メールマガジン

【No.436】「集団の知恵プロジェクト」から得られた示唆

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J.I.メールニュースNo.436 2010.01.29 発行
「集団の知恵プロジェクト」から得られた示唆
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◆◇ 目 次 ◇◆
【1】 「集団の知恵プロジェクト」から得られた示唆
東京大学公共政策大学院2年 西村崇
【2】 「医療構想・千葉」第三回シンポジウムのご案内
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【1】 「集団の知恵プロジェクト」から得られた示唆
東京大学公共政策大学院2年 西村崇
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先日、「行政とIT」というゼミにて、「集団の知恵プロジェクト」の最終成果報告
会が行われた。このプロジェクトは、「インターネットを通じた政策形成過程への
国民参加は可能か?」との問題意識の下に、SNSやブログといったソーシャル
メディアに集まった一般の人々の意見やアイディアが、「集団の知恵」として
実際の政策形成に結びつく可能性を、学生が複数のチームに分かれて探った
ものである。
私が所属していたチームは、自主制作したサイト上で新卒採用のあり方に
ついての意見を主に募集した。実験は二回に分け、一回目はテーマを限定
せずに自由討論形式で議論を進め、二回目は一回目の議論の中で特に注目
を集めていた「就職活動の時期」について、適切だと思われる時期とその理由
等についての意見をアンケート方式で募集した。そして、その結果寄せられた
意見は、老若男女を問わず「学生は、学業に専念すべき。現状の就職活動
開始時期は、あまりにも早過ぎる」という内容が圧倒的多数であった。実験
期間の短さから、残念ながら政策形成の議論にまでつなげることが出来な
かったものの、性別や職業、世代を問わず寄せられた鋭い意見の数々は、
従来は世間の狭間に消えていただろう市井の人々の声を議論の俎上に
載せる役割を、ネットが果たしうることを十分に示していた。
一方で、実験期間中、絶えず投げかけられたのが、「ネット上には表れて
こない意見・アイディアを、どのようにして議論に取り入れていくのか?」という
問いであった。様々な事情からネットを利用していない、できない人々は社会
に存在する。そのような人々の意見を、どうやってソーシャルメディアを用いた
政策形成に取り入れていくのか。街頭インタビューの音声・映像をネット上の
議論の場に掲載する、議論の途中経過を新聞などの紙媒体に掲載して意見
を募集するなどのいくつかのアイディアが上がったが、明快な結論は出て
こなかった。
ネットは、従来よりも遥かに安いコストで、「声なき声」を政策につなげるため
の有効なツールになる可能性がある一方で、ネットを意見形成に用いること
によって新たに生まれる「声なき声」の存在もまた否定できない。現場の様々
な声を吸い上げるためには、複数の手段を組み合わせることが不可欠となる
のだろう。
その意味で昨年11月に傍聴に行った「事業仕分け」は、現場の様々な声を
行政の担当者に直接届け、個々の政策が持つ意義を再検討する場として
非常に有効な手段なのではないかと感じた。事業仕分けのようなリアルな場
と、ネット上のツールが補完しあいながら、行政に対する議論が活性化されて
いけばと願う。

【2】 「医療構想・千葉」 第三回シンポジウムのご案内
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構想日本の医療提言にごご協力いただいている竜崇正・千葉県がんセンター
長が代表を務める政策シンクタンク「医療構想・千葉」の第三回シンポジウムが
2月7日(日)に開催されます。
詳しくは以下「医療構想・千葉」ホームページをご覧ください。
http://iryokoso-chiba.org/katsudou_shinpo.html

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