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【No.17】☆★J.I.フォーラム速報「心のケアをどうするか」★☆

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☆★J.I.フォーラム速報「心のケアをどうするか」★☆ 2001年10月24日開催
「メディアの取材がPTSDを悪化させます。池田小児童殺傷事件のときは、メデ
ィアに対しスライドを使ってレクチャーしました。メディアも(あなたたちを)守
っているというメッセージを送ることが大切です」金吉晴氏
※ このコーナーは毎月開催のJ.I.フォーラムの模様をお伝えしていくものです。
昨日開催のJ.I.フォーラムでは、近時注目のPTSD(心的外傷後ストレス障
害)を例に、「心のケア」について話し合いました。
■ヘネシー澄子さん(アメリカで20年来ソーシャルワークに取り組む。2000年4
月より東京福祉大学にて実習担当主任教授)
「心のケアが遅れるほど回復は難しくなります。米スクール・キル(小学校での発
砲事件)のときは専門家チーム(CRT:crisis response team)が現地に赴き、3
日目から親子のカウンセリングをしました。クマのぬいぐるみで腹話術をしながら、
安全に戻ったと伝えるのです。そっとしておいてくれ、という日本の対処法には懸
念をもっています」
続いて、
■ 金吉晴氏(国立精神・神経センター 精神保健研究所 成人精神保健部室長)
ベトナム帰還兵のケースや日本の某児童殺傷事件を例に、「終わらない苦痛」の実態
を紹介。トラウマを外に投影して再体験してしまう、心にバリアを張り外界に敏感
に反応してしまうといったトラウマ症状を説明しました。
司会役を努めた、
■ 加茂登志子さん(東京女子医大助教授・神経精神科医局)
PTSDは、「災害や事件事故による急性ストレス障害が4週間以上続いた場合の症
状」。「なるべく早く介入することで、PTSDに進行する人を全体の6割から1割
に抑えられるのです」。
国や自治体の取り組みを紹介した、
■ 梅本愛子さん(厚生労働省心の健康づくり対策官)
「政府が本格的に心のケアに取り組んだのは平成7年の阪神大震災から。全国600
の保険所が地域ケアの核となり、精神保険福祉センターが統轄するという形。アメ
リカのCRTのような組織は、残念ながらまだありません」
■ 取り組むべき課題
「早期ケアと社会的サポートが大事」と4人が強調。災害時や事件時のメンタルケ
アのマニュアルは、自治体でも揃っておらず、いざというときの対応もばらばらだ
そうです。
他に、
□CRTの発足・準備、
□専門家研修の必要性、
□地域ネットワークの充実、
□心のケア教育の普及、
□取材ガイドライン制定(アメリカでは窓口gate keeperとなる1人を通さないと
取材ができない)
が挙げられました。
■ JIスタッフ後記
「赤ちゃんと親の愛着が、トラウマに強い心を作る」というヘネシー澄子さんの最
後のコメントが印象的。心に傷を抱え、葛藤や孤立感に苛まれる人々は、日本には
かなり多いと思います。未曾有の事件・事故が続々と起こるこうした時代にこそ、
身近な所で心のケアを受けられる社会にしたいと感じました(JIスタッフ丸)」
■ 心のケアについては
厚生省大臣官房障害保健福祉部精神保健福祉課 TEL 03(3503)1711
関連施設・団体として国立精神・神経センター精神保健研究所、日本精神保健福祉
士協会などがありますが、相談窓口ではありません。個人の相談や連絡は、各自治
体の保健所や精神保健センターまでお願いします。
■次回フォーラムは11月27日「日本のベンチャーを考える」(仮題)。ベンチャー
後進国の日本における起業家たちの活動とその可能性を議論します。
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構想日本メールニュース No.17 2001/10/25号
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