【No.225】参議院は必要なのか
2005.11.18

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JIメールニュースNo.225  2005.11.18発行
参議院は必要なのか

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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【参議院は必要なのか】
2.【お知らせ】
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1.【参議院は必要なのか】
-国民の主権をまっとうできるしくみを!-
構想日本政策委員 丹治 幹雄
このところ選挙や政治の報道を見ていて本当に国会議員が国民の声を代弁し
ているのか、疑問に感じる。これはもちろん政治家自身の能力の問題もある
のだろうと思うが、そもそもしくみに問題があるのではないか?

国会は国権の最高機関であり、そのメンバーを決定する方法を決めているの
が公職選挙法だが、これがとてもしばりが強いために、結果として有権者が
候補者を選択するために必要な活動を行えないことになっている。選挙期間
中の公開討論会の開催の制約などがそのいい例だが、このような点を取り上
げて、構想日本も政治資金の監視を厳しくしつつ活動をより自由にするよう
に、この法律の改正を訴えてきた。

この制度の改正は当然行われるべきだが、より根本に立ち返って考えると、
そもそも二院制とか一億2千万の国民に対して数百人の国会議員とかいう、
欧米のしくみ自体が、農耕民族である我々に合っているのか、政治が社会の
できかたと深く関連すると思われるだけに、今一度よく検証してみる必要が
あるような気がする。

もっと国民の声を反映するために国会議員の数を増やして、自治会長がネッ
トで法案に関して投票するとか、あるいは逆に100名程度の議員にすると
か、また職業政治家ではなく、自らの本業を持つ人々が、最低限の報酬で国
民に奉仕するしくみなども考えられるのではないか?など、荒唐無稽と思わ
れることも含めて議論したい。

今回の衆議院選挙は、与党の重要な法案に参議院が反対したから解散したこ
とで行われたが、これで民意が示されたから今度は参議院も賛成というのは、
どうも納得感がない。両院が同じ結論になるのであれば、参議院など必要な
いではないか?

そもそも選挙方法ですらよく似ているので、参議院の存在意義は極めて不明
確だ。今一度選挙方法をまったく新たなものにするなどを検討すべきであり、
その一つにはクォータ制度(議員の人数枠を男女の比率に偏りが無いよう割
り当てる)の導入なども考えられると思う。また、独自の権限を付与するこ
とも一つの選択肢で、たとえば決算案の議決権を参議院に与えるとか、憲法
改正の発議権を与えるとかも考えられる。

教科書的な民主主義のしくみをただ追従するのではなく、わが国の社会に合
ったしくみをそろそろ根本から考え直す時期に来ているような気がする。

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2.【お知らせ】
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本書の趣旨に共鳴した都内書店のご協力を得て、以下の通り出版記念特別講
演会を開催いたします。
ぜひ、本書をお買い求めいただき、本書に登場する講師陣によるプレミアム
講演をご聴講いただきたく、ご案内申し上げます。
・ 日時 2005年11月21日(月)19:00~ 20:30(予定)
会場 三省堂書店神田本店 8階特設会場
講師 養老孟司氏
講演テーマ「都市化と現代人の脳」(仮題)
・ 日時 2005年12月21日(水)19:00~ 20:30(予定)
会場 明治大学ホール
講師 田中康夫氏、蟹瀬誠一氏
講演テーマ「今、日本には構想が必要だ!」(仮題)
・ 日時 2005年12月22日(木)19:00~20:30(予定)
会場 八重洲ブックセンター本店 8階特設会場
講師 山折哲雄氏
講演テーマ「日本人と信仰・入門編」(仮題)
※イベント参加のお申し込みは水曜社販売部(tel03-3351-8768)へどうぞ。
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