【No.182】根底からの国会の改革を考えよう!
2005.01.21

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根底からの国会の改革を考えよう!
JIニュースNo.182  2005.1.21
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■■ 目次 ■■
1.《根底からの国会の改革を考えよう!》
2.《第91回「J.I. フォーラム」のご案内》
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1.《根底からの国会の改革を考えよう!》
-何故スケールの小さな議論しか出来ないのか?-
構想日本政策委員   丹治 幹雄

インド洋の津波で15万人を超える人々が亡くなった。とても痛ましいこ
とだが、どうも各国政府は国連での地位向上に向け資金拠出合戦をしてい
るかのようだ。戦前には、我が国にも欧米に対峙するアジアという世界観
を持ち、関東軍の参謀将校として満州事変を引き起こした(つまり事の是
非は別にしてアジアの自立というスケールがあった)石原完爾のような人
間がいたのに、どうなってしまったのか?先日も、筆者はローマクラブに
深く関わり、その後持続可能な未来を目指す人々を励まし、世代や文化の
掛け橋になりたいと世界賢人会議ブタペストクラブを創設したラズロー氏
を垣間見る機会があったが、哲学者であり一方で音楽家である氏のスケー
ルには感動せざるを得なかった。元々天才ピアニストでありながら、地球
の持続的な成長とそれを支える理論(物理学)にも思いを至すという懐の
深さは、最近の知識人といわれる人々にはなかなか見られない。
考えてみれば、そもそも国家の進むべき道を決める政治が、益々矮小化し
ていることに愕然とする。これは二大政党制を目指す二つの政党が、議席
を増やすために様々な勢力を寄せ集めた結果、区別がつかなくなっている
ことも原因だろう。だが、先日構想日本主催で政治資金の関連で国会議員
の方々も交えて討論した際、若手の議員の方々から、「指摘はもっともだ
が我々では変えられない。政府から構想日本などを含めた審議会でも開い
て、提案して欲しい。」との発言があったことに、現実が象徴的に現れて
いる。
最初は国士として志を持って国会に入ってくる議員の方々も、徐々に職業
としての政治という現実の下で議席を確保するため特定の勢力と癒着し、
矮小化していく。我が国有権者は、このことに気づき嫌気が差し、政治に
対する関心が薄れる。すると益々限られた国民を代弁する政治が行われ、
改革と言っても、年金一つとっても、或いは財政の問題をとっても、何一
つ本質的な議論は行われず、国民と政治は大きく乖離していく、というの
が実態だ。
我々は、欧米に由来する代議制民主主義を当然の前提とし、イギリスの二
院制、議院内閣制を踏襲しているが、これが果たして本当に我が国の政治
風土に相応しいものなのか、一度この原点から考え直してはどうだろう
か?今の制度を前提にした、大統領制だとか、参議院の見直しだとかが議
論されるが、もっと根本から考えてみたい。

矮小化したスケールの小さい議論しか出来ない今の国会を見ると、現状の
選出形態で国民の代表者を選ぶこと自体間違っているのではないかと感じ
られるのだ。これまでの社会の仕組みが機能しないのなら、思い切って変
えるために、クォータ制で半分女性にしてみるとか、参議院を廃止してみ
るとか、国会議員の人数を100人にしてみるとか、逆にもっと幅広い国
民の声を吸い上げるために、自治会長くらいの数で国会議員を選んで、こ
れを職業でなく資格にして、議会は夜間開催、議案への賛否はインターネ
ットで行って、投票したら一回1万円の謝金とか、様々考えられるのでは
ないか?憲法改正というとすぐに9条に議論が行くが、国権の最高機関の
話も重要だ。
政治も、あくまで有権者という市場を対象にした事業だと考えれば、企業
の経営のような発想も必要になる。企業経営は、常に市場の変化に従って
変わっていく必要がある。変化が出来なければ淘汰されるのだ。だとすれ
ば、政治の仕組みも思い切って変えてみてはどうだろう。そのような変化
ある環境の中で、若者達から思い切った世界観を持った提案が出て来るの
ではないだろうか?
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2.《第91回「J.I. フォーラム」のご案内》

教育現場に対する市町村長の熱い思い!
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構想日本は、全国の改革派市町村長106名と共に、教育現場の創意工
夫を生かすための「教育行政改革」の提言をまとめました。
不登校、学級崩壊、学力低下など、日本の教育は問題が山積しています。
特に、公立の小中学校レベルでの問題は深刻です。この深刻な状況をなん
とかしようと、現場(=保護者、住民、学校、市町村)で様々な試みが見
られています。しかし、こうした試みも、必ずと言っていいほど、「教育
行政の壁」にぶつかっています。今回の提言は、予算や人事などを通した
国のコントロールの壁を破ろうというものです。
有志の市町村長に全国から駆けつけて頂き記者発表を行い、続いてフ
ォーラムではこれらの方々の教育に対する熱い思いを話して頂きます。
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日 時:平成17年1月25日(火)
会 場:銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演:午後6時30分(開場:午後6時00分)
※記者発表は18時から行います
討論者:五十嵐勇(千葉県本埜村長)石田芳弘 (愛知県犬山市長)岡村幸四
郎(埼玉県川口市長)木下博信 (埼玉県草加市長)佐竹敬久(秋田県秋田
市長)高橋 操(千葉県四街道市長)西寺雅也(岐阜県多治見市長)福嶋
浩彦 (千葉県我孫子市長)穂坂邦夫(埼玉県志木市長)松島貞治(長野県
泰阜村長)森 貞述(愛知県高浜市長) 他多数

フォーラム参加費:2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料で
す)
懇親会参加費:3,500円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで懇親会を開催いたします。事前申込のみ承ります。
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参加ご希望の方は、1月24日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
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お問合せ:構想日本・西田(電話03-5275-5607)
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