【No.232】国の「事業仕分け」、「公開」がカギ
2006.01.13

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JIメールニュースNo.232  2006.1.13発行
国の「事業仕分け」、「公開」がカギ

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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【国の「事業仕分け」、「公開」がカギ】
2.【第102回「J.I. フォーラム」のご案内】
3.【お知らせ】
*みなさんのご意見をお待ちしています(800字以内でお願いします)。
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載しています。 https://www.kosonippon.org/wp-manager/mailnews/log.html
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1.【国の「事業仕分け」、「公開」がカギ】
構想日本 政策担当ディレクター 冨永 朋義
昨年末に『行政改革の重要方針(以下『重要方針』)』が閣議決定されま
した。その中で、構想日本が行ってきた「事業仕分け」を、国レベルでも実
施することが明記されています
( https://www.kosonippon.org/wp-manager/doc/?no=234 )。
「事業仕分け」とは、自治体職員と外部の者が議論しながら事業の要・不
要などを仕分ける作業で、平成14年から、「明日の地方財政を考える会(地
方自治体有志職員の研究会)」や「日本ニュービジネス協議会連合会」等と
協働で、14の自治体(新潟県など9県と横浜市など5市)で実施してきまし
た。
その作業が、特別会計改革や公務員の人件費改革を進めるための手法とし
て採用されたのです(ちなみに、昨年末に各地の地方議会から、「事業仕分
け」による行財政の効率化を求める意見書が政府に提出されました-北海道
など4道県、北九州市など37市区町)。たとえば、人件費改革の所には、
以下のように書かれてあります。

「…透明性の確保に配慮しつつ民間関係者等の意見を聴く場を活用しながら、
事業の要否及び主体について仕分けを行い効率化を図り…その結果を定員の
削減に反映させ…。」
国の「事業仕分け」の成否は、まず”公開”で実施できるかどうかです。
官僚や与党の一部にその2文字に対する強い抵抗があったようで、『重要
方針』では、”透明性の確保に配慮”という抽象的な(巧みな?)表現となっ
ています。議論は非公開・議事録だけ公開、さらには議事録も要約だけ掲載
というような選択肢を残したいということでしょうか…それでは意味があり
ません。
ちなみに、自治体の「事業仕分け」は公開で行っています。事業の必要性
を主張する自治体職員もその要否を厳しく問う外部参加者(他自治体職員、
企業経営者など)も、見られているという意識のなかで真剣に意見を闘わせ
ます。議論をナマで見る住民やメディアは、職員の受け応えの様子などを通
して、どれくらい責任感をもって、どれくらい本気に事業の必要性を考えて
いるのかを肌で感じ取ります。リアルタイムならではの緊張感です。
国の「事業仕分け」の対象は、外交や防衛上の機密事項ではないわけです
から、議論を非公開にすべき理由はありません。また、自治体の作業は公開
で行ってきたのですから、その点からも、当然、国も公開でやるべきです。
これから、与党のプロジェクトチームで具体化の検討が進められる予定で
す。「民の目」による「公開」での事業仕分けが実現するかどうか、是非そ
の動向をウォッチしてください。
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2.【第102回「J.I. フォーラム」のご案内】
小さな政府について一度きちんと考えてみよう
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マスコミなどで「小さな政府」という言葉がただただ使われます。しかし
その割りに、「政府」の範囲は何か、どこでその大きさをはかるのか、政府
を小さくしてどんな社会をめざすのか、など全体像がきちんと整理されない
ままに個々の改革議論が行われています。
与野党の政策責任者とこの分野を代表するオピニオンリーダーに「小さな
政府」とは何か、そのあるべき姿など、TVなどでは語りきれないことを存分
に議論していただきます。
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日 時  : 平成18年1月31(火)
会 場   : 日本財団2階・大会議室 港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
( http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html )
開 演  : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
ゲスト  : 井上義久(衆議院議員・公明党 政調会長)ご依頼中
榊原英資(慶應義塾大学 教授)
林 芳正(参議院議員・自民党 行政改革推進本部 事務局長)
松本剛明(衆議院議員・民主党 政調会長)
渡辺正太郎(経済同友会 副代表幹事・専務理事)ご依頼中
コーディネーター : 蟹瀬誠一(ジャーナリスト)
主 催   : 構想日本
定 員  : 160名
フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料で
す)
懇親会参加費   :4,000円(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつ
けてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」 港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F
TEL 03-3589-5812
( http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/ )
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参加ご希望の方は、1月30日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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3.【お知らせ】
●構想日本会員の皆様に“構想日本シンクネット会員懇談会”のお知らせ
会員の皆様にはかねてよりご案内いたしておりますが、会員相互の交流の場
として恒例の構想日本シンクネット会員懇談会を下記の通り開催いたします。
「世の中」のことに関して様々な問題意識をお持ちの方どうしの出会いと意
見交換の場として好評。今年も大いにもりあがると思います。
お申し込みがまだの方は1月20日(金)までにお申し出下さい。
■ 日 時:2006年1月24日(火)18:00~20:30
■ 会 場:グランドアーク半蔵門4階「冨士西の間」
TEL:03-3288-0111 東京都千代田区隼町1-1
(最寄り駅)地下鉄/半蔵門線「半蔵門駅」1番出口より徒歩2分
タクシー/東京駅より約10分
http://www.grandarc.com/access/access.htm
■ 会 費:10,000円
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させて頂いた方、2.ホームページで直接購読を申し込まれた方にお送り
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