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【No.323】自然資本力の強化で新しい経済システムの確立を

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JIメールニュースNo.323  2007.10.26発行
自然資本力の強化で新しい経済システムの確立を
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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【自然資本力の強化で新しい経済システムの確立を】
2.【第123回「J.I. フォーラム」のご案内】
3.【第22弾「事業仕分け」のご案内】
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1.【自然資本力の強化で新しい経済システムの確立を】
アミタ株式会社持続可能経済研究所
所長 牧 大介
高知の四万十川流域の古老から聞いた話である。
「戦争中は、米が食べられなくてひもじい思いをした。でも、四万十川のアユ
やウナギは欲しいだけ捕って食べることができた。現在とは比べものになら
ないほど、かつての川は豊かだった」とのこと。つまり、天然のアユやウナギ
という、今となれば簡単に手に入らない高級食材がいくらでも川で捕れたと
いうのが、戦争中のひもじさなのだ。生活の基礎を支えてきたかつての自然
の豊かさが失われ、さらにその減少と劣化が加速しようとしている。これから
私たちが体験するかもしれない食の危機は、戦争中に四万十の古老が体験
したよりも、一層深刻なものとなるではないだろうか。
我々アミタ持続研のスタッフは、常に農林水産業や生物資源の流通に関す
る仕事を行っているため、かなり前からウナギの資源枯渇は時間の問題だ
と認識していた。今年はいよいよヨーロッパのシラスウナギの輸出が禁止さ
れることになり、来年からはウナギ好きの日本人の食卓にも影響を与えるこ
とは必至である。しかしこれは、氷山の一角。森や海の資源の減少と劣化
は、すでにかなり進行してしまっている。
世界的な資源の減少と劣化は、国際市場における穀物、魚、木材の価格の
高騰にも表れている。世界規模で、食料問題は新しい局面を迎えようとして
おり、お金があったら食料や木材を海外から買えるのでそれでいいという時
代はそろそろ終わりを迎えるのではないだろうか。特に世界の天然水産資
源は、これから5年の間に急激に減少することが予測されている。
ロシアは森林資源や水産資源の管理を今年から急激に強化し始めた。中
国は世界中から木材を輸入しながらも、自国の森林の伐採はかなり制限し
ている。周辺の国々が、かなり長期的な資源戦略を策定しそれを実行して
いるなかで、日本には長期的な資源戦略があるようには見えない。
「美しい国」を掲げた安部政権は短命に終わったが、資源政策という視点か
らは、自然が美しく豊かであるということは、極め重要になってきている。食
と住の深刻な危機を回避するためには、これからの10年間、国をあげて、森
・里・海の自然資源の回復に努めるべきではないだろうか。
都市と工業を中心とする資本主義経済は、経済が発達するほど、自然を減
少・劣化させてきた。その一方で、自然の豊かさ自体が持続可能な経済を
支えていく基盤として存在し、それ自体が資本としての性質をもっていると考
える、自然資本主義(Natural Capitalism)という概念が提唱されるようになっ
てきている。現在の短期的なフローを重視する都市・工業中心の資本主義か
ら、長期的なフローを重視しそのために自然の豊かさをもストックとして認識
する資本主義(自然資本主義)へのシフトを、ぜひとも実現させたいと考えて
いる。
過疎と高齢化が加速する農山漁村を無意味な税金のばら撒きで延命させる
ことよりも、自然資本主義という枠組みの中で、投資(投機ではない)の対象
と考えていくことが、自然の豊かさと地域社会の豊かさとを同時に再生してい
く道ではないだろうか。我々(アミタ持続研)では、今そのような枠組みを各地
で模索しているところである。

*牧 大介(まき だいすけ)氏のプロフィール
1974年生まれ。京都大学大学院農学研究科(森林生態学研究室)修了。
三和総研(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)を経て、2005年に行動
する専門家集団・アミタ持続可能経済研究所の設立に参画、同所長に就
任。(株)森林再生システム 取締役を兼務。社会起業家ビジネスプランコ
ンテストSTYLE2003特別賞。農山漁村における事業再生や新規事業の立
ち上げ、自然再生型CSR事業のプロデュースなどを手がけている。著書に
「自然産業の世紀」(創森社,アミタ持続可能経済研究所 著)
〔総合環境ソリューション企業 アミタのホーページ
htttp://www.amita-net.co.jp/index.html 〕
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2.【第123回「J.I. フォーラム」のご案内】
なぜ医師が消えてゆく
~ 地域の医療現場の悲鳴 ~
過去5年間くらいの医療に関する報道を思い起こしてみましょう。医療事故の
多発、患者側がクレーマーになっているという指摘。そして、余っているといわ
れていた医師が実は不足しているという報道もあります。その時々に起こった
ことに関する新聞、テレビ報道では、医療のどこに真の問題があるのかわか
りません。
医療の問題を解決するには様々なことを整理していかなくてはなりませんが、
今回は日本の多くの町で切実かつ、緊急な現実問題である地域医療につい
て考えます。
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日 時  : 平成19年10月31日(水)
会 場  : 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111(代)
(http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html)
開 演  : 午後6時30分(開場:午後6時)
ゲスト  : 河北博文(河北総合病院 理事長)
木戸道子(日本赤十字社 医療センター 女性診療科部 副部長)
熊坂義裕(岩手県宮古市長)
樋口 紘 (岩手県立中央病院 名誉院長)
松原要一(鶴岡市立荘内病院 院長)
コーディネーター : 田辺 功(朝日新聞 編集委員)
主 催  : 構想日本
定 員  : 160名
フォーラム参加費 : 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   : 4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
(http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/)
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参加ご希望の方は、10月30日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
懇親会に     参加する      参加しない
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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3.【第22弾「事業仕分け」のご案内】
~ 埼玉県久喜市 ~
構想日本が2002年から行なっている行政の「事業仕分け」。事業仕分けを予
算編成に反映させた結果、1割程度もの事業を削減できたという具体例もあり
ます。この実績を背景に、実施を希望する自治体が急増しています。
その事業仕分けの第22弾を、人口約7万人の埼玉県久喜市で行ないます。
この事業仕分けは、公開の場で行なうことが大原則です。行政の方、ご自分
の地域を何とかしたいという方、是非関心のある方をお誘いあわせのうえお越
しいただき、喧々諤々の議論をご覧ください。必ず地域再生の大きな参考にな
ると思います。
【日時】平成19年11月3日(土)9:00~17:00
4日(日)9:00~17:00
【会場】久喜市役所 4階大会議室、第4~第6会議室
(埼玉県久喜市大字下早見85-3) TEL:0480-22-1111
【対象】久喜市の一般会計事業(約50事業)
【参加者】事業説明者 : 久喜市役所職員
評価者、コーディネーター :
「明日の地方財政を考える会(自治体有志職員の研究会)」メンバー、
久喜市民(公募選出)、構想日本スタッフ
≪事業仕分けとは・・・≫
・国や自治体の行政サービスについて、予算書の項目ごとにまず要否の議論
をする。
・その上で、実施主体(官か民か、国か地方か)を議論
・「外部の目」を入れる
・「公開の場」で議論する
●これまでの実例をもとにポイントをまとめた、構想日本編『入門 行政の事業
仕分け』(ぎょうせい刊・1,800円)のご注文も下記にて承ります。
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ご参観ご希望の方は、11月2日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
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*お問い合せは、 西田/伊藤まで。TEL 03-5275-5607
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