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【No.328】「地方も大学も受難の時代」を越えて ~『地域再生と大学』より~

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JIメールニュースNo.328  2007.11.30発行
「地方も大学も受難の時代」を越えて
~『地域再生と大学』より~
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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【「地方も大学も受難の時代」を越えて ~『地域再生と大学』より~】

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〔アンケート期間:2007/11/20(火) ~2007/12/03(月)〕
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1.【「地方も大学も受難の時代」を越えて ~『地域再生と大学』より~】
北海道大学教授
濱田 康行
中央公論新社より『地域再生と大学』をこの10月に出版した。
地方も大学も受難の時代だ。それならこの両者が手を組んで“解”を求める
ことはできないか。これが本書出版のモチベーションでありメッセージだ。
編著者である私は、40代の後半に計らずも総長補佐となり、当時はまだ学
内合意のない産学連携の仕事をすることになった。本書はこの10年の活動
の総括でもある。
地方経済はいま、惨憺たる状況にある。本書の第一章で主要な統計は示
しているが、小泉暴風雨の被害は深刻だ。東国原知事のような救世主の
出現したところはともかく、日本の地方はそれこそ藁にもすがりたいし、猫
の手も借りたいのだ。
さて、日本中を見渡してみると、地域貢献なんて意識の片隅にもなくまさに
ノウノウと日を送ってきた機関がいっぱいある。しかも、これらの多くは国の
税金で賄われている、という驚くべき事実に気がつく。
それは大学だが、こちらも実は少しも安泰ではないのである。折しも少子化
であり、定員割れという恐るべき現象は他人事ではないし、予算は減ること
はあっても増えることはなさそうである。普通の企業なら、我社の存在意義
を見直す時が来たと社員全員に檄を飛ばすところだが、大学には社長も意
識高い社員も見当たらない。
それでも希望はある。つぶさに観察すると全国の多くの大学で新しい試み
が始まっている。中には、経営者にも理解されず、仲間もできず孤立無援
で変人扱いされながら頑張っている人もいる。地方自治体でも意識の高い
将来を見据えた哲学のもとに大学との連携を進めるところがある。
もちろん、本書に紹介した運動で日本が救えるというほど、現状は甘くない。
この国は、経済だけでなく、政治、社会、そして文化面においても世界に遅
れをとっている。また、格差問題は様々な分野(都市と農村、都市と地方、
富裕層と貧困層)で深まりをみせ、それが人々の精神的荒廃を生み出して
いる。だから大学が少しばかり先進的になったとて、さしたる事もないのか
もしれないが、少なくともこの国の経済的停滞と、大都市(特に東京)と地
方の格差是正の一手段たりうるのではないか、と思うのである。美しい日
本などという呪文を唱えているより、まずは実践と考えている大学と地域の
人々に本書を読んで頂きたい。

※『地域再生と大学』(濱田康行編著/中央公論新社)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4120038815/

*濱田 康行(はまだ やすゆき)氏のプロフィール
北海道大学教授。1948年神奈川県生まれ。1970年東北大学卒。80年
経済学博士。91年北海道大学教授。2006年より京都大学経営管理大学
院客員教授を兼任。研究分野は金融論、ベンチャーキャピタル、中小企業
金融、協同組織金融など。経済企画庁 (現内閣府)、経済産業省、国土交
通省などで委員を務める。産学連携とのかかわりは北大総長補佐時代から
始まり、北大アンビシャスファンドの設立、文部省 産学連携協力者会議委
員、北海道TLOの設立(現在、取締役)などに参画。他方、大学生協の経
営にも関与し、現在は全国大学生協連合会副会長を務める。
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