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【No.139】こんな議員は必要か!?

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こんな議員は必要か!?
JIメールニュースNo.139  2004.3.19
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■■ 目次 ■■
1.《地方議会のあり方》こんな議員は必要か!?
2.《第80回「J.I. フォーラム」の報告》
3.《第81回「J.I. フォーラム」のご案内》

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1.《地方議会のあり方》こんな議員は必要か!?
豊島区議会議員(無所属) 日野 克彰

●地方議員はどう見られているか?
地方議員について、市民から私に寄せられた「生の声」を幾つか紹介し
たい。辛口ではあるが、「議員の活動はどうあるべきか」について非常に
示唆に富む内容である。
様々な声があったが、「議員をどう見るか」に関して「こんなタイプの
議員は不要!」という視点が多かったので、主なものを次のようにまとめ
てみた。「ダメな議員を見分ける賢い有権者の心得」とでも言うべきもの
である。
その1「肩書きだけを強調する議員はいらない!」
議員が配るチラシ等で、「○○委員長・○○会長」等の肩書きがやたら
と強調されている場合がある。通常、○○委員長等の議会内のポストは、
多数派による持ち回りが中心で、能力とは何ら関係がない。従って、肩書
きの強調は「自分の”売り”はこれだけ」と告白しているようなものである。
その2「意気込み・言葉だけの議員はいらない!」
「優しい、明るい、新しい・・・」「やります、変えます、全力投球・・・」
こんな言葉だけが踊る議員をよく見かける。何を「どう」明るくし、「ど
う」変えるかが問題なのに、言葉だけで具体的な内容が一切ない。必要な
のは、具体的な内容を示すことである。
その3「活動報告のない(できない)議員はいらない!」
通常、中味のある活動は相応の活動報告に結びつく。逆に、ろくな報告
がないのはろくな活動をしていない証拠とも言える。なお、街頭で「がん
ばります」「やります」とだけ叫ぶのは、活動報告ではなくパフォーマン
スである。また、選挙近くになると、街中に数多くのポスターが現れるが、
これも活動報告ではない。有名な政治家とのツーショットのポスターも目
につく。これは人気のお裾分けが狙いだろうが、世間では「便乗商法」
「抱き合わせ販売」と呼ぶそうである。
●「政策の立案・提言」こそが地方議員の”本業”
では、地方議員の”本業”とは一体何だろうか? 私は、政策の立案・提
言こそ本業だと考えている。
確かに、行政側に比べ、議員の活用できる諸資源は限られている。それ
故、政策の立案に限界があると言えなくもない。しかし、その立場を生か
したメリットもある。行政と違い、様々な層の利害関係に同時に縛られる
ことがないから、より思い切った政策提言ができる。地方議員が手がけら
れる政策の幅は意外にも広い。私自身は、「やってはダメ」とされる以外
は何でもできると考えている。
例えば、私自身の話で恐縮だが、「図書館が中古本チェーンから本を購
入したら?」という政策を考えてみた。専門チェーン店を活用し、公立図
書館に中古本を安くかつ一定量を安定的に供給するのである。調査したと
ころ、新刊発売から半年で必要量の3割強が購入可能、1割強の経費削減
が見込めた。付随効果として「書店の売上増」がある。図書館が半年間新
刊購入を控えれば、その間、読書ニーズは新刊へと向かうと予想される。
以上は、自治体向けの政策だが、地方議員の政策立案は「国」に対して
も可能である。実際、私は構造改革特区制度を通じて、介護保険制度の根
幹に関わる提案を行っている。
やる気になれば、地方議員でも正面から国の施策にも取り組めるはずで
ある。
●地方議会のあり方とは
近年、「地方議会の活性化」がよく言われる。しかし、その内容をよく
吟味する必要がある。私は、議員間に政策論争があってこそ「意味のある
活性化」だと考えている。中味の伴わない発言のやりとりは「無意味な活
性化」でしかない。議会は、あくまで一定レベルでの議論の場であって”学
級会”ではない。行政へのチェック機能を果たしながら、政策の論争・競争
ができてこそ、真に望ましい議会と言える。
また、「意味のある活性化」を実現するには、議会の規模も適正なもの
でなければならない。「一定レベルの参加者が活発な議論を行うには、ど
れほどの規模が適正か」を検討すると、自ずから結論は出てくるはずであ
る。
そう考えると、ほとんどの地方議会は”定員オーバー”なのかもしれな
い・・・
<日野克彰 プロフィール>
・昭和36(1961)年 仙台市生まれ
・早稲田大学法学部を経て(中退)、東京大学法学部卒
・日本IBM、(株)聘珍樓、予備校講師(現代文等)
・平成11(1999)年 豊島区議会議員に初当選
・平成15(2003)年 二期目当選
電子メール: hino-katsuaki@u01.gate01.com
ホームページ: http://hw001.gate01.com/hino-katsuaki
(4月10日頃に開設予定)
◆ひとこと
ここで紹介された話は地方議員に限らない。国会議員についても全く同
じだ。今夏の参院選をはじめ、選挙の時に議員を選別する大変いい視点を
提供してもらえたと思う。ただし、この視点を有効に使うには、私たち自
身が普段から政治家の行動をよく見守っておくことが求められる。
(加藤 秀樹)

