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【No.379】首長リレーエッセー(26) 信じるべきは市民の良識

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JIメールニュースNo.379  2008.12.12発行
首長リレーエッセー(26) 信じるべきは市民の良識
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◆◇ 目 次 ◇◆
1.【首長リレーエッセー(26) 信じるべきは市民の良識】
2.【第137回「J.I. フォーラム」のご案内】
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1.【首長リレーエッセー(26) 信じるべきは市民の良識】
奈良県 生駒市 市長 山下 真
人口も経済も財政も縮小し少子高齢化と社会保障費の増大が進む現在、
地方自治体の首長は、住民に痛みを求めることはあれ、夢を語れること
はあまりない。選挙で選ばれる首長は誰しも痛みを求めることはしたく
ないが、それをしなければ持続可能な自治体経営はあり得ない。そんな
場合、私は市民の良識を最後の拠り所としている。「している」という
より、「それ以外にすがるものがない」というのが実際のところだが。
バブル経済の頃は潤沢な税収を背景に、バブル崩壊後は景気対策とし
て、はたまた選挙の集票目当てに、国も地方も様々なバラマキ施策を実
施してきた。本市でも、70歳以上の全高齢者に対する15,000円
の交通費助成、60歳以上の市民を対象とする直営浴場での無料入浴な
どの福祉施策、見方を変えればバラマキ施策が行われてきた。来年4月
からこれらを見直す予定でいるが、利用者や一部議員からは「福祉切り
捨て」という厳しい声を頂いている。交通費助成の受給者に対し、制度
見直しに関するアンケートを実施したところ、72%の方が反対を表明
された。
ただ、受益者の声が市民全体の声とは限らない。むしろそうでないこ
との方が多いというのが私の実感である。パイ全体が小さくなる中で、
パイの分け前が少ない人はパイの公平な分配により一層敏感になってい
るのかもしれない。いや、市民はそのような個人レベルの得失で物事を
捉えているのではなく、少子高齢化、財政縮小という現実をきちんと認
識し、持続可能な行政運営を強く求めているのかもしれない。前述のア
ンケートで、受給者の中でも24%が見直しに賛成だったということが
それを物語っているのではないか。
行政には声の大きい市民の声しか届かないので、ともするとそれが市
民全体の声と認識してしまうきらいがある。しかし、行政と深い関わり
のない市民(実際にはそうした市民の方が数は圧倒的に多いのだが)の
声はなかなか行政に届かないので、行政はそうした声が存在しないかの
ように錯覚してしまう。しかし、実際は、存在するが表に出ていないだ
けであることが多いのではないか。こうした利害に基づかないいわゆる
サイレント・マジョリティの声(私が「市民の良識」と呼ぶものはこれ
に近い)をしっかり把握して行政を進めないと、思わぬところでしっぺ
返しを受けることがあるように思う。
考えてみれば、国民に痛みを求めた小泉元首相の人気が今でも高く、
国民に2兆円の大盤振る舞いをしようとしている麻生首相の人気が低い。
麻生首相も予想外だったろうと思う。国民は目先の利害だけで自分たち
のリーダーを決めるわけではないということの証左と言えるかもしれな
い。
民主主義は市民の良識に信を置く制度である。民主主義はポピュリズ
ムであるという批判も聞くが、現在、これに勝る制度は思い当たらない。
民主主義はときに誤った方向に政治を持って行くこともあるが、表現の
自由と批評の文化がしっかり根付いていれば、軌道修正の力を内部に秘
めていて、本来落ち着くべきところにきちんと政治を導いてくれると思
いたい。民主主義の力を高らかにうたいあげたオバマ次期大統領の勝利
演説を聞いて、改めてそう感じた。
*山下 真氏のプロフィール
1968年山梨県生まれ。
東京大学文学部フランス語学科フランス文学科卒業。
朝日新聞社入社、尊敬する弁護士と出会い弁護士になることを決意し、
同社を退社。その後、京都大学法学部3年次編入学。同学部卒業後、
1998年司法修習生(第52期)。2000年弁護士登録(大阪弁
護士会)。弁護士活動のかたわら市民団体の代表としても活躍し、
生駒市長選挙立候補を決意。2006年1月初当選。
同年2月生駒市長就任、現在に至る。
生駒市ホームページ:http://www.city.ikoma.lg.jp/
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2.【第137回「J.I. フォーラム」のご案内】
国民あげて国の無駄撲滅を!
~熱い政治家たちの闘い~
景気悪化を理由に、道路特定財源の一般化、公共事業の抑制などの政府決定
が次々にひっくり返されています。しかし、こんな時だからこそ、税金を有
効に使わないといけないし、カンフル注射的な公共事業よりも本当の地域振
興をしないといけない。こんな思いをもっている政治家は実は大勢います。
その一部の人たちが構想日本と協力して「国の事業仕分け」を行いました
(文部科学、環境、財務、外務の4省)。対象91事業(2.7兆円)のうち、
約3500億円が、無駄な事業に仕分けられました。このお金を景気対策含め、
もっと国民が求めていることに使おうというわけです。これこそ本当の
『埋蔵金』です。官僚や現場の人たちからの詳細なヒアリングから見えてき
た行政の実態は、必見です。

日 時  : 平成20年12月17日(水)
会 場  : 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111(代)
(http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html)
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時)
ゲスト : 越智隆雄 衆議院議員無駄撲滅プロジェクトチーム
亀井善太郎 衆議院議員無駄撲滅プロジェクトチーム
木原誠二 衆議院議員無駄撲滅プロジェクトチーム
河野太郎 衆議院議員無駄撲滅プロジェクトチーム(文教・科学技術等分野)主査
鈴木馨祐 衆議院議員無駄撲滅プロジェクトチーム
福田峰之 衆議院議員無駄撲滅プロジェクトチーム
山内康一 衆議院議員無駄撲滅プロジェクトチーム  他
主 催  : 構想日本
定 員  : 160名
フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費   :4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「トラットリア・イ・プリミ 虎ノ門店」
港区虎ノ門2-2-1 JTビル1F TEL 03-3589-5812
(http://www.ep-tokyo.com/iprimi/toranomon/)
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参加ご希望の方は、12月16日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607

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