【No.251】シングルヒット2本
2006.06.02

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JIメールニュースNo.251  2006.6.02発行
シングルヒット2本

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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【シングルヒット2本】
2.【J.I. Action Summary】
3.【第107回「J.I. フォーラム」のご案内】
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1.【シングルヒット2本】
構想日本 政策担当ディレクター
冨永 朋義
構想日本は、提言を言いっぱなしにせず、言ったことを少しでも実現させる
ために、縦横無尽に動き回る団体である。打率はそう高くないが、最近、久
々にシングルヒットが2本出た。今月26日に成立した2つの法律に、構想
日本の提言が盛り込まれたのである。
ひとつは、「公益法人制度改革関連法」、もうひとつは、国の「事業仕分け」
の実施を規定した「行政改革推進法」である(どちらも通称)。
前者は、公益法人の設立について、「官」が公益性ありと判断した団体にの
み法人格を付与する「許可主義」から、法人格は登記のみで付与する「登記
主義」(公益性は別途「民」が審査)へ変えるものである。
これは、構想日本が設立時から主張してきたものだが、今後は、公益性の
認定や法人の情報開示、優遇税制に関する仕組みづくりの議論に移る。
一方、後者は、構想日本が「明日の地方財政を考える会」(自治体有志職
員の研究会)等との協働で、平成14年から15の自治体と行ってきた「事
業仕分け」を、国の事業についても行い、行財政改革につなげていくという
ものだ(行政サービスの具体的内容をもとに、その要否や実施主体を議論、
https://www.kosonippon.org/wp-manager/doc/?no=234 )。昨年来、様々なキャンペーン
を行ってきたが(先月の活動は、下記J.I. Action Summary参照)、現場の
取り組みが国を動かしたわけだ。近々、与党から具体的な作業設計が出て
くると思う。
実は、この2つには共通項がある。それは、明治以来続いてきた「公(益)を
担う主体は官(特に国家)」という意識を変えるということだ。2つの側面で言
うと、「官」の硬直的な”ガンバリズム”(公正・中立が要請されるので/社会
全体への影響が大きいので、これは行政/国の仕事です!という思考)をや
めさせ、「民」は浅野・前宮城県知事がよくいう”お任せ民主主義”から脱却
することである。
公益法人制度改革は、民法施行以来110年間続いてきた「官が公益を決
める」という仕組みを、「民」も公益の実現に主体的に関わる仕組みへ『大転
換』することであり、国の「事業仕分け」は、これも明治以来続いている、国
が全国一律的に公共サービスの面倒を見る仕組みの中で積もり積もった垢
(不要な事業や規制など)を『せんたく』することを意味する。
先人や将来世代にも想いを馳せて、公益とは何か、その担い手として、まず
自分たちでやるべきことは何か、そして政府や自治体が行うべき仕事は何か
を、私たち一人ひとりが、だれかに任せっきりにするのではなく、みずから考
える時期に来ているのだと思う(付言すれば、国民の無関心・甘えは、為政
者──日本の政府・自治体だけではない──にとって一番都合がいい)。
ヒットで出たランナーは、ホームに返さなければいけない。ただ、国の「事業仕
分け」では、簡単にタイムリーヒットは出ないかもしれない。観客の野次も多い
が、とにかくバンドでもデッドボールでもいいから、塁を前に進めたいと思う。
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2.【J.I. Action Summary】
■構想日本の5月の主な活動■
★国と地方(行財政改革)
1.「事業仕分け」キャンペーン
●参議院「行政改革に関する特別委員会」で意見陳述(9日)
・資料・議事録は、構想日本HPのTOPICSからご覧になれます。
( https://www.kosonippon.org/wp-manager/ )
●熱海市役所での研修(19日、市民や市役所職員など約80名が参加)
●国の「事業仕分け」実演(24日@参議院会館)
・対象事業:ニート等の自立支援事業
( http://www.mhlw.go.jp/wp/seisaku/jigyou/05jigyou/27.html )
・司会/省庁職員役:構想日本スタッフ
・評価役(敬称略)
-浅野史郎(慶応義塾大学教授、前宮城県知事)
-穂坂邦夫(地方自立政策研究所代表、前志木市長)、
-川端晴幸(大崎電気工業常務/東商・政治行政改革推進委員会WG座長)
-永久寿夫(PHP総合研究所取締役)
・参観者:国会/地方議員、自治体職員、メディアなど約100名
(実演の模様をHPに掲載予定)
2.杉並区「市場化提案制度検討委員会」に出席(26日)

(文責:政策担当ディレクター 冨永朋義)
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3.【第107回「J.I. フォーラム」のご案内】
懐の深い関係を築こう
~日韓、東アジアの将来にむけて~
今や歴史的なペンネームといえる「T・K生」(※)。その池明観(チ・ミョンクワ
ン)さんは、最近めっきり聞かなくなった言葉ですが、韓国民主化運動の「闘
士」です。その壮烈な体験とそこから導き出された懐の深い思想を、日韓関
係、東アジアの将来にきちんと生かしていきたい。
ヒューマニティによる連帯を訴える池明観さんと、歴史から最近の韓流ブー
ムまで幅広い分野で発言しご活躍の小倉紀蔵さん、隈元信一さんに、日韓
そしてアジアについて”たっぷりとした”話をしていただきます。
※「T・K生」とは、池さんが月刊誌『世界』(岩波書店)で1973年~88年の
15年間、軍事政権を告発し続けた「韓国からの通信」という連載でのペンネ
ーム。
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日 時 : 平成18年6月12日(月)
会 場 : 日本財団ビル2階・大会議室港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html)
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
ゲスト : 池 明観(元東京女子大学教授/
元韓国翰林大学校翰林科学院日本研究所長)
小倉紀蔵(京都大学大学院助教授)
隈元信一(朝日新聞 論説委員)
主 催 : 構想日本
定 員 : 160名
フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   :4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
(http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/)
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参加ご希望の方は、6月11日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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