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2.《第80回「J.I. フォーラム」の報告》
保育所は「雇用」「女性」だけの問題か?
~”乳幼児教育”が日本の将来を致命的に左右する !!~
「保育所」は、子どもが人として生涯の土台をつくる最初の社会、教育
の原点です。しかし、これまで保育所は、働く母親のための便利な施設と
いう捉え方で利便性のみ追求されてきたようなところがあるのではないで
しょうか。
第一部では、今の保育がどんな問題を抱えているのか、今後どういう保
育をめざすべきか、その質はどうあるべきかなど、保育現場に根ざした議
論が交わされました。
「政府は『最小コストで最大のサービス』『良質なサービス』を掲げてい
るが、そこでは保育の質の中身に一切言及されておらず、保育というもの
を徹底してサービスという視点からだけでとらえている点が問題。」(バ
オバブ保育園ちいさな家園長 遠山洋一氏)
「今、公立保育園の民営化がブームになっている。各自治体でコストダウ
ンができていいということで首長の政策の目玉として掲げ、大変性急な進
め方をしているところもあるので『保育園を考える親の会』で『民間委
託・民営化に求められる最低条件10か条』をまとめた。」(保育園を考え
る親の会代表 普光院亜紀氏)
「昨今注目されてきている母親の育児困難現象の背景には、現代社会の歪
みが全部ツボのように集まっている。母親自身のメンタルの問題も当然な
くはないが、それ以上に夫であるパートナーの働き方の問題(が重要)、
そうなると、雇用問題につながる。」(恵泉女学園大学教授 大日向雅美
氏)
「日本保育学会のある発表で『笑わない子どもたち』がとりあげられたが、
自分が直接係る子どもたちをみていると『もっとのびのび体を動かせたら
いいのではないか』『もっとにこっと笑いあったら温かい雰囲気の中で過
ごせのではないか、そういうことがとても大事ではないか』と感じること
が多い。」(江東区子ども家庭支援センターみずべ地域ネットワーク主任
新澤拓治氏)
「事業所内保育所『カンガルーム汐留』開設にあたり、子育て社員の問題
は、1企業の問題ではなく、企業の連携により子育て環境を改善していこ
うという考え方に基づき、自分たちの定員枠の一部を他企業に開放し
た。」(資生堂人事部課長 安藤哲男氏)
第二部では、乳幼児の”育ち”の改革なしに社会の繁栄はありえない、日
本の一番基本的な政策に直結するという人間の原点を見据えた上で、政策
的な議論が交わされました。
「諸外国から児童福祉専門家が来て子育ての現場をみると、『日本の保育
所は立派ですね。でも、保育所以外何もないですね。』と皆同じことを言
う。これまで政府としてやってきた仕事と子育ての両立の支援ですらまだ
まだ都市部では足りないが、それだけではなくもっと根本的な問題から
(対策を)いろいろやっていかなければならない。」(厚生労働省少子化
対策企画室長 吉岡てつを氏)
「吉岡氏の資料によると、社会保障給付費全体(81兆4,007億円)に占め
る児童・家族関係費は2兆9,890億円(3.7%)、これが日本の現実。この3.
7%をせめて5%にすることが自分の仕事だと思っている。これは社会全体
が子育て・家族の問題に向けている関心度で、日本の社会の価値観を象徴
している数字。」(東京大学大学院教授 汐見稔幸氏)
「次世代育成支援対策推進法は、子育てに対して両親ではなく、従来のよ
うな保育専門家でもなく新しく参入すべき組織=企業をはっきり指定して
おり、しかも、男性、女性という区別を否定した前提の上でつくられてい
る点が大変興味深い。」(お茶の水女子大学学長 本田和子氏)
「今まで育児休業=ブランクという考え方だった。でも、そうではなく、
地域の人たちと初めて交流する機会で、勉強、NPO活動などもできる時
間=ブラッシュアップの時間。そして、戻ってきた時には、その人にとっ
て今までにない付加価値をもち、幅の広い人間に育ってくるし、会社の後
輩育成に非常に役に立つ。」(資生堂経営改革室次長 山極清子氏)

当日は、日本社会の将来に大きな影響を及ぼす”乳幼児教育”について、
第一部・二部を通して幅広い視点から熱い討論が交わされました。子育て
の問題は女性、子どもだけを対象とされがちですが、今回の議論で男性も
含めいろいろな立場の方が参加したことによって、ようやく社会の構造改
革につながるスタートラインにたてたのではないでしょうか。
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3.《第81回「JIフォーラム」のご案内》
外国人から見た日本の政治
-時代の変わり目を迎えている日本の取組みを外からの目で語る-
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構造改革が叫ばれる社会システムの劣化、少子高齢化、イラクへの自衛隊
派遣。21世紀初頭の日本は、「時代の転換点だった」と後世、語られる
のではないでしょうか。そんな日本社会を、外国人はどう見ているのでし
ょうか。そして、これまでの日本の憲法、外交などのあり方や経済の枠組
みの変わり目、そして私たちの暮らしぶりを、どう見ているのでしょうか。
日本で暮らし、この国をよく知っている外国人ジャーナリストやビジネ
スマンのジェームス・ワグナー氏、ジョナサン・ルイス氏、ピーター・D・
ピーダーセン氏、スベンドリニ・カクチ氏をお迎えし、日本の政治や日本
人を語っていただきます。
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日 時  :平成16年3月30日(火)
会 場   :銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演  :午後6時30分(開場:午後6時00分)
討論者  :オ・デヨン(韓国)
ジェームス・ワグナー(米)
ジョナサン・ルイス(イギリス)
ピーター・D・ピーダーセン(デンマーク)
コーディネーター :山田厚史(朝日新聞社経済部・アエラ編集部)
主 催   :構想日本
定 員  :160名
参加費  :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
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参加希望の方は、下記のメールアドレスにお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
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参加ご希望の方は、誠に恐縮ですが3月29日までに出欠の是非を
お知らせ願います。
お問合せ:構想日本・西田(電話03-5275-5607)
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