うんざり”
●自粛のお願いばかりで、有効な手立てをとらない政府に“うんざり”
●不要不急の案件で、出社を強要する会社に“うんざり”
●嘘をついても、責任とらない政治家に“うんざり”

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【2】お知らせ

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(1)Yahoo!ニュースオーサー 記事 本日投稿

代表 加藤 秀樹

◇2021年4月22日 「コロナ禍と文化」

15年ほど前から行われている「日本再発見塾」という活動がある。第1回は岩手県葛巻町、第2回は滋賀県高島市、第3回は福島県飯舘村で開かれた。いずれもあまり名前も知られていない町だった。

町の人たちも口をそろえて「うちの町には何にもない」と言う。ところが、何回か行くうちに食べ物、景色、言葉などまさに「日本再発見」と言うべきものがいっぱいあることが分かる。

今のSDGsのさきがけとも言える。だいぶ知られるようになったが、飯舘村の「までい」(ていねいに、心をこめてといった意味。「真手い」と書くこともある)など実にいい言葉だ。(つづく)

続きはこちら → https://news.yahoo.co.jp/byline/katohideki/20210422-00233844/

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【3】ご紹介  構想日本が応援している活動に関するお知らせです

2件とも「いのち」がテーマです。いま、一番身近な命題なようです。

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(1)日本再発見塾呼びかけ人黛まどか氏たちによる「京都×俳句プロジェクト」クラウドファンディング

<一次目標達成、次のゴールへ> 黛まどか氏より
言葉の力を通して「いのち」の尊さを見つめ直し、世界中にいる俳句を愛する人たちとオンラインで出会い、共にこのコロナパンデミックを乗り越えていきたい。

そのような思いから、「世界オンライン句会」を開催するためにクラウドファンディングを開始し、4月5日より6日間で目標金額を達成しました。

ご支援や応援をしてくださった皆さま、SNS等で拡散にご協力いただいた皆さまに心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

「世界オンライン句会」を京都で開催した後、どうしても同様の句会を開催したい場所があります。

福島第一原発の事故により、2017年3月までで全村避難を強いられた福島県の飯舘村です。
飯舘村は私が呼びかけ人を務める「日本再発見塾」の開催地(福島県内での開催は3回)であり、全村避難中に再発見塾の仲間で草むしりや掃除をした村です。

私は、飯舘村の掲げる「までいな」(「丁寧に」「心をこめて」という意味)むらづくりの一環として行ってきた「愛の俳句募集」に選者として関わり、多くの村びとと親交を深める中で、「までいな暮らし」や「いのち」について語り合ってきました。

「世界オンライン句会」をこの地で開催することで、復興する福島の姿を世界に発信し、飯舘村を「現代の歌枕」にするための活動の原動力にしたいと願っています。

ご寄付は「京都×俳句プロジェクト」サイト内で募集しております。
ネクストゴールももうすぐご案内させていただきます。

引き続き、皆さまのお力添えをよろしくお願い申し上げます。
こちらから → https://readyfor.jp/projects/sekaionlinekukai

京都×俳句プロジェクトに世界から応援メッセージが届いています。
ぜひご覧ください。こちら → https://youtu.be/ws53O9_RtbY

京都×俳句プロジェクト「世界オンライン句会」応援グループのFacebookもできました。一人でも多くの方の「いいね!」やシェアをお願いします。
こちら → https://m.facebook.com/groups/490432085305257

是非このプロジェクトへの応援・ご協力をよろしくお願い致します。
「京都×俳句プロジェクト」 ホームページ:https://kyoto.haiku819.jp/

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(2)公財)五井平和財団 2021年度 国際ユース作文コンテスト 募集

国際ユース作文コンテストは、平和の文化と持続可能な地球社会を築いていく上で、子どもや若者たちのエネルギーと創造性、自発性を生かすとともに、あらゆる世代の人々が彼らの発想から学び、より良い世界のために何ができるか、それぞれに考え、行動することを奨励する目的で毎年開催されています。

【テーマ】「いのちって何?」

あなたにとって、いのちとは何でしょうか。いのちについて考えるきっかけとなった体験はありますか。自分やあらゆる生命を大切にし、いきいきと生かすために、 あなたはどんなことができますか。

【応募資格】 ・子どもの部(小学生・中学生) ・若者の部(高校1年生から25歳まで)
【応募方法】 オンライン応募または郵送(下記応募宛先まで)※Eメールでは受け付けません
【締切】 2021年6月15日(火)必着
【応募規定】 詳細は こちらから → https://www.goipeace.or.jp/work/essay-contest/
【応募宛先/お問合せ】 公益財団法人 五井平和財団 「国際ユース作文コンテスト」係
〒102-0093 東京都千代田区平河町1-4-5 平和第1ビル essay@goipeace.or.jp TEL: 03-3265-2071

