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【No.223】検定制度が「教育の多様化」(各学校による選択)をさまたげている

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JIメールニュースNo.223  2005.11.4発行
検定制度が「教育の多様化」(各学校による選択)をさまたげている

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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【検定制度が「教育の多様化」(各学校による選択)をさまたげている】
2.【J.I. Action Summary】
3.【「J.I. フォーラム」の出版に関するイベントのご案内】
*みなさんのご意見をお待ちしています(800字以内でお願いします)。
info@kosonippon.org
頂いたご意見は、バックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲
載しています。 http://www.kosonippon.org/mailnews/log.html
不掲載をご希望の場合は、必ずその旨を明記して下さい。
また、氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。
イニシャル、匿名、ハンドルネーム使用の場合は必ず明記して下さい。
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1.【検定制度が「教育の多様化」(各学校による選択)をさまたげている】
構想日本政策スタッフ 喜多 豊
「Aという物質、Gという物質、Cという物質、Tという物質」
これは、高校の教科書「生物I」に実際に載っている記述です。何のことだ
か、わかりますか? 載っているのは、「遺伝」に関するページです。
もともとは「アデニン、グアニン、シトシン、チミン」と正式な名称で書か
れていたものが、検定によって表現を修正されてしまったのです。「アデニ
ン」というれっきとした名前をもっている物質のことを「Aという物質」と
学ばなくてはならない理由とは、いったいどのようなものでしょうか?
検定を担当した教科書調査官の見解は、学習指導要領に照らして「羅列的な
取り扱いはしないということにより、不適切である」というものです。
2003年夏に公開された教科書検定の資料のコピー(高校教科書「生物
I」5冊分・B4で合計1000枚以上)を分析した長谷川眞理子・早大教
授のまとめによると、検定意見がついたのは921箇所。その検定理由の内
訳は以下のとおりです。
誤りに関連する指摘 ……………7.8%
表現の修正を求めるもの ………54.8%
内容に制限を加えるもの ………35.2%
その他 …………………………2.2%
この数値を見れば、検定意見の大半が「誤りを指摘する」ことよりも、「表
現や内容をコントロールする」ために用いられていることは明らかです。そ
の割合は、9割にもおよびます。
一方、海外には、スウェーデンやイギリスのように、初等教育(小学校)段
階の教科書から自由につくれる国もあります。あるいは、フランスのように、
できあがった教材を認定委員会が評価し、教科書リストを作成している国も
あります。
フィンランドでは、1992年に検定制度が廃止されています。
教科書検定は、当然あるべき制度ではありません。
いずれにしても、先に引用したような滑稽なほどに非合理的な検定の結果、
生徒の興味が低下し体系的な授業がしにくくなっていることは、多くの関係
者が指摘しているところです。検定がなくなっても、第三者が評価した教科
書リストによる推奨のしくみを導入すれば、レベルの低い教科書が選ばれな
いようにすることは十分に可能です。
構想日本の「教育行政改革」提言(2004年6月発表)においても、「教
科書検定の廃止」は重要な柱のひとつです。ぜひご意見をお寄せください。
(「教育行政改革」提言については、
http://www.kosonippon.org/prj/edu/ でご覧いただけます。)
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2.【J.I. Action Summary】
■構想日本の10月の主な活動状況■

1.国と地方(行財政改革)
○「事業仕分け」、いよいよ国レベルで実施!
・これまでの実績(12自治体で実施)を評価し、小泉首相が与党に
検討を指示( http://www.kosonippon.org/doc/?no=234 )
○次は千葉県、滋賀県高島市で実施(11月)

2.教育行政改革
○教科書検定制度の問題点について調査中。
・検定プロセスや検定(意見)内容の実態(事例収集)
3.国会議員アンケート
○「選挙運動のあり方」について( http://db.kosonippon.org/ )
・今回の総選挙で効果が大きかったと思う選挙運動、公職選挙法の
規定に関する是非、等
4.その他
○「ポリ吉ブログ」スタート( http://blog.kosonippon.org/ )
・構想日本のマスコット「ポリ吉」が、国会への訪問記や政策づくりの
エピソード(表も裏も)などをお伝えします。

(文責:政策担当ディレクター 冨永朋義)
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3.【「J.I. フォーラム」の出版に関するイベントのご案内】
本書の趣旨に共鳴した都内書店のご協力を得て、以下の通り出版記念特別講
演会を開催いたします。
ぜひ、本書をお買い求めいただき、本書に登場する講師陣によるプレミアム
講演をご聴講いただきたく、ご案内申し上げます。
1)日時 2005年11月12日(土)19:00~21:00
会場 紀伊國屋書店新宿南店 サザンシアター
講師 川勝平太氏、畠山重篤氏
講演テーマ「自然と文明から日本を考える」(仮題)
2)日時 2005年11月21日(月)19:00~ 20:30(予定)
会場 三省堂書店神田本店 8階特設会場
講師 養老孟司氏
講演テーマ「都市化と現代人の脳」(仮題)
3)日時 2005年12月21日(水)19:00~ 20:30(予定)
会場 明治大学ホール
講師 田中康夫氏、蟹瀬誠一氏
講演テーマ「今、日本には構想が必要だ!」(仮題)
4)日時 2005年12月22日(木)19:00~20:30(予定)
会場 八重洲ブックセンター本店 8階特設会場
講師 山折哲雄氏
講演テーマ「日本人と信仰・入門編」(仮題)
●イベント参加のお申し込みは水曜社販売部(tel03-3351-8768)へどうぞ。
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発行:構想日本      発行責任者:加藤秀樹
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