【No.205】「未来の有権者」を育てる教育は「大人」の教育でもある
2005.07.01

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JIメールニュースNo.205  2005.7.1発行
「未来の有権者」を育てる教育は「大人」の教育でもある

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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【「未来の有権者」を育てる教育は「大人」の教育でもある】
2.【J.I. Action Summary】
3.【第97回「J.I. フォーラム」のご案内】
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1.【「未来の有権者」を育てる教育は「大人」の教育でもある】
~東京都議選の「学校模擬投票」実践レポート~
構想日本 政策スタッフ 伊藤 伸
「書いているのは良いことばかり。そりゃ『横領します』とは書けないも
んな」これは、学校で行なった模擬選挙の中での生徒の意見です。
現在、東京都議会議員選挙が行なわれていますが、投票率の低下、「大
人」の政治離れが深刻になっています。その中で、NPO法人「ライツ」で
は、中高生のうちから選挙を身近なものにしてもらおうと、「未成年模擬選
挙」を実施しています。(詳細はライツホームページをご覧下さい
http://www.rights.or.jp/ )
先日私は、「都立北園高校」と「玉川学園高等部」の授業で行なわれた模
擬選挙を見学に行きました。
そのやり方は、授業の中で各党のマニフェストや新聞記事、選挙公報を読
み比べ、議論をした後に実際の候補者名を書いて投票をするというものです。
両校とも、実際に選挙で使用する投票箱を選挙管理委員会から借りて、本番
に近い雰囲気で行なわれました。
その際の生徒同士の会話の一つが冒頭のものです。他にも、「これだけで
は選べないよ」「無料化なんて絶対無理。お金ないじゃん」「プロフィール
くどい。居住地まで書かなくても良い」「どの人もこれっていう理念がない
よね」などの声が聞こえてきました。
授業後、生徒に感想を聞いてみると、
「こういう授業は面白い」「政治ってわからないということがわかった」
「今回初めて親に選挙の話をした。でもまったく反応なかった」「20歳にな
ったらちゃんと選べるのかなー」。
これらの高校生の意見を聞いてどう感じますか?
最近の低投票率を若者のせいにする傾向がありますが、政治や選挙が私た
ちの生活に密着したものだということを、そもそも大人が子供に教えている
でしょうか。授業を見ていて、「高校生は十分考えられる」と痛切に感じま
した。ただ、適切な教育環境を与えられていないために、政治について考え
るきっかけもなく、したがって関心も育たないのだと思います。
「誰に投票するか」じっくり考える大人がどれだけいるでしょう。授業中
の生徒の真剣な態度が多くの大人にもあれば、選挙への捉え方がもっと能動
的になるのではないかと感じました。
学校や家庭・地域における「政治教育」「公民教育」をもっと取り入れて
いくことは、子供だけでなく、大人の教育にも繋がると思いました。
「20歳になったらちゃんと選べるのかなー」
この不安を解消するのは大人の責任です。

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2.【J.I. Action Summary】
■構想日本の6月の主な活動状況■

1.国と地方(「三位一体」改革)
○『ウェッジ』7月号の「羅針盤」で、国の事業チェックの必要性をアピー

・「半分の予算でも国は運営できる」
○自治体の「事業仕分け」作業の準備
・次回は、横浜市の「福祉事業」を対象に実施(9月上旬を予定)
○地方交付税制度のあり方(中長期)に関する調査・検討
・「国と地方の税制を考える会」次回会合(8月下旬)で提示。

2.公職選挙法改正
○プレスリリース「公開討論会、マニフェストをきっかけに、公職選挙法を
改正しよう」
・選挙期間中の公開討論会の開催自由化、インターネットを使った選挙運動
の解禁、マニフェスト使用の拡大(首長選挙でも使用、配布場所の自由化)、

3.中小企業政策
○第5回JC-JIフォーラム「日本の再生は、中小・地方から!」開催(6
/17)
・JCメンバーへのアンケート結果をもとに、ゲストの鳥羽博道氏(株式会
社ドトールコーヒー代表取締役社長)のお話を交え議論。

4.公会計
○「自治体革新の具体化研究会」キックオフに向けた準備(8月上旬予定)
・自治体が行財政改革を進めていく上で、実際に使える具体的かつ有効な
手法を取得する場(約10自治体が参加)

5.国会議員アンケート
○第14回実施中:『郵政事業は今後、どうなることが良いのでしょうか?』
・郵政事業のあり方、国の関与の是非、など(近々、結果公表)。

上記のほか、「農業政策」、「公益法人制度改革」、「年金制度改革」等の
政策プロジェクトが進行中。
文責:政策担当ディレクター 冨永朋義
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3.【第97回「J.I. フォーラム」のご案内】

『ローテクベンチャー』で日本再生!
─ 地場産業・中小企業が元気になってこそ、日本は元気になる ─
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「日本の地場産業は時代遅れだ」という経済の専門家も多くいますが、本
当にそうでしょうか?
先端技術や、海外でジャパン・クールともてはやされるデザイン・アイ
デアの多くが、実は地場・伝統産業で蓄積されてきたものです。ここに日本
の底力があります。
地場産業の製造に関わる、漆器の町・山中町長の田中 實さん、毛筆で有
名な熊野町の竹森 臣さんと、手仕事をファッショナブルに生き返らせてい
る田中陽子さんとともに、伝統・技術・創意などについて語っていただきま
す。
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日 時 : 平成17年7月26日(火)
会 場 : 銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
ゲスト : 田中 實氏(石川県・山中町長、漆器の町)
竹森 臣氏(竹宝堂代表取締役社長、広島県・熊野町 他
コーディネーター :
田中陽子氏(クラフトショップ・ゆずりは店主、青森県・十和
田湖畔)

主 催 : 構想日本
定 員 :160名
フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   :3,500円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで懇親会を開催いたします。
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参加ご希望の方は、7月25日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
—————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607

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