※本コンテストは、ユネスコの「持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)」を推進する事業です。

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【4】「シリーズ 報道されない福島の現実(7)~3.11から10年の節目に~」

農地の原状回復訴訟団・団長 鈴木 博之

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震災から10年「節目の年」東日本大震災特集の報道が連日TVから流れてくる。(めげる)

福島県は「原子力災害」の地域なのに、津波映像主体の報道だからか。

一時期、福島県は2つの緊急事態宣言が重なり合って背負わされていた。この事こそが「史上初」の状況なのに「司法・行政・立法」いずれも触れもしない。

私たちの「農地の原状回復訴訟」は差戻となり、地裁から高裁そして2度目の最高裁へ上告となり、いまは「判決待ち」状態です。

稲作農家の私には、令和2年産からコメの放射性物質「全量全袋検査」が終了するという大きな変化があった。※

令和2年4月のコロナの緊急事態宣言から周辺環境が激変した。産直の米販売に新規顧客が現れ始め、更に農産物直売所でのコメ販売量が増え始めた。その後、大玉村でもコロナ感染者が確認され、学校が臨時休校となった。

大都市圏への業務用米の販売が「0」になるかもしれない状況に、ようやく傍観者から「じぶん事として」の対処に切り替えざるを得ない状況を認識した。

コロナ報道では東京都が根源(原因)のような報道が多々見られる。10年前の「福島=放射能」と怖がる「東京人」の感性(感覚)が理解できた。

原子力災害対策特別措置法(原災法)・10条通報の検証作業の過程で、この国の「緊急事態」に対する考え方に違和感を覚えていたが、コロナ対策のドタバタ劇をみて「やっぱりな!」の感想しかない。指揮系統の多重化の弊害で対処の遅れから感染者拡大を招いていた。

原災法は「初動対応の迅速さ(15分以内)が原子力災害の拡大を防止する」として罰則規定もある。なぜ原災法の対応マニュアルを参考にしなかったのか。1F(福島第一原発)の爆発事故から何も「学ばなかった」だけ。

素朴な疑問は「法」的にコロナと原発どちらの「緊急事態宣言」が強いのか、優先されるべきなのかということだ。

通常喫緊の課題となるのは、「死」をより身近に感じるコロナを優先するのが道理であり「本来あるべき姿」であると考えるのだが、どうなのだろうか…。

ただ、忘れて欲しくないのは、福島は10年間も緊急事態宣言が継続され続けており、復興計画途上(復旧ナシ)にあるという現実をあらためて認識してほしい。「そうだった!」と。

原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)の姿が見えない。

オリンピック騒動でも「そうだよな!」と気づかされた。森元総理の差別発言に対し「誰もそれを諭す発言をしなかった」という事は、全員「同意」した事となる事実。

「待てよおかしい」と思っても声を出せない環境。自分の頭で考えないで身近な権力者に盲従してしまう空気が醸成されている。福島県民が捕らわれている「メンタルの罠」に似ている。いま出来る事だけに集中する。脇見はしない。

原発事故から「何も学ばなかった輩」「責任回避した輩」特に官僚は反省すべきです。

本当の緊急事態に於いては「合議し専門家の意見を聞いて最終的に私が決断します」というような時間的余裕はない。それは本当の意味での「緊急事態」ではない。「備えが無かった」原発は絶対爆発しない・・と同じ頭(構造)。

我が国では原発事故が最初の「緊急事態」宣言であった。1Fの爆発事故はレベル7。原発事故の被曝者の治療方法は無い(急性被曝・晩発性被曝)。

その事象の重大性に比べたら、コロナ禍で「緊急事態」を軽々しく発する権限者と報道姿勢に違和感を覚えています。

なぜなら「コロナ」はまだ「何とか対処できる事象」であり、想定内の事象です。にもかかわらず、初期対応から対処対策を怠った関係者一同は、心して「措置」されることを願います。

原発事故被災者として、今回のコロナ対応関係者の「行動検証作業」はしっかりとするつもりです。とりあえず今の段階で問題提起をしておきます。

最後に「緊急事態宣言」の意義・意味が間違って巷に溢れています。

「法」学者からの積極的発言を期待します。

「福島が沈黙した日(原発事故と甲状腺被ばく)」が集英社新書から出版された。作者は榊原崇仁氏。爆発から時系列的に事象を検証した事実が書かれている。原子力災害の記録として後世に残すべき1冊だと思い所蔵しています。

※避難指示等のあった12市町村は除く

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(編集後記)

4都府県で3回目の「緊急事態宣言」の発令が、明日にも決定するようです。
メルマガ執筆者の鈴木氏が言うように「緊急事態」という言葉の意味を考えさせられます。
福島の「原子力緊急事態宣言」が全面的に解除されるのはいつになるのでしょうか。

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